日常

エゴラッピン 日比谷野音LIVEと20周年

2016-07-12 01:11:11 | 音楽
エゴラッピンの日比谷野音LIVEは本当に素晴らしかった。


中納良恵さんが舞台に立つと、視線や存在が空間を切り開いて、その空間へと音が導かれていく。


ボーカルやバンドの自我が主体ではなくて、空間そのものが主体になっている。
だから観客もいつのまにか空間に溶け込んで行く。


空間が動きだす。
音は粒子として空間の構成要素となっていく。
音は波紋として広がり、さらに空間そのものを振動させる。

エゴラッピンのひとつの音楽の中に、あらゆる音楽が入れ子状にMixされている。
その複雑さとシンプルさとが、本当に素晴らしい。



ほんとうに、空間のカーテンが開く。
そのカーテンの中へ導かれるように、風が通るように音が導かれていく。
空間の調和をとるように音が躍動している。


しかも、エゴラッピンの音楽の中には静寂が組み込まれていると思う。
一瞬、図書館の中にいるような静寂を、体験する。

喧噪の中で、「場の魂」のようなものを静寂とともに体感する。
時間がゆっくりと動く。

いつも感動する。
そして、同時代に生きていることにも、感動する。
生で聴けるのは、同時代に生きているからこそ。
それは宇宙の歴史で言えば奇跡のような出来事。








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EGO-WRAPPIN'は今年で20周年。

2001年に「色彩のブルース」を最初聞いたとき、何かが自分を貫通したのを感じました。大学生の時でした。
それは「魂」の場所なのでしょうか。あまりに深すぎてよく見えません。

何かが自分の中に入り込み一体化してから、仕事でスライドをつくるときはEGO-WRAPPIN'を聞いています。
何万回聞いているかわかりません。
自分の創作活動のリズムや波長と、チューニングがあうのでしょう。


EGO-WRAPPIN'の楽曲は、未来と古代と現代。東洋と西洋。ジャズと歌謡・・・・
あらゆる時間と文化とがMixした交差点に居続けていると思います。
それはあらゆる音楽を結びつける領域。

現代は、分離させたり対立させるものが満ち溢れているけど、EGO-WRAPPIN'の楽曲は何かを結びつける音楽。
大きい場所でも小さいライブハウスでも、同じ質のものをその空間に応じて届け続けるというのは並大抵のことではない。
それは、自我が中心に音楽をしているというより、音楽そのものが主体となって、そこに導かれているようなあり方だと思う。


この20年が詰まった「ROUTE 20 HIT THE ROAD」(2016)をみんな聞いてほしい。
音楽の王道を歩み続けていると、自分は思う。
太陽盤、月盤、星盤がある。
それぞれが内なる太陽、月、星に呼びかけるような音楽。


体験すれば絶対に分かる。
自分の感受性が開かれていれば、感受性に呼応して奥行きも開示されるはずだ。




【EGO WRAPPIN'】 くちばしにチェリー PV(すごいグルーブ感)

中納良恵 アルバム『窓景』 初回盤収録DVDトレイラー(このDVDは飽きるほど見てる)

EGO-WRAPPIN'公式サイト(LIVEの申し込みはこちらから)

20周年記念サイト(時系列の歴史がすごいー)

中納良恵公式サイト (絵もうますぎ!)


EGO-WRAPPIN’「ROUTE 20 HIT THE ROAD」
<太陽盤>全12曲
1.love scene
2.くちばしにチェリー
3.GO ACTION
4.a love song
5.天国と白いピエロ
6.満ち汐のロマンス
7.Dear mama
8.human beat
9.10万年後の君へ
10.サイコアナルシス
11.BRAND NEW DAY
12.サニーサイドメロディー

<月盤>全12曲
1.水中の光
2.かつて..。
3.色彩のブルース
4.Neon Sign Stomp
5.Nervous Breakdown
6.アマイ カゲ
7.下弦の月
8.admire
9.Fall
10.雨のdubism
11.BYRD
12.inner bell

<星盤>全10曲
1.異邦人
2.Move on up
3.Inbetweenies
4.曇り空
5.Fever
6.謎の女B
7.What's Wrong With Groovin'
8.ZIGGY STARDUST
9.By This River
10.さよなら人類