巨大ヒロイン・コミック計画

3DCGを使ってデジタルコミックの電子書籍化をめざすブログ

映画『イン・ザ・ヒーロー』を観ました。それと怪獣のモデリング(03)に、良いお年を!

2015年12月31日 18時12分26秒 | 3D作業
 

 最近は忘年会をはさみつつ、レンタルDVDで『イン・ザ・ヒーロー』を観ました。












 これは予想以上に良作です。
 ヒーローを演じるスーツアクターさんの日常を描いた映画なのですが、あの伝説の『蒲田行進曲』に通じる真剣さに迫力と面白さ。そして何よりも、泣かせてくれます。
 ジ~ンと来る場面もあって、涙が自然とこぼれました。
 とくにクライマックス……スローモーションの場面での、和久井映見さんがご主人さんを抱き起こす動きと表情が、真剣なまなざしで力強く、それがカッコイイと思うのではなくて、和久井ママにそこまで愛されていたんだと、観客なのに自分のことのように感じ違いしちゃって。観客の自分までハートがほっこりしてなみだが出てくるのです。私はここで泣いちゃった……。

 これはもう演出と和久井映見さんの演技の素晴らしさです。私は見事にやられましたね……。
 母性愛に満ちた和久井映見さん。前半の保守的で常識的なことに囚われていたからこそ、クライマックスでの自分の本当の気持ちを解放させたシーンは美しく、まさに女神のようであり、他のキャラの存在感を奪ってしまうかのように圧巻でした。
 そんな圧倒的な存在感で、(女神が降りてきたかって?)って言いたくなるシーンが徐々に家族愛への本来の姿に戻っていく感じへのスライドさせていく演出がまたたまらない! ステキすぎます。ホント、母性にしか見えない。いや、私には女神に見えましたよ!
 大事なことなのとコーフンしているので二度言いました。
 ……ああ、これが映画の素晴らしさなんですね。

 そして唐沢寿明さんのキレのある動き。実は、ご本人も若いときにスーツアクターさんだったんですね。だからなのか、アクションチームの中にいても、まるで違和感がありませんでした(笑)。
 殺陣のシーンは、なんか中途半端にやってないなという迫力が伝わってきますし、スターウォーズのライトセーバー戦もこの映画の動きを参考にしてもらいたいくらいの良いチャンバラをやっています!

 アクションチームで頼りがいのあるアニキ役の寺島進さんもいい味出してるし、新人アイドルの福士蒼汰さんの演技もいい感じに力が抜けていて現代っ子らしい。でもラストのセリフなしで表現した表情には泣かされましたし、だんだん本気になっていく成長過程も目が離せませんでした。
 また黒谷友香さんも、思わず「いるいる、こういう人!」と笑ってしまいました。
 オススメの映画です。
 だから致命傷になるようなネタバレは避けます。
 
 なので、あとは些末なことですが、熱くて感動的な『イン・ザ・ヒーロー』の中で、とくに主人公の部屋に貼られていた文言『人間、一生、誠に僅の事なり。好いたる事をして暮らすべきなり』が、個人的には強く印象に残りました。
 これは江戸時代の佐賀藩士、山本常朝が残した言葉だそうで、人間の一生は僅かしかないから、好いた事をして暮らすべき。夢の間の世の中に、好かぬ事ばかりして、苦しみて暮らすは愚かな事なり。と語ったんだそうです。
 この言葉にも感動しました。
 いや~、いいですね~。
 私も今後は、もっとバカになって生きていきたいです。

 さて、その私の好いた事ですが、年末の忙しさで進んでるのはちょこっとでした(苦笑)。


 デジタルコミック制作準備のレポート。

 マンガ版『ウルティマ・ゴッテス~巨人娘~』に登場する怪獣ヘラームのモデリング、その3です。





 ◆ZBrushの作業に移行しようと思っていたら、翼を作るのを忘れていました。慌てて、その翼の作成を開始です。





 ◆まずは翼の形を作っていきます。





 ◆ポリゴンの押し出しという機能で、棒を伸ばし、あとからエッジを追加してなめらかな曲線のあるラインにしていきます。





 ◆翼の骨組みを曲線となるよう、エッジを追加しながら徐々になめらかにしているところです。





 ◆今度は翼の膜を張っていきます。





 ◆これは膜を張っている過程です。





 ◆膜を張り終わって、スムーズをかけた状態をチェックをします。





 ◆苦手なUVマップも、コツコツやって……何とか下手なりにクリアしました。





 ◆翼も完成し、これで今度こそ「ZBrush」での作業に入れます。




 ……というわけで、現在の作業はここまでです。

 気がつくと、もう構想の段階から制作の準備に2年近くかかっているんですね。
 自分でもよく続けられていると、自信につながります。
 さらに映画『イン・ザ・ヒーロー』も観て、ますます元気づけられました。
 ありがとうございます。

