バイク試乗/レンタルおよびツーリング日記

お勧めのツーリングコースや試乗、レンタルしたバイクについてレポートします。

XT1200Z スーパーテネレ

2016-05-28 22:47:09 | バイク試乗、レンタル ヤマハ
 5月21日~22日にかけてXT1200Zスーパーテネレをレンタルバイク三河にて
レンタルしツーリングしたのでインプレしたい。

(2015年の10月にも一度レンタルしているので写真はその時のモノが多い)


   


5月21日 290キロ
新東名 岡崎東IC → 新城IC → 国道151号 → 三遠南信道 天竜峡IC → 飯田山本 

→ 国道153号 → 広域農道 → 長野 県道19号 → 高ポッチ山



5月22日 300キロ
ビーナスライン往復 → 中央高速 諏訪IC → 飯田山本 → 国道153号 → 加茂広域農道


性能

寸法 及 質量
全長 2,250mm
全幅 980mm
全高 (Lo)1,410mm /(Hi)1,470mm
シート高 (Lo)845mm /(Hi)870mm
軸間距離 1,540mm
最低地上高 190mm
装備重量 257kg

原動機
原動機種類 4ストローク・水冷・DOHC・4バルブ
気筒数配列 並列2気筒
総排気量 1,199cm3
内径×行程 98.0×79.5mm
圧縮比 11.0:1
最高出力 82.4kW(112PS)/7,250r/min
最大トルク 117.0N・m(11.9kgf・m)/6,000r/min
始動方式 セル式
潤滑方式 ドライサンプ
エンジンオイル容量 4.2 L

燃料装置
燃料タンク容量 23 L
燃料供給方式 電子制御フューエルインジェクション

電気装置
点火方式 TCI

動力伝達装置
一次減速機構 ギヤ
一次減速比 1.466 (85/58)
二次減速機構 シャフトドライブ
二次減速比 2.987 (21/25×32/9)
クラッチ形式 湿式多板

変速機
形式 リターン式6段
変速比1速 2.769 (36/13)
変速比2速 2.063 (33/16)
変速比3速 1.571 (33/21)
変速比4速 1.250 (30/24)
変速比5速 1.042 (25/24)
変速比6速 0.929 (26/28)

車体
フレーム形式 バックボーン
キャスタ 28.0°
トレール 126mm
タイヤサイズ(前) 110/80R19MC(59V)
タイヤサイズ(後) 150/70R17MC(69V)

動装置
制動装置形式(前) 油圧ダブルディスク(外径310mm)
制動装置形式(後) 油圧シングルディスク(外径282mm)

懸架装置
懸架方式(前) テレスコピックフォーク
懸架方式(後) スイングアーム

緩衝装置
緩衝方式(前) コイルスプリング/オイルダンパー
緩衝方式(後) コイルスプリング/ガス・オイルダンパー
ホイールトラベル(前) 190mm
ホイールトラベル(後) 190mm

価格
1652,400円(本体価格1,530,000円)



 上記の仕様は2014年式のもので、私がレンタルした2011年式とは
多少異なる所もある。

スーパーテネレの最大のライバルは、間違いなくBMWのR1200GS

なので、それと比較すべきだが私自身乗ったことがないので比較できない。

 そこで目線を変えて、スーパーテネレの一番の利用用途である

ツアラーとしての性能を、同じヤマハのツアラーであるFJR1300

比較しながらインプレしたいと思う。


両者の主な性能を比較すると


       スーパーテネレ          FJR1300AS
 
車重       257KG              296KG

シート高    (Lo)845mm             805mm
        (Hi)870mm

車軸間    1540mm            1545mm

最高出力   112PS/7,250r/min       147PS/8,000r/min

最大トルク  117.0N・m/6,000r/min     138N・m)/7,000r/min

燃料タンク容量  23 L            25L

価格     165万円            AS 178万円  標準 148万円



エンジンフィーリング・高速性能

 1200CCの並列2気筒はトルク感にあふれていて、どのギアからでも

少しアクセルをひねれば鋭く加速する。

アルプスローダーなので当然だが、

タコメーターは7000回転後半でレッドゾーン、最大でも9000回転まで

というように明らかに低回転型のエンジンで回して楽しむというより

低回転から溢れるパワーを楽しむようなフィーリングとなっている


 


