Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

セーフルーム(サンゴヤドリガニ)

2017-09-11 19:34:00 | エビ・カニ類

台風18号が発生しています。

予想進路によると、先島の南側を台湾に向けて足早に進んでいきそう。

本部半島は強風域に入るかなぁ…、今のところ微妙な感じに思えたり。

明日以降、沖縄島もうねりが高まっていく予報です。

取りあえず今日は、灼熱~で凪~なやんばるでした。

風は南東~南。晴れ。

■■

セーフルームという設備をご存じでしょうか。

セーフルーム(Safe room)とはパニックルーム(Panic room)とも呼ばれ、不法侵入者から身を守るために住宅に設置された避難部屋のこと。

大抵は、隠し部屋になっているのだそう。

欧米では酸素供給装置や電源・トイレを備えるものもあり、水や食料を貯蔵しておき、外部との連絡・通信手段も考えられているのだとか。

所謂シェルター的な役割もあるということでしょうか。

たぶんまだ日本の住宅では、こういう設備を有しているものはほとんどないのでしょうね。

もちろん我が家にもありません。

ただ自然災害が激しさを増し、危険な飛翔体が上空を通過するような昨今、日本の住宅にも必要なんだろうなぁ…とか考えてみたり。

そう、今日は9月11日ですから。

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さて…

〈サンゴヤドリガニ科サンゴヤドリガニ属サンゴヤドリガニ Hapalocarcinus marsupialis 17年8月8日 沖縄島新里〉

イシサンゴ類に瘤を作り(というか作らせ)、その中で生活する本種。

画像はトゲサンゴのセーフルームに溶け込むように宿る雌個体です。

トゲサンゴの枝は本来細い円柱状ですが、本種が定着するとサンゴの枝が横に薄く広がりだし、平行する枝とくっつき合うのだそう。

そして最終的には、画像のような立派な隠れ家が形づくられるのだとか。

どうやってサンゴをコントロールしているのでしょう。

まるで魔法のように思えたり…。

こういう隠れ家に住むのは雌だけで、隠れ家の中で雌が十分に成熟した頃、雄が訪れて交尾が行われ、雌はこの中で抱卵するようです。

■■

学名種小名は『有袋類』の意。

本種の腹部は袋状に大きく広がり、胸部下面まで及ぶのが形態上の特徴ですので、そのことからなのでしょうね。

そしてその〈袋〉を用いて抱卵するようです。

 

コメント
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