 さて……。
 来年も地道に頑張っていきますので、どうぞよろしくお願いします。

 それでは皆さん、良いお年を!




『放浪記』を観ました。

2015年12月26日 08時43分19秒 | 映画・ドラマ

 昨日、仕事で訪問した営業先ではクリスマスの話がいっさい出なくて意外でした。
 雑談の中でも出てこなくて。
 流行を追いかけている某アパレル業界だというのに……。
 でもおかげで、昨日が何の日かを忘れ去ることが出来ました(笑)。

 帰宅してから『放浪記』(高峯秀子主演版)を観ました。
 古い映画です。
 でも面白い。さすが2000回以上、芸術座で公演されてきたストーリーだけはあります。

 主人公は、イケメンでダメ男に貢ぐ女性。
 そのためカフェの女給(今で言うとキャバクラ)で働き、イケメン(今で言うとホスト?)に貢いでいる……と、こう書くと、現代と昔は何も変わっていないんじゃないかと思えます。
 私も観る前は、ダメ男に貢ぐ自分を正当化させるような女のセリフがたくさん出てきたら嫌だなぁと思っていたのですが、でも実際の作品はその印象がまったくありませんでした。
 実は主人公は文学少女で、自分がホレっぽくて貢いでしまうような性格だと若い頃から冷静に分析しているんですね。
 自分を客観的に見られる知的な女性だったのです。
 そのため、男を避ける努力を常にしていました。
 日頃から恋をしない努力を彼女はしていたのです。
 それなのに。
 それなのに。
 落ちるときは、あっけなく落ちてしまうのです。
 この落差が面白いのですね。
 
 そして男から別れ話を切り出されたときも、髪を振り乱して泣き叫ぶのではなくて、絞り出すような声で普通に拒否る(笑)。
 高峯秀子の演技もさすがです。
 自分を客観的にわかっているから、自信を持ってダメ男に依存する姿が狂気で、かつ光っていました。
 これを怖い女だとか、痛い女だとかにオーバーに役作りせず、ややあっけらかんと平然と言うところに魅力が出ています。
 つまり、普通に開き直ってしまっていて、「だからどうした?」状態。
 こうなると女は強い。

 キャラクターとしては言ってることとやってることに矛盾しているとツッコミが出そうな所なんですけど、でも人間の弱さを演技力で出しているからキャラクターのブレに見えないのです。キャラがブレたとか感じさせないのがスゴイ。
 これって、二次元と三次元の表現の差なんでしょうかねぇ……。
 いや、違うと思います。
 二次元がこうした表現をできないのではなくて、なぜかテンプレートに頼るような理屈で作ってしまっているから、がっちり固めたキャラクターの設定から外れないよう、厳しく作品内で管理しすぎなんだと思います。
 遊びの部分というか、あえて矛盾した表現にも二次元はチャレンジしないと、血の通った絵にはならないのではないでしょうか……。

 そんなことを学んだ映画でした。

 また、私が最も共感した主人公の台詞は「生きてる証が欲しいの」でした。
 苦労するばかりの人生、何かひとつでも生きてるんだと実感したいから誌を書くんだと自分のモチベーションを語る主人公のシーンが印象的でした。
 生意気ながら私も同じです。
 人間いつ死ぬかわからないから、好きな作品を作っていたい。
 それが私の場合、ウルトラマンの女の子版でした。マイナーで危険な表現(エロ)とも隣り合わせ。でも、そういう作風が好きなんだから仕方ない。
 大げさだけど、そういう〝やり甲斐〟の位置に置いちゃってるから、下手でも続くんでしょうね。
 よく作品を途中で投げ出す創作をしてきましたが、投げ出さずに続けることは何だろうと考えた末に行き着いた答えは、「生きてる証が欲しい」でした。
 それをやってるときに、そう思えるのは幸せなことです。
 たとえ他人から見て、くだらないことでも……。

