中国の都市交通事情:王鋭 (WANG Rui) のブログ

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中国と韓国の高速鉄道:二区間の比較

2010-11-04 12:51:37 | 5) 中国の高速鉄道
【韓国】
・京釜線(ソウル-釜山),1992年6月着工,2004年4月に第1期工事区間(ソウル-東大邱)開通,2010年11月に第2期工事区間(東大邱-釜山)開通,総工期18年7ヶ月,総延長417.5km,総工事費20兆7282億ウォン(1兆5148億円);
・最速列車2時間18分,営業速度300km/hr,旅行速度181.5km/hr,運賃5万1800ウォン(約3786円)。

【中国・遼寧省】
秦瀋鉄道(秦皇島~瀋陽)*,1999年8月着工,2003年10月全線開通,総工期4年2ヶ月,総延長404km,総工事費150億元(1815億円);
・最速列車2時間2分,営業速度250km/hr,旅行速度198.7km/hr,運賃125元(約1512円)。


*開通当時。2007年から,在来線の北京~ハルビン鉄道に秦瀋区間として編入され,今は旅客専用鉄道や高速鉄道の肩書きがなく,快速貨物車(160km/h級)も運行されている在来鉄道扱いです。秦瀋鉄道は日本を除くアジア最初の高速鉄道(事実上)でありながら,海外はもちろん,中国でも知る人がわずかです。その正式開通前の2002年11月に,開発中の“中華の星”国産高速列車によって,321.5km/hrという当時の中国鉄道の最高速度を達成することで,一部海外の鉄道ファンに知られますが。

動力集中型の“中華の星”高速列車の開発プロジェクットは,信頼性不足の課題で,中国国鉄の高速化事業に間に合わないと判断され,2006年に正式中止されました。その前の2004年,欧州と日本から,動力分散型の高速鉄道技術を導入して,今後の発展のベースにしようということが既に決められましたが。

今の秦瀋鉄道に運行される高速列車は主にCRH5型です。



中華の星
(2006年までに,臨時列車として秦瀋鉄道に運行されていました。現在は,鉄道部瀋陽鉄路局の施設に保管されている。開発社:中国南車株洲電力機車有限公司)


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