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日々の気になるニュース。ただし某NGOのお仕事が忙しい時はしばらく更新されないことも…。

クラスター爆弾 イスラエル、レバノンで大量使用 (毎日新聞 BBC)

2007-01-03 03:25:55 | on Peace
「父さん、止まって。爆弾だ」
小型バイクを運転する父サミールさん(55)の背中に強くしがみつき、ムハンマド君(11)は叫んだ。上空の偵察機に見つからないよう松林の中を走っていた時。前方に白いリボンのついた物体が目に入ったのだ。クラスターの子爆弾だ。次の瞬間、爆発が起きた。レバノン南部ティール近郊。イスラム教シーア派民兵組織ヒズボラとイスラエル軍の戦闘開始から約1カ月。停戦4日前の昨年8月10日午後だった。
サミールさん一家は、地中海岸に近いラシディヤ・パレスチナ難民キャンプに暮らす。ムハンマド君は父のバイクが踏んだ爆弾で負傷し、両足を切断。大やけどを負ったサミールさんは今も歩くことができない。一家6人の生活は清掃作業員として働く妻ナビラさん(38)が支えるが、仕事は少なく、「たった2ドルのやけど用の軟こうが買えない」という。
ムハンマド君は今、子供用の車椅子を器用に乗りこなすようになった。だが学校へは行こうとしない。インターネットカフェで戦争ゲームに熱中し、ナビラさんが渡した昼食代もゲーム代に化ける。「ゲームの間は嫌なことを忘れられる」。11歳ですでに人生をあきらめてしまったようだ。 (毎日新聞のサイトから)

レバノン南部で地雷除去作業に従事していた2人のベルギー兵が、クラスター爆弾を踏んで負傷したと国連のスポークスマンが述べた。
二人の兵士は国連の平和維持部隊UNIFILのメンバーで、イスラエルとヒズボラとの戦闘後の平和維持の任務についていた。イスラエルは、昨年夏の34日間の戦闘で100万発以上の子爆弾を投下したと見られている。二人の負傷は深刻であるが、生命に別状はないとUNIFILは述べている。
国連は100万発の不発子爆弾がレバノンに残されていると見ている。(BBCのサイトから)

武器・兵器と呼ばれるものはたくさんあるが、クラスター爆弾は、対人地雷同様人間の醜悪さが最も現れている武器の一つだ。停戦が決まってから多数のクラスター爆弾を投下したイスラエルは、国際社会から厳罰を受けなければならないのは明らかだが、イスラエルの悪事の前には常にアメリカが立ちはだかっている。
ところで、毎日新聞には、クラスター爆弾に関して真剣にならざるを得ない事情がる。あの忌まわしい事件の後、毎日新聞のイラク戦争に対する論調が後退したことは、メディアのあり方として大いに疑問が残るものであった。毎日のこの特集に注目していきたい。

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