政治の季節【稗史(はいし)倭人伝】

稗史とは通俗的な歴史書等をいいます。
現在進行形の歴史を低い視点から見つめます。

第二回党首討論・細田幹事長の無礼

2009-06-19 17:57:44 | 麻生太郎
党首討論の勝敗を取り上げていたテレビ番組もずいぶんと目についた。
政治家たちは個人的な受け止め方は別として、それぞれ自軍の大将に軍配を上げていたが、彼等はそれでいい。
どの番組にもコメンテーターと称するジャーナリストらしき連中が巣くっていて、井戸端談義に毛の生えた程度のおしゃべりをしている。
彼等が付けた点数に首をひねった方も多かったろう。
麻生に与えた点数は、実は彼等の権力による汚染度を示している。

”勝敗”を言えば、麻生の上げた得点は、最後まで立っていられたということぐらいだろう。
鳩山の追求にも何カ所か歯がゆい場面もあったが、以前と比べると大分喧嘩上手になった。
それが如実に表れたくだりがあった。
討論の途中の部分であるが、まずそこから触れたい。

鳩山 「それからですね、前回の党首討論の時に、確かに私が申し上げました。トータルで12兆1000億円。
4500の天下り団体に2万5000人が天下っている。
そのことを指摘を申し上げたら、こともあろうに、細田博之幹事長から、質問、公開質問状なんてものが来ました。
ちょっとこれはいくらなんでも失礼な話でねぇ、今、まさに麻生総理と私との間のこういった議論を通じて解明すればいいのに、
何ですか、この、顔もみないでペーパーだけ出して、これはいつまでに答えてくれなければいけませんと。
これは大変、失礼な話だなと。ご無礼なことだなと思っておりますので、2度とこういうことはなさらないでいただきたい。私の方からきちんとお答えしますから」


前回討論の後で、細田幹事長が鳩山に公開質問状を送っていた。
細田の行為は二つの点で責められなければならない。
一つは、討論の当事者でもないものが、事後に討論の一方の当事者に質問状(本当はナンクセをつけているだけなのだが)を送ったと言うこと。
しかも公開質問状という形をとっている。
麻生の舌足らずを補ったつもりであろうが、それは麻生の討論の能力が足りなかっただけである。鳩山の主張がおかしければ、その場で麻生が反論するのが討論であろう。細田が場外から口出しすることではない。

もう一つの点。
英語にカウンターパート(counterpart)という単語がある。
対の片方、相対物というような意味だが、地位・階級等が対等な相手という意味でも使われるようだ。
かつて田中真紀子が小泉内閣の外務大臣をしていたとき、アーミテージという米国防次官補が日本に来たことがあった。
そのとき外務大臣田中真紀子はアーミテージとの会見を拒否した。
「彼はわたしのカウンターパートではない」というのが田中真紀子があげた理由であった。
大臣のカウンターパートは長官である。
相手がこちらに出向いてきたという点を考慮に入れれば、次官までなら許せる。
しかしその下となると、おいそれと会談に応じるわけにはいかない、というのだろう。
そのときの田中真紀子の対応を全面的に肯定するものではないが、一つの見識と言うこともできよう。
麻生と鳩山はまさに政党党首としてカウンターパートにあたる。
しかし細田は違う。
与党幹事長に過ぎない。
この討論に関して、鳩山に公開質問状を出すなどということは、”僭上の沙汰”と言うべきである。

「これは大変、失礼な話だなと。ご無礼なことだなと思っておりますので、2度とこういうことはなさらないでいただきたい」

実は、この部分こそこの討論の白眉、というのは大げさだが、わたしは鳩山の一番の見せ場だったと思っているのだが。
ただし”ご無礼”の”ご”は余計。
まあ言葉の勢いというものだろう。
何はさておき、細田と麻生を一緒に叱った鳩山の態度は大いに評価されていい。

その細田の公開質問状である。
都合3回出されている。
最初は第一回討論の当日朝。
しかし今あらためて読み返してみるとその無礼さには、鳩山ならずとも抑えきれないほどの怒りを覚える。
すでに鳩山は民主党代表である。
その肩書きに「新」は不要であろう。

◆公開質問状 

拝啓 鳩山民主党新代表殿

 鳩山さん、新代表ご就任まことにご苦労様です。新しい執行部が決定したようですが、メンバーを拝見しますと、代表を退いたはずの小沢さんが代表代行、代表選で惜敗された岡田さんが幹事長、さらには、菅さんも代表代行、前原さんが副代表と、新鮮味のないかつての代表がズラリ勢ぞろいしています。

