未来を信じ、未来に生きる。

今に流されず、正論を認識し、社会貢献していく人生を切り拓くブログ道。

日本共産党が第8回中央委員会総会を実施ー主題は総選挙をたたかう政治戦略と活動方針(その4)ー

2009-06-07 01:34:01 | 国内政治
 5、総選挙・都議選勝利をめざす方針について

 報告の第五の主題として、総選挙・都議選勝利をめざす活動方針についてのべます。

 総選挙・都議選勝利をめざす活動方針については、5中総、6中総、7中総決定、3月の幹部会決定、4月の第2回「職場問題学習・交流講座」などの方針で、すでに詳細に示されています。報告は、これまでの諸決定をふまえつつ、いよいよ総選挙を目前にひかえてとくに強調すべき点にしぼっておこないます。

活動の到達点に確信をもち、7月3日(都議選告示日)を節に飛躍をつくろう
全党の努力でつくりだした積極的な流れ

 5中総以降、1年9カ月の全党の活動の到達点を見るとき、全国の支部と党員のみなさんの奮闘によって、次の諸点で積極的流れをつくりだしていることに、まず深い自信と確信をもつことが大切であります。

 その第一は、「綱領を語り、日本の前途を語り合う大運動」に、7割の支部が取り組み、参加者数は72万人をこえ、この運動がわが党史上でも最大の画期的な取り組みとして発展していることであります。さらにこの間、取り組まれた演説会への参加者数は61万人をこえ、あわせると133万人の参加する運動として発展しています。

 この「大運動」は2007年の参議院選挙の政治論戦の教訓をふまえたものでした。すなわち、あの政治戦において、選挙戦の直面する熱い争点では、私たちは論戦をリードしました。しかし、綱領と日本改革の方針を語ることを、党の日常の活動として取り組むうえで弱点があった。この反省のうえに、これを抜本的に強めようと開始された運動が、「大運動」でありました。

 そうした位置づけのもとに始まった運動が、これだけの規模で発展したことは、綱領路線をはじめ日本共産党を丸ごと理解してもらう活動に取り組める党へと、わが党の活動が質量ともに大きく成長し、党と国民との政治的つながりが太く豊かになりつつあることを意味しています。この運動は、選挙勝利をめざして党活動全体を発展させる軸ともなり、党に新鮮な活力をもたらしています。これは総選挙のたたかいにのぞむにあたって全党の大きな確信にすべきであります。

 第二は、5中総決定の「比例代表での前進に力を集中する」という方針にもとづき、国政選挙・比例代表選挙を、全党のすべての支部と党員が「自らの選挙」としてたたかううえで、さまざまな努力をおこなってきたということであります。

 この間、小選挙区に候補者を擁立しない選挙区もふくめ、300の小選挙区のすべての選挙区単位で演説会を開くことをめざし、289選挙区で中央幹部・国会議員を弁士とした演説会を開催しています。全体としてどこも盛況です。また、全国すべての自治体・行政区で演説会・「集い」に取り組むことを追求し、全国1995自治体・行政区のうち98%にあたる1954自治体・行政区で演説会・「集い」が取り組まれています。党の組織がない空白の地域でも、さまざまな開拓的活動がおこなわれ、「集い」が取り組まれています。

 演説会成功にむけ、「知らざるものなし」の宣伝と案内に取り組み、保守・無党派の人々など、党外の参加者が8割、9割に達し、空前の成功を収めた演説会も各地で生まれ、「比例は日本共産党に」という流れをつくりだしつつあります。

 第三に、「党の実力づくり」という点では、党員拡大で、5中総後に1万9千人の新規党員を迎え、党員拡大で19カ月連続前進をつづけていることは、きわめて重要な成果であります。世界第2位の資本主義国・日本で共産党員が増えていることに、多くの外国メディアが注目し、世界中で報道されています。

 これらの前進が、国民の要求にもとづくさまざまなたたかい、生活相談や労働相談など国民の苦難軽減の取り組み、「大運動」の発展など、党の活動の多面的・総合的な発展と一体につくられていることは、たいへん貴重であります。

 新しく党に入った同志たちの多くが、文字通り「新鮮力」を発揮し、党に新たな活力をもたらしていることは、本当にうれしいことであります。中央委員会総会として、この間、新たに私たちとともに社会進歩の道を歩み出した新しい同志のみなさんに、心からの歓迎のあいさつを送るものです。

