事故米には種類がいろいろとあるのに、一緒くた。でも、リスクはそれぞれ違う。分けて考えなければだめでしょう。
農水省の公表している不正規流通経路によれば、メタミドホス、アセタミプリドという二つの農薬残留米と、アフラトキシン汚染米、カビ米の4種類がある。
(1)メタミドホスが0.05ppm残留したもち米800t
ー米菓や給食のご飯などになっているようだ
(2)アフラトキシンB1に汚染されたうるち米(米国産0.01ppm、ベトナム産0.02ppm、中国産0.05ppm)9.5t
ー焼酎
(3)アセタミプリドが残留したうるち米598t
ー焼酎や酒
(4)カビがついた米(量は不明)
(1)のもち米で残留基準を超えたメタミドホスの一日摂取許容量(ADI)は、0.0006mg/ kg体重/日。体重50kgの人がメタミドホスを毎日0.03mg食べても、一生涯健康に影響が生じない。ということ。ということは、このもち米を毎日 600g食べても平気。(1)が加工されてできた米菓やご飯によって、健康影響が出ることはないだろう。
(3)のアセタミプリド残留うるち米については、農水省の資料では残留濃度が公表されていない。が、報道によれば残留濃度は0.03ppmらしい。アセタミプリドのADIは0.071mg/kg体重/日なので、体重50kgの人が毎日3.55mg食べても、一生涯健康影響がない。ということは、このうるち米を毎日118kg食べても問題ない。
焼酎や酒に加工され、たとえ濃縮されていたとしても、影響の出る量とはかけ離れているので、リスクを心配する必要はない。
(4)のカビ米は、よく分からない。カビの中には、毒性物質を産生するものとしないものがあり、毒性物質を作るカビが繁殖していたら大変だ。でも、可能性が高いのは通常のカビ。これならば、さして心配する必要もない。もちのカビ、気にせず食べている人が多いでしょう。
問題は、(2)のアフラトキシンB1が残留しているうるち米だ。アフラトキシンは遺伝毒性のある発がん物質であり、耐容摂取量は設定されていません。つまり、摂取量は少ないほど良く、ここまでなら大丈夫という量など、とても定められない、ということ。
でも、結論から言えば、この(2)の米から作られた焼酎も心配なし。なぜならば、鹿児島県がこのうるち米から作られた焼酎を既に分析していて、アフラトキシンは検出されていないから。
製造する時に分解されたり揮発したり、あるいは焼酎粕の方に含まれているのだろう。
結局、これらの事故米から作られた食品は、どれも心配いらない。リスクという見地から言えば、回収の必要はない。
でも、(1)(2)(3)からできた食品は食品衛生法違反。同法では、加工食品の原材料に残留基準を超えたものを使ってはいけないことになっており、できた加工食品自体にリスクはなくても流通させてはならない、と決まっている。
食品の残留基準は非常に低くて、それを多少超えた食品を食べても健康影響はなし。でも、法律違反であり、食品メーカーは回収する。法律違反=危険とは違う。
リスクを検討せずに「事故米=危険」「法律違反=危ない」と報じるマスメディアに煽られて不安に陥るのは、ばかばかしいと私は思う。
ただ、三笠フーズに渡って(書類上だが)、その後の流通経路が不明のものがまだある。農水省の資料では、1186tがまだ不明のまま。これが、多くの人々の不安の根源だろう。「分からない」ことはとにかく不安、怖い。
農水省はまず、流通ルートの全容解明を急ぐべきだ。
農水省の公表している不正規流通経路によれば、メタミドホス、アセタミプリドという二つの農薬残留米と、アフラトキシン汚染米、カビ米の4種類がある。
(1)メタミドホスが0.05ppm残留したもち米800t
ー米菓や給食のご飯などになっているようだ
(2)アフラトキシンB1に汚染されたうるち米(米国産0.01ppm、ベトナム産0.02ppm、中国産0.05ppm)9.5t
ー焼酎
(3)アセタミプリドが残留したうるち米598t
ー焼酎や酒
(4)カビがついた米(量は不明)
(1)のもち米で残留基準を超えたメタミドホスの一日摂取許容量(ADI)は、0.0006mg/ kg体重/日。体重50kgの人がメタミドホスを毎日0.03mg食べても、一生涯健康に影響が生じない。ということ。ということは、このもち米を毎日 600g食べても平気。(1)が加工されてできた米菓やご飯によって、健康影響が出ることはないだろう。
(3)のアセタミプリド残留うるち米については、農水省の資料では残留濃度が公表されていない。が、報道によれば残留濃度は0.03ppmらしい。アセタミプリドのADIは0.071mg/kg体重/日なので、体重50kgの人が毎日3.55mg食べても、一生涯健康影響がない。ということは、このうるち米を毎日118kg食べても問題ない。
焼酎や酒に加工され、たとえ濃縮されていたとしても、影響の出る量とはかけ離れているので、リスクを心配する必要はない。
(4)のカビ米は、よく分からない。カビの中には、毒性物質を産生するものとしないものがあり、毒性物質を作るカビが繁殖していたら大変だ。でも、可能性が高いのは通常のカビ。これならば、さして心配する必要もない。もちのカビ、気にせず食べている人が多いでしょう。
問題は、(2)のアフラトキシンB1が残留しているうるち米だ。アフラトキシンは遺伝毒性のある発がん物質であり、耐容摂取量は設定されていません。つまり、摂取量は少ないほど良く、ここまでなら大丈夫という量など、とても定められない、ということ。
でも、結論から言えば、この(2)の米から作られた焼酎も心配なし。なぜならば、鹿児島県がこのうるち米から作られた焼酎を既に分析していて、アフラトキシンは検出されていないから。
製造する時に分解されたり揮発したり、あるいは焼酎粕の方に含まれているのだろう。
結局、これらの事故米から作られた食品は、どれも心配いらない。リスクという見地から言えば、回収の必要はない。
でも、(1)(2)(3)からできた食品は食品衛生法違反。同法では、加工食品の原材料に残留基準を超えたものを使ってはいけないことになっており、できた加工食品自体にリスクはなくても流通させてはならない、と決まっている。
食品の残留基準は非常に低くて、それを多少超えた食品を食べても健康影響はなし。でも、法律違反であり、食品メーカーは回収する。法律違反=危険とは違う。
リスクを検討せずに「事故米=危険」「法律違反=危ない」と報じるマスメディアに煽られて不安に陥るのは、ばかばかしいと私は思う。
ただ、三笠フーズに渡って(書類上だが)、その後の流通経路が不明のものがまだある。農水省の資料では、1186tがまだ不明のまま。これが、多くの人々の不安の根源だろう。「分からない」ことはとにかく不安、怖い。
農水省はまず、流通ルートの全容解明を急ぐべきだ。