 とはいえ、民主党の代表は鳩山さん、あなたです。前任者の小沢さんは、「国民の生活が第一」と言いながら、「政局が第一」の国会運営に始終し、「政権交代」を繰り返すだけでした。鳩山さん、政権交代はゴールではなく、スタートでしかありません。政権交代が実現するだけで、すべてが解決するわけではありません。そのあと、「何をどうするか」が問題であろうと思います。そこで、鳩山さんに確認したいことが3点あります。

第1点は財源の問題です。民主党は「高速道路の無料化」など様々な甘い政策を掲げていますが、恒久的な政策の実行には恒久的な財源を示さなければ責任ある政党とはいえません。財源をどのようにお考えですか。小沢前代表は、「野党だから金のことは考えなくていい」とおっしゃったそうですが、それは論外として、本当に「無駄の排除」と「予算の組み替え」だけで膨大な財源が捻出されるとお考えなのでしょうか。

第2点は、公務員制度の改革です。労働組合は、民主党の強力な支持母体です。このため民主党には組合出身の国会議員が多数いらっしゃいます。自治労や日教組など公務員の労働組合である「官公労」出身の議員も少なくありません。このような労働組合に支えられている民主党が、本当に公務員の二割削減など思い切った公務員制度改革が実現できるのでしょうか。

第3点は、政党の基本政策についてです。再三小沢さんを引き合いに出して恐縮ですが、小沢さんは、代表のとき「在日米軍は第七艦隊で十分だ」とか、「国連の平和活動(自衛隊の海外派遣)は、たとえそれが武力行使を含むものであったとしても、日本国憲法に抵触しない」との発言がありました。これは民主党の総意だったのでしょうか。いまはどうなのでしょうか。政権をめざす政党ならば、国のあり方を示す憲法や安全保障に関する考え方を、ぜひ明確に示していただきたいものです。


 鳩山さん、本日は久しぶりに「党首討論」が行われます。国民の皆さんも注目していると思います。私たちも、鳩山さんにこれらの点について、明確にお答えいただくことを期待しています。

 平成21年5月27日
自由民主党
幹事長 細田 博之


党首討論がこれから行われようというその日に、討論の当事者でもない者が、討論のテーマを限定するような質問状を出すというのは僭越に過ぎよう。
何が話し合われるかは、討論に臨む二人の問題である。
細田にしてみれば、麻生の理解できるテーマに前もって限定しておきたい、という意図があったのかもしれないが。
幸い麻生は細田の質問状の通りに討論を進めたが、いったい鳩山の相手は麻生だったのか細田だったのか!

二回目は一回目の討論の後の六月二日である。
相変わらず鳩山を新代表と呼んでいる。
無礼さは増幅し、まるでやくざの喧嘩状とも言うべきものである。
「六日の菖蒲(あやめ)、十日の菊」
麻生が討論の場で言えなかったからと、後から持ち出すな。
反論できなかったのは麻生がバカだったからに過ぎない。