とくに二つの点について到達点を直視する 

 もちろん、これまでの活動の延長線上では、勝利の保障はないことも、あわせて強調しなければなりません。とくにつぎの二つの点について到達点を直視する必要があります。

 一つは、対話・支持拡大の運動です。3月の幹部会では「意識化と集約」が大切だということを強調しましたが、この運動はまだ全有権者を対象としたダイナミックな運動とはなっていません。勝利に必要な支持拡大は、比例代表で650万票以上という得票目標の少なくとも2倍以上の規模が必要ですが、現在のところ到達点は得票目標比で68%にとどまっています。

 いま一つは、「しんぶん赤旗」の読者拡大であります。私たちは、この最も苦労の多い活動に多大な努力を注いできました。そのなかで、前回総選挙時を突破して前進をかちとっている党組織も少なからず生まれていることは貴重であります。またこの5月に、全党的に前進をかちとったことは、「選挙に何としても勝ちたい」という全党のみなさんの気持ちのあらわれであり、きわめて重要な成果であります。私は、読者拡大と、配達・集金での、全党の多くの同志のみなさんの献身的な奮闘に心からの感謝の気持ちをのべるものです。

 しかし、全党的には、連続前進もありましたが後退もあり、5中総時点の到達点を維持する水準にとどまっています。日刊紙、日曜版とも読者は前回総選挙時比で90%程度であるということを直視しなければなりません。

7月3日を節に活動を大飛躍させ、さらに発展させよう

 これらの到達点をふまえ、総選挙勝利をめざす党の活動の飛躍を、いまどうしてもかちとる必要があります。解散・総選挙の時期はなお流動的ですが、いずれにせよ投票日まで1、2カ月、どんなに長くても3カ月という最終局面にあることは、間違いありません。また、東京都議選は7月3日告示、12日投票で取り組まれ、東京の党組織はもとより、全国の党組織がこの政治戦の勝利のために力をあわせて奮闘する必要があります。

 そこで、提案があります。7月3日の都議選の告示日を一つの節として、それまでの約1カ月の間に次の活動をやりきり、さらに活動を発展させることを、中央委員会総会として呼びかけたいと思います。

 第一は、全有権者規模での宣伝を強めるとともに、対話・支持拡大を飛躍の軌道にのせることであります。遅くとも7月3日までに全国すべての党組織と党支部が、支持拡大で得票目標を突破する運動の飛躍をつくり、さらに継続的にこの運動を発展させることを呼びかけるものです。そのさい「全国は一つ」の見地で、東京との結びつきを生かし、都議選勝利のための対話・支持拡大にも全国の党組織があらゆる力をそそぐようにします。

 第二は、「大運動」をさらに発展させることであります。7月3日までに全国すべての党支部が「集い」を開き、すでに開いた支部では繰り返し開き、「集い」で100万をこえる規模の運動への発展をかちとることを呼びかけるものです。

 第三は、党員拡大と読者拡大で、文字通りの飛躍をつくることであります。党勢拡大の大きな上げ潮を何としても7月3日までにつくりだし、新鮮な力を党に迎え入れながら、また読者を大きく増やしながら、総選挙のたたかいにのぞみたいと思います。

 いま私たちは、5中総以降の全党の努力が実るかどうかの歴史的局面に立っています。7月3日を一つの節として選挙勝利をめざす活動の大飛躍を必ずかちとり、それをさらに発展させ、これまでの私たちの努力を必ず選挙戦の結果に結びつけようではありませんか。

全支部・全党員の総決起こそ、活動の飛躍、選挙勝利の最大のカギ

 それではいま、どうやって選挙勝利をめざす飛躍をつくるか。特別の方策があるわけではありません。「すべての支部と党員が立ち上がれば勝てない選挙はない」。この鉄則に立って、全党決起をかちとることに心血をそそぐことが大切であります。40万余の党員、2万2千の党支部が、364万人の後援会員と協力して立ち上がれば、勝利は必ずつかみとれる。それだけの力をわが党は持っているということに確信をもって、全党決起をかちとるためにあらゆる知恵と力をつくしたいと思います。

 それでは、どうやって全党決起をつくるか。私たちは、全国のすぐれた経験に学び、つぎの3点が大切であると考えます。

情勢と党の値打ちへの確信をみんなのものにする

 第一は、情勢と党の値打ちへの確信をみんなのものにして、支部と党員が政治的に元気に明るく選挙戦にのぞめるようにすることであります。この点で、4月の「しんぶん赤旗」学習・党活動のページに掲載した、4人の地区委員長の座談会は示唆にとんでいます。

 一つは、党機関が、中央の決定を繰り返し討議するとともに、時々の新鮮な材料を使い、生き生きとした政治討議をおこない、自らの感動を支部に伝えていることであります。座談会に出席したある地区委員長は、「私たちが感動したものこそ、支部でもつかんでもらうようにできる」とのべていますが、私は、ここには大きな真理があると思います。人は自らが心から感動したことを語ってこそ、その感動を人に伝えることができます。それは相手を動かす力となって働きます。情勢と党の値打ちについての感動を伝えることにこそ支部と党員への援助の中心点があるということを強調したいと思います。

