島の縄 2005年06月26日 | ぶつぶつ・お友達編 いつもの美容院で髪を切っていると、 おねえさんが「これ父が作ったんです」と縄をみせてくれた。 この美しい縄は苧麻(写真左)とアダン(写真右)でなわれていて、 苧麻は草の実で染めたという。 アダンは海岸端でよく見られる植物だが、 葉に棘があって繊維の状態にするのはとても手間がかかる。 是非とも縄作りを習いたい!と興奮する私に 「むずかしいってよー」とおねえさんは笑った。
うちくい展in石垣島 2005年06月18日 | 展示会 17日から19日まで石垣市立図書館でうちくい展(沖縄・福岡巡回展)を開催中。一同に様々な作り手の布が集まった。多くの来場者がゆっくりゆっくり味わうように見てくださることがうれしい。
糸*ブー(苧麻) 2005年06月12日 | 糸のあれこれ 晴れた日に糸に風通しをする。この糸は石垣島の隣にある島で芭蕉布や上布を織っている大先輩おばぁが、少し太いけど帯でも織りなさいとくださった。原料の苧麻を育て糸を績むということは、気が遠くなるような大変な仕事だ。島産のこの糸(苧麻)を前にすると、糸に見られているような気がしてきて、どきどきする。織る資格みたいなことを静かに問われているような、そして自信のない自分を見抜かれているような、そんな気がしてくる。
糸*インド野蚕糸 2005年06月08日 | 糸のあれこれ インドの野蚕糸(タッサーシルク)に出会ったのはもう5年くらい前。南インドのおばさんから糸をいただいたことが始まりだ。今まで日本の絹糸しか手にしたことがなかったので、その野性的な光に目を奪われた。小さな紙にオリッサ州産と走り書きがしてあった。糸を手すると、この糸を作ったオリッサの人々の手が見えるような気がした。それからこの糸の魅力にどんどんはまっていった。亜熱帯の石垣島とも相性がいい。石垣産蚕の座繰り糸と合わせて交織すると、お互いがお互いを引き立て合って、光の違う微妙な陰影と表情が生まれた。どちらも糸そのものの色が美しい。