公開質問状 鳩山民主党新代表殿

 5月27日の国家基本政策委員会合同審査会において、貴殿は、平成19年度予算の支出先と、いわゆる〝天下り〟に言及し、「民主党の調査によれば、4500の天下り団体に2万5000人の天下った方々がいて、そこに国の予算が12兆1000億円流されている。そこのうちの半分が随意契約だ」との発言をされ、また貴党は、かねてより12兆1000億円が、無駄に使われているかのような発言を繰り返されています。
 わが党は、貴殿の発言があまりにも常軌を逸しているため、さっそく貴党が衆議院の調査局に作成を依頼した資料を取り寄せ、検証しましたが、その結果、貴殿の発言は、一面の事実のみを持ってそもそもの政策目的や必要性など、すべてを切り捨て、葬り去る暴言であり、国民を誤解させ、欺き、プロパガンダで民主主義を破壊する暴挙であって、看過すべきではないとの結論に至りました。
 貴党は、来るべき総選挙で政権交代を主張しておられます。当然、その代表の発言は重く、国民に大きな責任を伴わなければなりません。わが党は、貴殿の発言は、もし民主党が政権を獲得した後には、この12兆1000億円の国家予算は廃止し、関係団体への天下りはすべて廃止することを国民に公約したものであると受け止めます。
 12兆1000億円の国家予算を廃止することは、国民生活やわが国経済に大きな混乱と壊滅的な打撃を与えることになります。当然、次の総選挙における貴党とわが党との立場の違いであり、大きな争点となりうるものです。この観点から、貴党に対し、以下の諸点について公開質問をいたします。明確な主張の根拠とあわせ、6月4日(木)17時までにご回答いただきますようお願い申し上げます。
貴殿は、「4500の天下り団体に2万5000人が天下っていて、そこに国の予算が12兆1000億円流されている」と発言されましたが、貴党作成依頼の資料を精査すると、実際に国の支出があるのは4504法人のうち、1606法人であり、そこにいる天下りOBの数は1万4665人となっています。貴殿の発言は、国民を欺くため、意図的に数字を大きく膨らませたものなのでしょうか。見解を明らかに願います。
貴殿の発言は、事情を知らない国民が聞けば、天下り団体に天下っている官庁OBの人件費として国から12兆1000億円が流れているかとの誤解を与えかねません。しかし、現実的に試算すれば、平均給与を年収700万円とした場合、1万4665人の給与総額は1026億円、12兆1000億円の0.8%にすぎません。しかも、これは人件費がすべて国費で賄われていると仮定した場合の数字です。つまり、残る12兆円は政策目的をもった支出であるという事実が、今回、貴党作成依頼の資料によって明らかになったわけですが、この事実について、見解をお示しください。
12兆1000億円の内訳(わが党が支出の性格や支出先等に応じて分類したもの)は、 財政融資資金貸付 4.2兆円
国公・私立大学等 1.2兆円
防衛関係 1.5兆円
独立行政法人 3.7兆円
その他 1.5兆円
となります。以下、この内容について伺います。
「財政融資資金貸付」とは、国民生活金融公庫(零細企業・自営業等の資金繰り1.8兆円)、中小企業金融公庫(小規模企業の資金繰り0.6兆円)、国際協力銀行(途上国支援0.4兆円)、日本政策投資銀行(企業の資金繰り0.4兆円)、日本学生支援機構(奨学金など0.4兆円)、農林漁業金融公庫(農林漁業者の経営支援0.2兆円)などへの貸付です。これらの政策目的に対する必要性の有無を含めた貴党の見解、また天下り批判との関係について明らかに願います。
「国公・私立大学等」とは、私学助成(0.4兆円)、国公立大学の運営費(0.7兆円)などです。これらの政策目的に対する必要性の有無を含めた貴党の見解、また天下り批判との関係について明らかに願います。
「防衛関係」とは、防衛関係装備等の調達金(1.5兆円)ですが、貴党はこれを「随意契約」として批判していますが、現実問題として、事柄の性質上随意契約とならざるを得ない(防衛機密、ライセンス生産等)支出であるとわが党は考えます。したがって、いたずらに大きい数字をあげつらうのではなく、これは「随意契約で仕方のないもの」と注釈をつけるのが、政党・政治家としての矜持であると考えますが、この点についての貴党の見解を明らかに願います。
「独立行政法人」とは、住宅金融支援機構(住宅取得者の資金支援0.3兆円)、宇宙航空研究開発機構(0.2兆円)、新エネルギー・産業技術総合開発機構(0.2兆円)、JICA(国際協力機構0.2兆円)日本原子力研究開発機構(0.2兆円)など、そもそも国の政策を実施する機関であった旧公社・公団、事業団等に対する支出である。これらの政策目的に対する必要性の有無を含めた貴党の見解、また天下り批判との関係について明らかに願います。
国家基本政策委員会合同審査会において、貴殿は「半分が随意契約」と指摘されましたが、その内訳(費目等)および金額を明らかに願います。例えば、貴党は財政融資資金貸付も随意契約として集計していますが、日本学生支援機構等への貸付が「随意契約」とは、首をかしげざるを得ません。前回の平成18年度予算の調査も、今回の調査も貴党の集計は、随意契約の金額を大きく見せ、あたかも官僚が勝手放題にふるまっている、との印象を国民に与えるための詐術ではないのでしょうか。見解を明らかに願います。
 以上、貴殿の発言について質問させていただきましたが、12兆1000億円は、いずれも重要な政策のための支出であることは明らかです。

 一体、貴殿はそもそも、貴党の調査の中身をよく御存じなのでしょうか。中身の数字を知らずに暴言を吐かれているとしたら財政に対する無知をさらけ出すものであり、政権担当能力なし、と言わざるを得ません。また、中身を知った上で紛らわしい数字で国民を欺こうというのなら、政治家の資格はないというしかありません。
 貴党の明快な回答を重ねてお願い申し上げます。

 平成21年6月2日
自由民主党
幹事長 細田 博之


狂態と言うべきか。
鳩山に無視されたので、三たび公開質問状。


◆公開質問状 鳩山 民主党新代表 殿

 前回、提示しました質問項目に関して、毎週、党首討論の場で討論することを当方も歓迎いたします。是非、鳩山代表も逃げずに党首討論の場に出てきて欲しいと切に願っております。
 さて、今回の公開質問状は、貴党が誤ったメッセージを国民に与えていることを払しょくすべきであること、また、貴党が主張している数字や見解を事前に把握し、より明確な党首討論が行われることを目指したものです。貴党が、前回の質問に正面から答えることなく、不誠実な対応をとられたことは極めて遺憾であります。
 改めて、別紙の通り、同じ質問をいたしますので、6月12日(金)正午までにご回答下さい。誠実なご回答を頂けない場合は、貴党が説明責任を放棄したと理解し、然るべき対応をさせていただくことを申し添えます。

