Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

とても小さな何か…(キベリアカイロウミウシ)

2017-07-03 19:49:21 | ウミウシ

前回の記事で危惧した通りに…昨日とうとつに台風3号が発生しました。

本日の午後にピークの勢力に発達し、東シナ海を北上中です。

まあ、沖縄島にはそれほど接近することなく、足早に去って行ってくれそうですが。

取りあえず明日はうねりが残りそうな雰囲気です。

風は強めの南東~南。曇ときどき小雨、のち日差し。

■■

種名で、小さいことを表す形容的な言葉は結構たくさんあります。

順番に並べてみると…

コ=コガタ=ショウ > ヒメ > マメ > ケシ > ツブ > チビ > チビケシ > コナ > ミジン

となるのだそう。

もっともこんなに細かな接頭辞は、種類の多い昆虫などの場合で、魚の場合は…

 ヒメ > マメ > チビ > ヒナ

くらいの感じではないでしょうか。

あとコビトなんていうのもありますけど、どのあたりに入る感じでしょうか…。

こういう接頭辞は、基準となる対象種よりサイズが小さいということを示し、同属内での大小関係を表しているわけです。

と、以上はもちろん標準和名の話です。

■■

ところで…

〈イロウミウシ科レンゲウミウシ属キベリアカイロウミウシ Mexichromis pusilla 17年5月24日 沖縄島安和〉

学名種小名は『とても小さい』の意。

さてこの『とても小さい』も、基準となる対象種との関係、あるいは同属内の大小関係を示しているのでしょうか。

基準となる対象種は何でしょう。

レンゲウミウシ属ですから、レンゲウミウシでしょうか。

レンゲウミウシは50mmの記録があり、本種は20mmが標準のようですから、確かに『とても小さい』かな。

日本産レンゲウミウシ属は本種の他に6種いて、そのうち2種は本種より十分に大きく、2種は同じくらい、そして残りの2種は本種より小さいサイズ。

どうも『とても小さい』は、体サイズのことではないような…。

〈同種同個体 同日 同ポイント〉

では、何が『とても小さい』のでしょうか。

画像を見る限り、触角や二次鰓が小さいようには見えませんよね。

見えない部分でしょうか。

例えば胃が小さいとか、あるいは腎臓が小さいとか、あるいは心室が小さいとか…。

あるいは交接器がとても小さいとかだったりして……。

 

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