観測史上第二位、台風１３号

八重山地方、観測史上第二位の猛烈な台風１３号。
幸いうちは被害がなかったのですが、
島中すごいことになりました。

半壊した住宅、
飛んで転がっているプレハブ、
割れている窓、飛んでいる窓枠、
崩れ落ちた屋根、
何本もの折れた電柱、
根こそぎ倒れている街路樹、
真っ茶色の木々、
つぶれたいくつものトレーラーハウス、
もう見慣れてしまった感じです。

この辺は６日間停電し、
朝陽と共に起きて、暗くなったら眠る生活を送り、
真っ暗な海も空も山も、路地を歩く人や猫の影、梟の鳴く声も、
なぜだか懐かしい感じがして、
自分がこれからどういう暮らしをしていくのか、
蝋燭の明かりの夜に、
静かに思う夜をしばらく過ごしました。

被害はなかったものの、何度も頭の中が真っ白になって、
そのたびに気力がなんだかすーすーっと抜けていき、
それでも倒れているフクギや椎の皮を頂こうと、
ハンマー持って近場をウロウロ。
でも倒れた木を見るにつけ、とても心が痛みます。

とりあえず今は目の前の仕事をこなすことで精一杯なので、
１０月は日記をお休みします。

染めのワークショップを西宮「ギャラリー・ストラッセ」でします。
詳細はhttp://g-strasse.com
当初は紅露を予定していましたが、山に入れる状態ではないので、
フクギ染めに変更の予定です。
すでにお申し込みをして頂いた方々には大変申し訳ありませんでした。

糸の声？

糸が廻る。

少し涼しくなったので、糸の整理をしている。
いろんな糸があって、
見ているだけで嬉しくなる。
嬉しくて楽しくて時間を忘れてしまう。

でもくるくる廻しているうちに、
「わたしは布になりたいの」とかなんとか、
そんなような糸の声が聞こえたような気がした。

蟹の数をかぞえる。

満月と新月の夏の夜、
陸に住む蟹がお産のために
いっせいに海をめざして移動する。

海岸沿いの道路には、蟹蟹蟹、、、
運悪く交通事故に遭うもの多数。
で、この蟹の数を数える、という調査に付き合った。
世の中にはいろーーんな目的の調査があるのだなー。
と、眠い目をこすりこすり。
オカガニ、ベンケイガニ、ヤシガニ、オカヤドカリ・・・

それにしても、夜には夜の世界。
夜行性の生き物の気配やら、
月の光や光のない闇夜や、すごく近くに感じる海の音
違う世界に行って帰ってきた、そんな感じだった。

＊写真はオカガニの雄
＊蟹の調査の詳細はこちらをご覧下さい。

黄昏飛翔

無数の蜻蛉が空に飛び交う。
そのむこうに月。
それから燕はもっと早く滑空し、
遠くで青蛙がないている。
黄昏空の雲は秋だ。
まだまだ残暑が厳しいけれど、
空も生き物も、皆秋をおしえてくれる。