以上
質問事項(前回とほぼ同内容なので省略する)


 平成21年6月9日
自由民主党
幹事長 細田 博之
担当 筆頭副幹事長 原田 義昭


細田という男には良識のカケラもない。
自党の党首をないがしろにして自分が前にでて、鳩山と対峙している無礼さに気づいていない。
鳩山に対する無礼と麻生に対する無礼。
そして麻生はバカだから、細田にないがしろにされていることに気がついていない。

討論の中で麻生は細田の振り付け通りに、天下り法人に流れている12兆1000億円を持ち出したが、流れを考えずにしゃべるだけだから簡単に反論される。

麻生首相 「鳩山代表は前回の党首討論の中においても、4500の団体に、2万5000人の天下りOBがいて、そこに12・1兆円のいわゆる国の予算が流れていると主張をされておられました。12兆1000億円のほとんどというものは、これ、よーく調べていただかないといかんところだと思いますが、国立大学、私立大学などなど、教育に1兆2000億円出しております。また、独立行政法人に3兆7000億円入れておりますが、この中には、住宅金融支援機構に3000億円など、いろいろ例を挙げて出てまいりますが、われわれは、この間の話を聞いておりますと、これ全部足して申し上げてもいいですよ、これ。時間がもったいないんだと思って申し上げないだけなんですが、民主党は12兆1000億円が全部、天下りOBの人件費かのごとく話をされておられますが、これは12兆1000億円のうち、人件費は0・8%です。0・8%しか使われていない」

(赤字はわたしの強調箇所です。ほとんど赤字にしたいところですが、読みにくくなりそうなのでこれだけにとどめました)

12兆1000億円を全額人件費であるかのように鳩山が言っていたというすり替えも、0.8%という数字もそのまんま。
まるで腹話術師のお人形さながらである。

鳩山氏 「だから、最初から私の話を聞いてくださいと申し上げているんでありますけれども、これは210兆円を官僚のやり方の仕分けをするのではなくて、私どもがきちんと別の費目で検討し直したんですよ。それで、さっき言ったじゃないですか。
(中略)
人件費なんて言葉も、一言も使った覚えはありません。人件費がごく、ごくごくわずかであることは十分に理解をしています。だからこそ、随契とかそういう話を申し上げているわけじゃありませんか」


スピーチライターがスピーチを練るのは当然だが、そのスピーチライターが本番の前にスピーチ内容を自分でさらけ出していては様になるまい。
相手に十分な準備の時間を与えることになる。

これ以上何回党首討論をやっても、小沢問題が下火になってしまった今、麻生のネタは安全保障と財源問題しかない。
そのネタの披露が済んでいないことを思いだしたのか、終了間際に突如といおうか唐突にと言おうかあるいはあわててと言おうか”第七艦隊”を持ち出したのにも唖然とさせられた。
余りにも情けない日本国内閣総理大臣の姿に暗澹たる思いを抱いたのはわたしだけではないことと思う。




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3 コメント

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ご指摘通り (らむちゃのパパ)
2009-06-20 03:36:10
細田氏は、官僚あがりの典型的というか、絵に描いたような慇懃無礼さで、相手を見下している心がありありですね。
おそらく自民党のみなさんは、郵政民営化選挙で絶大な支持を受けながら、なんで今になって国民の多くが背をむけてしまったのかを理解できていないんでしょうね。だから、いろいろ焦ってあの手この手で民主党の足を引っ張ろうとしているのだと思います。労組が母体だから、公務員改革ができないという指摘には、そのまま官僚上がりの議員には天下り問題を含めて真の行政改革はできないと言いたいところです。
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そうですね (ごはん)
2009-06-20 07:03:39
幹事長は本来、選挙が仕事。でも古賀さんがやっているので、他に仕事がないのでしょう。
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Unknown (Ping)
2009-06-20 14:03:17
細田は元々選挙博士といったわけの分からない理由で就任という形でした。その割には解散には走らせたのはいいけれど日程の予想はまるで当たらず、各方面で戦犯扱い状態。野党との調整役も上から目線の性格などが災いして何もできず。野党にケンカ売ることでしか存在感をしめすことができないのでしょうね。麻生が失言や暴言で存在感を保ってきたように。
ちなみに支持母体との関係で改革ができないとい云々という文言がありましたが、実は歴史上政党と支持団体・支持母体との関係が強固なほど大胆な改革を進められるという形になっています。現在は参院選のデータしか具体的なものがありませんが、比例区では全体のトップに立ったのは民主党の自治労出身の相原が前回16万票から50万票で舛添以上の得票ですから、支持母体との関係は結構強固なものと言えるのではないかと思います。
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