跳箱

跳び箱でも飛箱でも飛び箱でもとびばこでもいいけどそこはそれ跳箱なんです。体育日和のお供にどうぞ。

SCEIがApple臭漂わす

2006-05-15 09:39:11 | メディア
と、解いている、んではないかと、跳箱的に脊髄反射してしまったのは中島氏のこちらのエントリ

跳箱的には春発売ということでビックカメラのポイントをひたすら貯めまくって備えていたPS3発売日は無残にも11/11に延期と相成り後半年もの間不調を訴えるCD-ROMドライブと付き合っていかなくちゃいけないんか?そうなんか?オーマイガッ、と大分ヘタってきた我が家のPS2に語りかける日々を送っていたのでPS3ネタなら何でも食べますとも、ええ、ええ。

さて、中島氏のエントリでは、

久夛良木氏が何よりも重視していることは「とにかくすごい技術を作り、それで世の中を変える」ことである。そのためにPS2のビジネスで得た数千億のお金を投入してCellという革新的なチップを作り、それをまずはPS3を使って世の中に広め、続いてワークステーション、サーバー、スーパーコンピューターなどのハイエンドなコンピューターから、テレビなどの組み込みデバイスにまで幅広く使ってもらおうという戦略

別にいまさら珍しい指摘じゃないですが、良く整理されてますのでまんま引用(長いなぁ)、同様にMicrosoftについては、

「とにかく敵を打ち負かし、ビジネスとして成功させること」である。真っ向からの戦いを避けた「ブルーオーシャン」という言葉がもてはやされているが、血みどろの「レッドオーシャンの戦い」が世界中で一番強いのはMicrosoftであることを忘れてはならない。彼らにとってテクノロジーとは勝つための道具でしかない

となってます。(いや、OB的(中島氏よりは後輩っすけど)に反論の余地無いですが、もっと下品でよろしくってよ?)一方任天堂については、

「たくさんのユーザーに楽しんでもらうこと」

とシンプルに取りまとめられています。

まーその、あれですね、亜土電子の店頭でApple][をいぢって「かっちょえー」とションベン漏らしそうになってI/Oに出ていた広告でMacintoshを見てこれまた尿漏れ起こしそうになって、就職して最初に会社に(さんざんダダこねて)買ってもらった機械がMacintoshIIfxつう、かつての頭悪い小僧(いまや頭悪いおっさん)の本能はPS3にLISA(とかStar)のにほいを感じてしまいました。

ああ、こんなにもPS3に惹かれるのはやっぱこの辺が理由なのか?と。

理屈が先に来るウンチク先行型商材で、ある種の人間にとってカッコよすぎなんだよね。でもそんなことに特段の価値を感じない種類の人間にとってどーでもよいことにバカほどコスト掛けてるんだよね。たぶん。(いや、跳箱はそーゆう商材とっても好きです、てゆうか大好きですけどね)
とすると、イチキュッパでおんなじことが出来る商材を無理なく(というかちょっと無理して)提供可能になるタイミングまでに圧倒的普及率(市場占有率じゃなくて)を実現してないとやばいことになりそうね。

テクノロジー、ビジネス、ユーザーセントリックのいずれの戦略がコンシューマーマーケット攻略に向いているのか?と問われた場合、ファンダメンタルを考慮に入れなければユーザーセントリックと答えたい跳箱ではありますが、実際のところはビジネスセントリックに軍配を挙げるでしょう。で、最悪の戦略がテクノロジーセントリックと断言します。(あーここんとこ掘り下げるのは別エントリでいずれまたやりますからとりあえず、そー吼えている、くらいに思っといてくださいまし)

MicrosoftやIntelの成立、成長過程を既定の成功方程式であるかのように捉えてシングルアーキテクチャで全てを賄うんである、すると黒字になるんである、とぶち上げるのってとても危ういシナリオと思われます。

つまり、全て賄えなかったら赤字なんざんしょ?損益分岐点越えるための条件があまりに多いということはシナリオ前提条件変化に対する弾性が低いつうことで無限に資源投入できるんでも無い限り(もしくは地球の危機だから人類一丸になってなんとかせにゃならないんだとか)やっちゃいけない手口な気がするですよ。

でもPS3は(記念に)買うけどね。

そもそも、実際問題、商売相手として上述された三社すべて(とApple)と付き合ったことのある(過去完了してないけど)立場で見回すと、SonyとAppleの付き合いにくさは群を抜いているように感じます。
そんな会社がOEMやアライアンスマーケティング成功させることが出来るのかしら?ゲームソフト会社に言うこと聞かせるのと家電屋さんに言うこと聞かせるんじゃ大違いなんだから。

P.S.
ちなみにCNETの中島氏のエントリで紹介されているブルーオーシャンの話を紹介している中島氏の個人ブログのエントリはこちら。

OpenOfficeがイケてない理由が非常に明瞭に解説されてますですよ。もろ手を挙げて賛成ざんす。

もひとつちなみにブルーオーシャン戦略って本はこちら。

ブルー・オーシャン戦略 競争のない世界を創造する

ランダムハウス講談社

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