 いま一つは、情勢と党の値打ちという場合、それは遠いところにあるのではないということです。それは身近に起きているさまざまな出来事のなかから、つかむことができます。座談会に出席した地区委員長が、「決定で書いてあることがわが地区内でどういう形で起きているかを裏づけることが大事」「住民アンケートや署名の反応など、どんな小さなことでも生きた実例を、地区ニュースで直ちに紹介している」とのべていることは、たいへん大切だと思います。

「聞く力」を重視し、双方向・循環型の活動に取り組む

 第二は、「聞く力」を重視し、双方向・循環型の活動に取り組むということです。私たちは、4月に第2回「職場問題学習・交流講座」に取り組みましたが、その討論を聞いて、いま雇用破壊で苦しんでいる労働者にたいして、党がどういう姿勢で接するかについて、おおいに学ばされるものがありました。私は「まとめ」で、「聞く力」が大切だとのべました。すなわち労働者の苦しみの実態に心をよせ、耳を澄まして、よく聞く。私たちは話す方は慣れていても、聞く方は意外と慣れていない場合も少なくありません。しかしいま、「聞く力」こそ大切です。よく聞いて相手が本当に心を開いてくれたら、聞くだけでも8割ぐらいの信頼を得られる、あとは話せば残り2割の信頼も得られるということも少なくありません。

 この姿勢は、党と国民との関係で大切な姿勢ですが、党機関と支部や党員との関係でも大切ではないでしょうか。たとえば経済危機のもとで、多くの党員の生活も国民と同じように苦しいわけです。「党をのばしたい」という思いがあっても、いろいろな困難から足が出ないという状況もあると思います。健康や家族の問題をかかえている同志も少なくないでしょう。そうした支部や党員がぶつかっている困難をよく聞き、願いをよく聞き、一人ひとりの条件にそくしてみんなが立ち上がれるよう、懇切な援助の手だてをつくすことが大切ではないでしょうか。「知恵は現場にある」という立場で、どんな端緒的なものであっても前向きの芽を現場からつかみ、それに学び、みんなのものにする活動が大切ではないでしょうか。わが党のなかには宝石がたくさんあります。それを見つけだして、輝かせる努力をすることが大切ではないでしょうか。そういうリーダーシップこそ、いま党機関に求められている、真のリーダーシップだということを、私は強調したいと思うのであります。

党の潜在力を余さずくみつくし指導態勢を強める

 第三は、これらの活動をやりきるうえでも、支部と党員にたいする機関の指導態勢を強めることであります。この点で党の潜在力を余さずくみつくすことが求められています。

 わが党には指導態勢という点で、どれだけの潜在力があるでしょうか。全国の都道府県役員・地区役員の総数は約1万1千人です。さらに全国664の自治体・行政区に補助指導機関がつくられ、そこに参加している総数は4千人をこえます。さらに都道府県と地区委員会で、合計して1400人をこえる職場援助委員会がつくられています。兼務している同志を考慮しても、わが党には、約1万4千人という規模で支部を援助する態勢が現にあります。

 この約1万4千人の同志の心に灯をともす取り組みをおこない、その潜在力を余さずくみつくし、さらに定年退職した同志などに臨時の選挙態勢に参加してもらい、これらの「熟練力」を総合するならば、2万2千の支部と40万余の党員への懇切な援助をおこなう態勢は、必ずつくることができます。そのために知恵と力をつくそうではありませんか。

 これらの三つの点で努力をつくし、すべての支部が支部会議を開き、「政策と計画」を持ち、得票目標を決めてその実現のために自覚的な活動をおこない、すべての党員がその条件におうじて選挙戦に参加する全党決起をつくりあげようではありませんか。

選挙勝利にむけた活動の諸課題について

 選挙勝利にむけて何をなすべきかは、これまでの諸決定ですでに明瞭(めいりょう)であります。とくに強調したいいくつかの点について報告いたします。

国民の苦難軽減と平和の取り組みをさらに強めながら

 一つは、立党の精神にたち、国民の苦難軽減と平和のための取り組みを、さらに強めながら選挙戦をたたかうことであります。経済危機のもとで、「共産党に話を聞いてほしい」「何とかしてほしい」という悲鳴や願いが渦巻いています。その願いにこたえた生活相談・労働相談、住民・職場アンケート、さまざまな要求署名運動などに取り組みます。核兵器廃絶を求める国際署名に大きな反響が広がっており、おおいに取り組みたいと思います。国民の暮らしと平和のために奮闘する党の姿を輝かせながら、選挙戦をたたかおうではありませんか。

