整列機とは?

部品供給方法、部品供給装置のいろいろ

外注部品を整列納入させると、更に効率アップ!

2017-06-26 10:29:02 | 効率アップ
いつもウエステックの整列機をお使い戴き、
有り難うございます。

さて、お客様が製品を組立する時、
部品の内製率はどのくらいでしょうか?

或る部品はゴム、別の部品はプラスチック、
また別の部品は金属だったりしますと、
その全てを内製されている会社は少ないのでは
ないかと思います。

金属部品だけを内製し、それ以外の材質の部品は
外注に任せている、といった生産体制を取っている所は
多いのではないかと思います。もしくは、ほとんど全て
外注に作らせている、という会社も有るでしょう。

では、外注から入って来る部品の納入形態
どうなっていますでしょうか?

袋でバサッと?もしくは箱やバケットにランダムに
ただ入れてある?

部品自体が非常にデリケートだったりすると、
専用のトレーに入って(仕切られた状態で)
納入されて来る物も有るかも知れませんが、
それ以外はやはりバラ?

もったいないですね。

外注の部品も、その大部分が出荷前検査されている
はずです。検査時、袋にバサッと、では検査できない
ですから、きちっと整列させているわけではないにしろ、
少なくともランダムではないはずです。

弊社の御客様で、部品メーカーがウエステックの
整列機を使って部品を並べ、出荷前検査を行い、
検査後、並んでいる部品を袋にバサッと入れて出荷し、
組立メーカーでは、その部品をまたウエステックの
整列機で並べて、組立している、というケースが
ありました。

部品メーカーが並べたまま、組立メーカーに納入
できないものでしょうか?

その部品メーカーは、ウエステック製の整列治具上で
検査を行なっていました。整列治具のまま出荷しては、
治具が高価ですし、かさばりますが、フィルムトレー
(ブリスターパック)であれば、安価に大量に作れます。
整列治具から、そのブリスターパックに移し替えて
出荷すれば良いのです。

ブリスターパックとは、製氷皿のようなマスを多数もった
形状のトレーを、スーパーマーケットで卵が10個入っている、
あの薄いプラスチックの材質で作った物です。

ブリスターパックメーカーに頼めば、オーダーメイドで
作ってくれる他、あらかじめマスの数と寸法が決まった
トレーも市販されています。

トレーの材質や板厚も指定できるようです。薄いと指で
持っただけでへこみますが、厚いとマスの1つ1つが
かなりシッカリしています。

社内で整列機を使って並べなければならない部品も、
そのトレーの整列ピッチに合わせて並べてしまえば、
その後の組立工程が楽かつ速くなります。

それらの部品用トレーは、組立が終われば、
また部品メーカーに戻す事も出来ます。

組立メーカーの方でトレーを用意し、
部品メーカーに支給するのも良いかも知れません。

但し、ブリスターパックは薄いと耐久性がないため、
流通用トレーにするのであれば、或る程度の厚みを
もたせる必要があります。

袋詰め納入と、トレー納入とでは、部品メーカー側の
作業コストに差が出て来るかと思われますが、
上述したように、並んでいる状態の部品を
バラして袋詰めしているのであれば、
それをトレー納入に切り換えても、
大したコストアップにならないかも知れません。

また、既に出荷用トレーを使っている場合でも、
そのトレーは恐らく部品が傷付かないように、
もしくは部品の製造装置・検査装置の仕様から、
そのトレーサイズとマスのサイズ、整列ピッチが
決まっているかと思われます。

それを組立工程に都合の良い仕様に変更してもらう
というのも、有効な手立てかも知れません。

全く同じ仕様にする必要はありません。
例えば、部品の整列ピッチが縦20mm×横20mmで、
400個並んでいる状態とします。

それを、組立時に、縦40mm×横40mmで100個
並んでいる状態にするのは簡単です。
以前のブログ記事でも紹介しましたが、
吸着治具もしくはマグネット治具を使って、
縦横1列飛びに4回拾い出せば良いのです。



仮に、既存の部品の整列ピッチが縦18mm×横18mm
だったとすれば、支障が無ければですが、
組立時の整列ピッチを縦36mm×横36mmにするか、
部品の整列ピッチを縦20mm×横20mmに変更して
もらえば良いのです。

その部品を他の組立メーカーにも
出荷しているのであれば、難しいかも
知れませんが、或る製品専用に作らせている
部品であれば、トレーの仕様を合わせられる
可能性があります。