 そのようなエンジンの性質もあって、あまり回さなくとも恐ろしい

加速をすること、またウインドウプロテクションも強力なので、

通常の大型バイクの120キロくらいの感覚で140キロ巡航ができてしまう。


 これから名古屋から青森まで、高速をぶっ飛ばして向かえと命令されたら

私ならこのバイクを選ぶほど、高速道路での快適性は高い。




コーナリング・乗り心地

 当たり前だが、タイヤの端を使って、目を三角にして峠を攻めるようなバイクではなく、

あまりリーンさせないよう、ゆったりと走るのがメインとなる。

 重いので乗り心地は安定していて、路面のショックもよく吸収し快適性は高いが、

その車重と重心の高さから、もし転倒した場合、バイクも体も大きなダメージを

受けるリスクが高い。


取り回し

 シート設定がハイだったのかローだったのか(多分ローだと思うが)わからないが、

身長178センチと日本人としては大柄な私でも、つま先立ちになるほどの足つきで、

車体の重さもあって、停車するたびにちゃんと地面に足が着くか確認しなければならない。

 最低でも身長が175センチはないと、少しアスファルトが凹んだりしていたら、

立ちゴケのリスクにさらされることとなるだろう。

燃費


 今回のツーリングでの燃費はリッター20キロ程度と、この排気量としては良好であり、タンク容量も20Lあるため

350キロ程度は安心して走行できるので、ガソリンスタンドが少ない地域でのツーリングでも安心できる。



メーター・デザイン

 メータについては私がレンタルしたマイナーチェンジ前のものは、タコメーターがアナログで、

それ以外はデジタル表示となっているが、シフトインジケーターがついていないなど、

表示能力に多少不満が残るが、マイナーチェンジ後はMT-09トレーサーと同一のものとなったので、

その不満は解消されている。


 デザインについては格好良いとは言い難いが、個性的であることは間違いなく、人を選ぶデザインと言える。


その他機能


 メンテナンスフリーのドライブシャフト方式はツアラー用途にはフィットしている。



 シートの座面は広く、座り心地はよい。



 大きなキャリアが装備されており積載性は高い

 
 
 また、ツーリングモード/スポーツモードの切り替え、トランクションコントロールなどの電子装備も

搭載されている。


総括

 それでは結局FJR1300と比較してどうかといえば、率直にいって私なら標準仕様のFJR1300を選ぶだろう。

FJR1300と互角な部分

・シャフトドライブ駆動であること、トラクションコントロール・ABSなどの安全装備

・ツイン、4気筒とエンジン形式に差はあるが、低回転からパワーを発揮するトルクフルなエンジン


FJR1300に対し優位な点

・車高が高いことによる視界の良さ、乗車姿勢の楽さ


FJR1300に対し不利な点

・ワインディングでのスポーツ走行性

・フロントウィンドが電動で上下できない

・逆輸入車であることを考慮すると、国内で正式に販売されている

 FJR1300と比較すると乗り出しで20万程度高い。



 他の部分はともかく価格については、車種にはこだわらないがツアラーが欲しいという

ライダーには大きな問題だろう。

 さらに言うと、車種にこだわりがないなら、MT-09トレーサーを買えば105万程度で

同等の魅力をもったツアラーを手に入れることができる。
 

 このように XT1200Z スーパーテネレ は客観的にみるとお買い得なバイクとは言えないが、

この巨大なバイクを乗りこなすことに大きな楽しさを感じ、ある種の充実感を得ることができるので、

そこに魅力を感じるライダーも多いのではないだろうか。

 

 

 


 





   



コメント
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