「朝日新聞」にもちょっと載っていたが、中国福建省厦門(アモイ)市の「厦門商報」紙の16日付の1面で、香港の保釣団体の成員が尖閣諸島に上陸し、中華人民共和国の国旗「五星紅旗」と、「中華民国」を標榜する台湾当局が現在も国旗として使っている「青天白日満地紅旗」を掲げている写真で、「青天白日満地紅旗」を赤く塗りつぶして掲載していた。
ネット上で読者らから抗議を受け、中国の簡易ブログの公式ページでパソコンのレタッチソフト「フォトショップ」で加工したとして謝罪したという。
原画は以下のように、真ん中の旗が「青天白日満地紅旗」だ。
「厦門商報」によると、この写真の下に「保釣人士が高らかに国旗を掲げ、上陸に成功。人民日報サイトから」と説明が書かれている。17日段階で、「人民日報」のサイトからこの写真を見つけ出すことは出来ないが、「一つの中国、一つの台湾」「二国論」など台湾独立の状態を認めない中国共産党中央の機関紙である「人民日報」が、台湾を政治実態として認めた「青天白日満地紅旗」の写真掲載を許したのだろうか?
ただし、上の写真は見つからないが、「人民日報」サイト内には、「青天白日満地紅旗」を掲げた保釣抗議船の写真が何枚も掲載されている。
1996年10月、香港と台湾の保釣人士が魚釣島に上陸した際、「五星紅旗」と「青天白日満地紅旗」を立てた。当時は香港返還前。香港の一般紙はこの2本の旗を並べた写真を掲載したが、香港の中国系紙「文匯報」と「大公報」は、「青天白日満地紅旗」部分をトリミングして「五星紅旗」のみが写った写真を掲載した。「中華民国」たる台湾を認めないという配慮からだ。
当時は台湾独立派として中国共産党政権が忌み嫌う李登輝が台湾総統だった時代だ。現在は中国と一定の友好関係を維持している馬英九総統だとしても、原理原則は譲れないはずだ。それゆえ「厦門商報」は旗を赤く塗りつぶした写真を掲載したのだろう。現在の同紙のサイトでは、五星紅旗のみが写った写真に差し替えられている。
香港返還前に、香港が中華人民共和国の支配下になってもドル箱の台北ー香港路線を維持しようと、台湾の中華航空(チャイナエアライン)は、垂直尾翼に青天白日満地紅旗が描かれたすべての機体で、旗を潰して梅の花に描き換えたほどだ。
一方で、曽健成ら、香港の保釣人士たちは、その辺の原理原則に疎いのか、わざとやっているのか、はたまた最も急進派の連中ゆえ反中国なのか、台湾の保釣人士が今回、台湾当局から抗議船の出港を許可されなかったことから、彼らの代わりに「青天白日満地紅旗」を立ててやったようだ。そのくせ、沖縄県警と海保に逮捕されると、中国当局に庇護を求めるなど、やっていることがちぐはぐだ。そもそもそういう連中なのだが。
その逆、台湾の保釣抗議船が尖閣諸島近海に来たとき、船に「五星紅旗」のみを掲げて、「青天白日満地紅旗」を持ってきていなかったことがあった。台湾当局は真っ青になって、けしからん、認められない、とコメントしていたが、中国側はその辺について、最近は鈍感になっているのだろうか。
台湾各紙によると、台湾の保釣人士の出港を阻止したにもかかわらず、香港の連中によって尖閣諸島に「青天白日満地紅旗」が掲げられた今回の事態について、台湾当局は困惑しているという。
馬英九総統は少し前、尖閣諸島の開発について日台中が協力して行うのはどうか、と提案している。一中一台を認めない中国側からは一蹴されたが、日本を巻き込んで台湾が生存空間を得ることが出来る、台湾にとってはグッドアイデアだと思う。日本も台湾を巻き込んで、中国に、台湾と日本と共同開発するよう認めさせると、尖閣諸島の領有権問題は一定の解決策が見いだせるのではないか、と見られる。
ネット上で読者らから抗議を受け、中国の簡易ブログの公式ページでパソコンのレタッチソフト「フォトショップ」で加工したとして謝罪したという。
原画は以下のように、真ん中の旗が「青天白日満地紅旗」だ。
「厦門商報」によると、この写真の下に「保釣人士が高らかに国旗を掲げ、上陸に成功。人民日報サイトから」と説明が書かれている。17日段階で、「人民日報」のサイトからこの写真を見つけ出すことは出来ないが、「一つの中国、一つの台湾」「二国論」など台湾独立の状態を認めない中国共産党中央の機関紙である「人民日報」が、台湾を政治実態として認めた「青天白日満地紅旗」の写真掲載を許したのだろうか?
ただし、上の写真は見つからないが、「人民日報」サイト内には、「青天白日満地紅旗」を掲げた保釣抗議船の写真が何枚も掲載されている。
1996年10月、香港と台湾の保釣人士が魚釣島に上陸した際、「五星紅旗」と「青天白日満地紅旗」を立てた。当時は香港返還前。香港の一般紙はこの2本の旗を並べた写真を掲載したが、香港の中国系紙「文匯報」と「大公報」は、「青天白日満地紅旗」部分をトリミングして「五星紅旗」のみが写った写真を掲載した。「中華民国」たる台湾を認めないという配慮からだ。
当時は台湾独立派として中国共産党政権が忌み嫌う李登輝が台湾総統だった時代だ。現在は中国と一定の友好関係を維持している馬英九総統だとしても、原理原則は譲れないはずだ。それゆえ「厦門商報」は旗を赤く塗りつぶした写真を掲載したのだろう。現在の同紙のサイトでは、五星紅旗のみが写った写真に差し替えられている。
香港返還前に、香港が中華人民共和国の支配下になってもドル箱の台北ー香港路線を維持しようと、台湾の中華航空(チャイナエアライン)は、垂直尾翼に青天白日満地紅旗が描かれたすべての機体で、旗を潰して梅の花に描き換えたほどだ。
一方で、曽健成ら、香港の保釣人士たちは、その辺の原理原則に疎いのか、わざとやっているのか、はたまた最も急進派の連中ゆえ反中国なのか、台湾の保釣人士が今回、台湾当局から抗議船の出港を許可されなかったことから、彼らの代わりに「青天白日満地紅旗」を立ててやったようだ。そのくせ、沖縄県警と海保に逮捕されると、中国当局に庇護を求めるなど、やっていることがちぐはぐだ。そもそもそういう連中なのだが。
その逆、台湾の保釣抗議船が尖閣諸島近海に来たとき、船に「五星紅旗」のみを掲げて、「青天白日満地紅旗」を持ってきていなかったことがあった。台湾当局は真っ青になって、けしからん、認められない、とコメントしていたが、中国側はその辺について、最近は鈍感になっているのだろうか。
台湾各紙によると、台湾の保釣人士の出港を阻止したにもかかわらず、香港の連中によって尖閣諸島に「青天白日満地紅旗」が掲げられた今回の事態について、台湾当局は困惑しているという。
馬英九総統は少し前、尖閣諸島の開発について日台中が協力して行うのはどうか、と提案している。一中一台を認めない中国側からは一蹴されたが、日本を巻き込んで台湾が生存空間を得ることが出来る、台湾にとってはグッドアイデアだと思う。日本も台湾を巻き込んで、中国に、台湾と日本と共同開発するよう認めさせると、尖閣諸島の領有権問題は一定の解決策が見いだせるのではないか、と見られる。