巨大ヒロイン・コミック計画

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マッドマックスを観てきました!

2015年07月08日 15時11分29秒 | 映画・ドラマ

 最近、仕事に追いつめられております……(現在も進行形です)。

 おかげで大好きな個人制作が、ほとんど進まず、現在ストップした状態であります。
 ああっ……これからも、こんな状態が続くのでしょうか。
 頭が痛いです。

 これはストレスが溜まりそうなので、自宅から自転車で、すぐのところにある映画館へうさ晴らしに行きました。
 鑑賞したのは『マッドマックス 怒りのデスロード』です!
 ツイッターで、やたら評判が良かったので、観に行こうと思いました。

 しかし私は前知識で、この映画のことを少々誤解していました。
 ストーリーらしきものはなくて、延々とアクションシーンが続く内容だと……。
 えっ??
 ……そ、それはスゴイ。
 ストーリーがなくて、評判がいいというのは、どういうことなんでしょうか?
 2時間もアクションシーンが続く??
 それって飽きないの?
 逆に興味が沸きました。

 鑑賞したのは4D(映画のシーンに合わせて客席のシートが前後、左右、上下に動くようになるほか、風、ミスト、香り、ストロボ、煙や振動など、観客の五感を刺激する体感型シアター)だったのですが、マッドマックスは、まさにそれにうってつけの内容だったのに加え、ちゃんとストーリーもありました。

 もちろんアクションシーンがたっぷりあるのですが、ちゃんと休憩させるためにドラマシーンが短く挿入されており、それがまた効果的な展開であり、場つなぎのためだけのような穴埋め的なドラマシーンになっていないのが逆にスゴイと思いました。
 もっと見世物(ショー的な?)ものかなと想像していたせいか、その予想は、良い意味で裏切られました。
 ストーリーは表面的にはわかりやすいローコンテクストにまとめられてあるのですが、登場人物の目的の動機やら、どうやって彼らは生活しているかなどの背景は、時折インサートされるカットや動作、あるいは短いセリフによって部分的に伝えられており、それが観客の想像力を膨らませるハイコンテクストになっています。
 つまり多くを語らず、サッと通り過ぎていく感じ(笑)。

(……あ、あれ? 今さっきの……もしかして?)

 と、あとで観客に悟らせようとしているような、そんな感じなのです。

 このバランスの良さに、映像で伝えるものの重要さをあらためて認識。さらに編集も構成としては素晴らしい(たまに、何がどうなったかわかりにくくなる場面があるものの、それも味として捉えられる)もので、次第に映画の世界へと、どんどん引き込まれていきました。

 ネタバレしない程度に本作品のテーマ(私なりの解釈)を書くと『人間にとって棲み慣れた場所がイチバン』ということ。
 私も似たような経験があります。昔、住んでいた街を何年ぶりかに訪れたとき、もはや親しみのあった街ではなく、どこか他人っぽい距離感を感じることが……。
 そして、現在の住んでいる街に帰ってくると、ホッとしてしまう……この差は何だろう? 昔、暮らしていたあの街は、もう遠い記憶の彼方にしかないのか……と。
 映画を観ながら、それと同じような気持ちを抱きました。
(以上……ギリギリ、ネタバレしてないと思います)

 あと、すごいのは主人公の謎が……解明しないまま終わること(笑)。
 あのフラッシュバックは何だったんだ……と、あとから思うのですが……でも、見終わった瞬間は、不思議なことに気にならないんですね。

『主人公は謎を秘めたまま終わっても構わない』……珍しい法則を発見しました。

 いや、気にならなくなる原因(理由)があるからなのでしょう。
 それは、主人公がその謎を自分で解明したいと願っていないからなんでしょうね。
 気にはなってるけど、何となくわかる程度でいい……本人は納得して、観客には明かさないという(観客が好きなように解釈する)パターンなのかもしれません。
 これも、さっき書いた『語らずに伝える』……という、その効果があったからかもしれません。
 私は、おそらく謎の正体はこうなんだろうと思いましたが、それを書くとネタバレになるのでやめます(笑)。

 いずれにしても主人公のマックスはカッコイイですし、クライマックスの台詞はベタでしたが良かったです。
 この映画、極端に台詞が少ないので、余計に決めのシーンでは……どんなにベタであろうとも、胸にグッと来るんですね。
 例えるなら(そこで来るなんてー、卑怯だべー!)と、心の中で叫びたくなる感じでしたが、そのときの私はすでに目にウルルッと来てしまったものです。

 そのような「泣かせの計算」があったのかどうかは知りませんが、総合的に評価しても映画館で観て損しないことは間違いないですし、4Dで観るのが最高な作品でありました。

 それにしても、座席が動くのは面白いですね。
 映画の内容に合わせて、座席をこう移動させる、エアーをここで出す、などと演出を考えるのも大変だろうなぁと思いました。
 遊園地のツアーなら数十分で終わるものが2時間もありますからね。
 座席を動かす演出やキッカケのタイミングなど、上映時間2時間分のプランニングも重要だし、裏方さんは大変苦労してそうだなぁーと思った次第です。

 とても堪能させていただきました。
 ストレスもかなり解消させていただきまして、ありがとうございます。
 また時間を縫って、自転車こいで観に行きたいものです。

 ではではまた! ^▽^/