NPO法人土と風の舎

埼玉県川越市を拠点に『人と自然と地域をつなぐ』を合言葉に、園芸福祉活動をしています。

づっか農園 その5

2017-08-29 21:18:58 | 畑をみんなで楽しもう
づっか農園の有機野菜は小川町のヤオコーの地元野菜コーナーで手に入れることができる。
その他、ときがわ町とその周辺の若手農家が、無農薬・無化学肥料で栽培した野菜や加工品などを販売する農家直売所「ときのこや」でも買うことができる。詳しくは
https://tokinokoya.jimdo.com/
次回はNPOふうどが運営するバイオガスプラントをご紹介します。


づっか農園 その4

2017-08-28 21:24:23 | 畑をみんなで楽しもう
づっか農園は今回ご紹介した以外にもありますが、どの畑にも共通しているのが作物が生き生きと育っていること。これまで長い月日をかけて不耕起で土作りをしてきた賜だと思います。

金塚さんが面白いことを言っていました。「畑を始めたころはモグラの被害によく遭ったんだけど、最近はほとんどなくなったんだよね。」 モグラは、やせ地には少なく有機質に富んだミミズの多い土には多いと聞くので、どうしてかと不思議に思ったら金塚さんの説は次のようだ。
『畑を始めた当初は有機物が地表付近に留まっていたため、モグラのエサとなるミミズや昆虫の幼虫なども地表付近に多く生息していたと考えられる。モグラが地表付近のエサを求めてやって来るので作物にも被害が出た。畑を始めて15年経った今は有機物が地下深くまで到達し土中生物の生息圏が深まり、モグラが地下深いところでエサを獲れるようになったので作物への被害が出なくなったのではないか。』という説である。なるほど!!
調べてみると、モグラが掘ったトンネルはミミズを捕まえるための罠だそうだ。ミミズがモグラのトンネルに入ってしまうと、モグラの発達した臭覚で感知され捕まえられて食べらてしまうのだとか。ミミズが移動するとそれに合わせるかのようにモグラも移動してトンネルを掘るんだそうだ。つまり地下深くまで有機物の多い本当に土質の良い畑=ミミズが地下深くまで生息している畑ではモグラは地表に現れず、作物にも被害が出ないということになる。
帰り道、地表にモグラのトンネル跡がある畑があった。この説は正しいと確信した。

づっか農園 その3

2017-08-27 20:57:49 | 畑をみんなで楽しもう
3つ目の畑では、キュウリが空に向って蔓を伸ばしていました。8月に入ってから種をまいたとのこと。ウリハムシの被害もなく元気そのもの。これまで、キュウリパイプの幅(畝に対して垂直方向の幅)を2m10cmにしていたが、去年から1m60cmにしたそうです。これは、なるべく支柱を垂直にすることで、自然栽培の誘引方法が可能になるからだそうです。作物が上へ上へと伸びる力を生かすことで、生育が衰えず長期の収穫が可能になるとのこと。こえどファームでは何も知らずにパイプ幅を1m60cmで栽培してきましたが、間違っていなかったんですね。不耕起栽培なのでパイプは何年も建てたままで、数年もするとつる性の雑草がはびこってくるのが玉に瑕だそうです。


づっか農園 その2

2017-08-26 20:35:38 | 畑をみんなで楽しもう
次の畑では、草の中からカボチャの芽が顔を出していました。「これからカボチャを育てるの?」 誰もがそう思ったのを察して、「カボチャは夏にとれるものより秋にとれるもののほうが美味しいんですよ。北海道のカボチャがホクホクして美味しいのは気温が低いところで育ったからなんです。関東ではこれから育てるほうが美味しいカボチャが獲れるんです。ただ気温が下がると生育が悪くなるので収量は少なくなります。親づるが伸びたら摘芯して、子づる2本仕立てにします。」

畑を耕さず、生い茂る草の中に種を蒔いて害虫の被害に遭わないのか? 半信半疑でしたが、どの芽もしっかりと育っていて驚きました。草はある程度伸びたところで、刈払機で刈ってマルチにするそうです。


づっか農園 その1

2017-08-25 21:17:17 | 畑をみんなで楽しもう
今日は土と風の舎15周年スペシャル見学会。小川町で不耕起栽培をされている農家さん、バイオガスプラント、寄居町の埼玉県環境整備センター、彩の国資源循環工場を見学してきました。何回かにわたり、その様子をご紹介します。
まずは、づっか農園。
小川町農産物直売所から車で数分のところにづっか農園はあります。園主の金塚竜さんはこの地で不耕起栽培を始めて15年以上になります。不耕起栽培の極意を昨年の有機農法勉強会で教えて頂きましたが、今回は実際に見せて貰おうと、こえどファームのメンバー18名でやってきました。
畑に着いて、いきなり目に飛び込んできたのが鈴成のミニトマト。隣には青々としたピーマンや生き生きとしたインゲン。そしてなによりも元気な草。



この畑は連作をしているのに、連作障害もほとんどないそうです。
どうして連作障害がでないの?どうしてこの時期にこんなに作物が元気なの?
話によれば、海のミネラルをたっぷり含んだ海藻の肥料をあげているとのこと。
海藻の肥料? 海水に含まれるミネラルは70種類とも90種類とも言われ、そのほとんどが海藻にも含まれているそうです。さらにアミノ酸や微生物を増やす多糖類も含まれている海藻は、
①土壌微生物を増やして土をふかふかにする効果
②連作障害や土壌障害を予防・軽減する効果
③作物の生育、糖度、食味、収量等をUPする効果
などがあるようです。どうりで作物が元気だったわけです。
調べてみると、海から採ってきた海藻をそのまま乾かし細かく刻んで畑に入れるだけでも効果があるとか。川越から海は遠いなー。