 ちなみに『放浪記』の主人公は、最後に地味で優しい画家と結婚(画家と小説家は相性がいいのでしょうか?)して、それまでの波乱万丈な人生から平穏な日々を送ることになるのですが……しかし、ラストの夢の中では、やっぱり苦労していた日々を思い返しています。
 それも、やはり彼女にとっては『生きている証』だったのかもしれませんね……。


 
  
 

幼女ファッションのウルトラメガミ+怪獣のモデリング(02)

2015年12月24日 13時16分15秒 | 3D作業


 先日、某所で『普段着にウルトラの仮面を被った組み合わせが個人的に好みです!』というコメントをいただきまして、さっそく試しにビジュアルを作ってみることにしました。





 ◆何でしょう……例えるなら、夏祭りで買ったお面を幼い女の子が被って、その気(ヒーロー気取り)になってる感じがして、微笑ましくなっちゃいます(そう思うのは私だけでしょうか?)σ(^◇^;)





 ◆街の実景と合成して、巨大幼女にしてみました。まだ3Dでの街のセットを用意できていないので、フォルダに残っていた渋谷の街の画像を無理やり背景に当てはめてみました。





 ◆実景との合成の別のパターンです。合成の色調合わせ、カラーグレーディングというのはセンスを要求されるので難しいですね。私にはまだまだ経験値が不足しているといえるでしょう。これは本番までに、その経験不足を補えるような対策を何か考えたいです。対策というのはラクして、そこそこの効果を出す方法を探すという意味です。そう、私は怠け者でズルイ性格ですから(苦笑)。 



 また別の方からのコメントでは『花の妖精とウルトラヒロインの合体』という感想もいただきまして、ありがたかったです。このフレーズいいなぁと自分でも気に入っています。



 というわけで……怪獣のモデリングその2なのですが……さて、本日の世間の空気(クリスマスムード)というノイズに翻弄されてしまったせいか、実はあまり進んでいません。





 ◆目玉を入れて、顔の形を調整しました。





 ◆スムーズをかけて様子を見ます。





 ◆怪獣っぽくなってきたので、これでZBrushでディテールをつけるのが楽しみになってきました。





 ◆横から見たところです。





 ◆後ろから見たところです。背中にチャックを作りたくなる心境ですわ。



 はあ~っ……。
 何でしょう、テンションが上がりませんねぇ~。

 もちろん今日はフライドチキンなんて買いませんし、ケーキなんて甘いのはもってのほかですわ!
 今、その誘惑と戦っているところです!
 がんばれ、反乱軍!!!



 ではではまた! ^▽^/





「スターウォーズを観てきました!」+「怪獣のモデリング」(01)

2015年12月22日 11時52分20秒 | 3D作業


 初日に『スターウォーズ フォースの覚醒』を観てきました!
 おかげで、その前後の数日は、まるで作業になりませんでした。3D作業も、ちょこっとしか進んでいません……まあ、仕方ないです、映画界のお祭りのスターウォーズですから(苦笑)。

 というわけで、ネタバレしない範囲での感想~。

 まず新しいヒロインのレイが良かったです。
 ぼっちのトレジャーハンターとして、冒頭から彼女は登場するんですが、そのぼっち感が逆にカッコ良く見えるとは! まるで「ナウシカ」を連想させるような魅力的なキャラでした。いや~、惚れます。

 次にBB-8。
 予想以上に可愛かったです!
 これはラジコン売れるだろうなぁー。アマゾンでも注文が伸びているとの噂だそうで。
 とくに、R2D2にBB-8が頭突きをするシーンは、萌え死にます(笑)。お見逃しなく。

 個人的にはタイファイターの脱出・戦闘シーンが好きですね。そのハプニング感といい、ミスったドジぶりによって戦闘そのものがカオスな状況になっていくのは、スターウォーズらしくてシビレますし燃えます。


 まあ、いろいろ書きたいんですが、ネタバレになるので、この辺で……。
(実はすでにネタバレ可能の掲示板で、さんざん書きまくっていましたが……)