「比例を軸に」、「自らの選挙」としてたたかいぬく

 二つ目は、「比例を軸に」、「自らの選挙」として総選挙をたたかい抜く姿勢を最後まで貫くことです。都道府県、地区、支部の「650万票以上」に対応する得票目標実現は、全国とそれぞれの比例ブロックの議席獲得目標実現に直結する仕事であり、「全国は一つ」の見地でその実現のために執念を燃やそうではありませんか。総選挙には、比例代表選挙と小選挙区選挙の二つの選挙があること、「比例では日本共産党(政党名)と書いてください」と訴えることを、全国どこでも現場のすみずみにまで徹底しようではありませんか。

全有権者規模の宣伝、対話・支持拡大を広げに広げる

 三つ目は、全有権者規模の宣伝、対話・支持拡大を最後まで広げに広げることです。大好評の「いまこそ日本共産党」のポスターを張りきることをはじめ、元気な共産党の姿を有権者につたえる大量政治宣伝を、草の根の力を総発揮してすすめようではありませんか。対話・支持拡大は、支持拡大で7月3日までに得票目標を必ず突破し、「広げつつ固め、固めつつ広げる」という立場で、担い手をふやし、得票目標実現に必要な組織活動をやりきろうではありませんか。そのさい、パンフレット『日本共産党の“元気”の源は何か』の普及も積極的に位置づけていただきたいと思います。

「大運動」を広げ、国民とともに日本の進路を探求する場に

 四つ目は、「大運動」「集い」を最後の最後まで広げ、国民とともに日本の進路を探求する場として位置づけ、選挙戦全体を前進させる軸として重視することです。7月3日までに、100万をこえる規模に発展させ、さらに広げに広げて、得票目標達成にふさわしい規模に発展させようではありませんか。「集い」が未開催の支部への具体的援助を強めることも訴えたいと思います。

後援会とともにたたかう壮大な選挙戦を

 五つ目は、後援会と一体にたたかうことです。後援会員は5中総時から40万人増えて、364万人となっており、後援会員とともにたたかう壮大な選挙戦にしていきたいと思います。すべての後援会員にニュースを届け、党への要望や要求を聞いてそれにこたえながら、ともにたたかう選挙にしていこうではありませんか。

若い力が輝く選挙にしよう

 六つ目に、この間、若い世代のなかで、雇用問題、核兵器問題など、政治に目をむけ、現状を変えようとたたかいに立ち上がる動きが広がっているのは、日本の未来にとってきわめて重要です。若い世代の関心・要求・苦しみに耳を傾け、心を寄せ、そのたたかいを励まし、ともに21世紀の日本の「進むべき道」を考え、若い力が輝く選挙にしていこうではありませんか。

選挙戦の本番にふさわしい党勢拡大に取り組む

 七つ目は、選挙戦の本番にふさわしい党勢拡大に取り組むことです。有権者の政治的関心が高まる選挙の時こそ、党勢拡大の絶好のチャンスであります。すべての支部が新しい党員を迎えて選挙をたたかうことを最後まで追求することを呼びかけます。21世紀の日本の進路を示す「旗印」を、日々、毎週、国民に伝える最良の媒体が「しんぶん赤旗」です。すべての党機関、党支部が、読者数で前回総選挙時を突破して、選挙をたたかうことを最後まで追求しようではありませんか。

むすび 歴史的選挙にむけてすべての党員が初心にたって立ち上がろう

 全党のみなさん。私たちは、「今度こそ勝ちたい」という思いで、5中総後の1年9カ月、新たな勝利にむけて力をつくしてきました。多くの新しい取り組みに挑戦し、新しい成果をあげてきました。それが実るかどうかは、これからの奮闘にかかっています。

 21世紀の日本の進路が問われる歴史的選挙戦で、国民の立場に立って、「日本をこう変える」という進路を高々と掲げる日本共産党の勝利を必ずかちとろうではありませんか。そしてこの総選挙を「国民が主人公」の立場に立つ民主的な政権――民主連合政府への大きな一歩を踏み出す選挙にしていこうではありませんか。すべての党員のみなさんがその初心にたって、この歴史的なたたかいに立ち上がることを強く呼びかけて、報告を終わります。

(出所:日本共産党HP 2009年6月6日(土)「しんぶん赤旗」)
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 日本共産党が第8回中央委員... | トップ | 第8回中央委員会総会につい... »

コメントを投稿

国内政治」カテゴリの最新記事