 さて……。
 本来の作業に戻りましょう。

 当ブログは、デジタルコミック制作準備のレポートをしていくものです。
 現在は、マンガ版『ウルティマ・ゴッテス~巨人娘~』に登場する怪獣のモデリングを開始したところで、今回は初めてのレポート「その1」です。





 ◆怪獣のベースモデルを作ろうと、まずは下絵を3D空間に読み込みました。





 ◆私は絵が下手なので、アニメーターさんが使うトレス台で何度も下描きを重ねているのですが、それでもこのレベルです。しかし絵がたとえ下手でも、何とかなるのが3Dの良いところ。下絵以上の完成度をめざして頑張るしかありません。





 ◆……と、カッコイイことを言っていたのですが、途中で形をうまくまとめられずに挫折し、ZBrushでやり直すことにしました(苦笑)。ZBrushのスフィアを伸ばして、首長竜っぽくしているところです。





 ◆以前に練習したおかげで、ZBrushの操作も憶えていて、サクサクと進みます。





 ◆いい感じに、怪獣のボディが形になってまいりました~。





 ◆あら? 途中から、なんか怪しい雲行きに……。





 ◆な、なんとか怪獣の形になったような気が……するのですが……。





 ◆あれれれ? やっぱり形がおかしい? 怪獣なのに細すぎる、です~。以前はZBrushでうまく作れたのに、ブランクがあるせいか、変な形になってしまいました。





 ◆修正が面倒だったので3Dソフトに戻って、やり直し。下絵に沿ってポリゴンで、もう一度ゼロからチャレンジです。





 ◆おそらく人間と同じようにモデリングするからいけないんだと反省し、竜を作るイメージで、まず手足のないボディのみを先に作ります。





 ◆次に、見映えとしても大事な顔を造形していきます。





 ◆ウルトラ怪獣は〝トリ〟系がそこそこ多いので、くちばしを長くしてトリのような顔つきにします。





 ◆耳を長く伸ばして、カッコよくしていこうと思います。





 ◆今回はイケそうな感じになってきました。





 ◆ここで手足を伸ばしました。





 ◆手足の形を整えていきます。





 ◆ベースの形がだいぶ整ってきました。ようやく怪獣らしくなってきました!



 こんな感じで、怪獣のモデリングがスタートしました。
 今後もマイペースで続けていこうと思います。

 あっ………その前に、もう一度『スターウォーズ』を観に行かねば……!


 ではではまた! ^▽^/




仮面のモデリング(15)

2015年12月13日 18時56分33秒 | 3D作業


 デジタルコミック制作準備のレポート、続きです。

 マンガ版『ウルティマ・ゴッテス~巨人娘~』に登場するウルトラメガミの仮面モデリング、その15です。

 本日で、ついに仮面のモデリングの最終回となります。
 いや~、やっと完成です~♪
 ここまで長かったけど……でもマイペースでコツコツやってきたので、そんなに苦にならなかったのは、とてもありがたいことでした。
 というわけで、





 ◆双子の姉ハルナの3Dモデルに、ウルトラメガミの仮面を読み込み(インポートし)ました。すると突然、普段着に顔だけ変身したような姿になっていて、これはこれで面白い格好です(笑)。





 ◆コスチュームを、変身した状態にチェンジさせました。





 ◆これからボディと仮面を接続する作業の開始です。





 ◆接続のあと、リボンの中に骨組みを入れて、リボンを自由に動かせるようにしました。これでいろんなポーズにも対応できるようになります。





 ◆表情を変える設定、それからリボンに入れた骨組みのウエイト設定、さらにセル画調の色設定などなど……それらを終えて、ようやく完成です。





















 ◆いろんなポーズを付けて、遊んでみました。


















 ……というわけで、ウルトラメガミの完成です。

 ひとつヤマ場を越えました。


 続いて、対戦する怪獣のモデリングに入ろうと思います。
 久しぶりに、「ZBrush」での作業になりそうです。

 この他にも、脇キャラのモデリング、背景のモデリングと、まだまだ続くのです。

 来年の春にはモデリングが全部終わるといいな~と思いつつ、これからも地道に進めていこうと思います。


 ではではまた! ^▽^/