レジスターホール

2017-10-16 19:01:05 | 音楽
ライブの間隔があいたので、工作です。いや、アルペジオ運指やスケール、さらにはロングトーン練習をすべき、とは思うには思うのですが。

左手親指のレジスターホールの調子が悪いので、切削しパイプを嵌め込み、ろう接。前のオーナーのイワン・コレフさんは唾液の少ない人なのでしょうか。

管体そのものに手を加えるのは緊張します。なんとか成功しましたが、右手に火傷、左手に切り傷。週末のライブまでに傷は治るかな。



切削後にパイプを差し込んでみる


ろう接後にはみ出したパイプを削って完成

クラリネット(およびサックス・フルート)のピッチに関するメモ

2017-10-09 02:12:04 | 音楽

孔が歌口に近くなるほど音は高くなる。

孔が小さいほど音が低くなる。これは孔より先の空気も振動するということ。
同時に孔が小さいほど音量が小さくなる。
孔が大きいほど音が高くなる。最大の音量を得るには、管の直径と等しい孔。

孔の持ち上がり(チムニー:煙突)が高いほど音は低くなる。低いと音は高くなる。

蓋の開きを小さくすると音は低くなる。しかし、その影響は低い音の方が大きい。
つまりオクターブキーの間隔は広がっていく。
逆に一定以上に蓋が離れると音の変化は少なくなる。

マウスピースを抜くほど音は低くなる。しかし、歌口に近いほど影響を受ける。
つまりオクターブキーの間隔は狭まる。
逆に差し込むほどに音は高くなるが、オクターブキーの間隔は広がる。

菅の内径が広がるほど、音は低くなる。
しかし、その分オクターブキーの間隔は狭まっていく。
内径が狭くなるほど音は高くなるが、オクターブキーの間隔は広がる。



【出典】

— https://ja.wikipedia.org/wiki/音孔

* 理想的には、孔の大きさは管の直径と等しくあるべきである。こうすることによって、内気が完全に外気に解放されるからである。しかしながら、管の直径に等しい孔をあけては指で塞ぐことができない。従って、実際には管の直径よりもかなり小さい孔を穿つことになる。そのため、音の反射の原因となる音響インピーダンスの不整合が十分起らず、開放端としての性質を幾分失うことになる。

* 音孔が管の太さに対して十分に大きくない場合(つまり、現実の管楽器において)は、同じ所に孔が穿ってあっても、孔が小さければ小さいほど音が低くなる。従って、孔は、理論上の位置よりも若干吹き口に近い位置に穿たれる。古楽器、民族楽器、和楽器のような単純な木管楽器の音孔は、この原則に基づいて作られている。指で押さえる孔であるから、「指穴」と呼ばれる。

* 孔が小さいと音が低くなるということは、孔よりも先の内気が振動していると言うことであり、(歌口から遠い)管の状態が、音の高さに影響することになる。すなわち、歌口から見て最初に開いた孔よりも先の孔を開閉することによって音の高さを調節できるということになる。

* しかし、孔が小さく、理論上の位置と実際の位置のずれが大きくなると、音量が小さくなってしまう。

* 大きな「ふた」(キーカップ)を、音高に影響しない程度まで十分音孔から離すこともまた「不可能」であり、現実の木管楽器では「ある程度の角度に傾ける」という選択がなされている。このキーカップの角度調節には熟練した技術と経験を要するわけで、人間の側の「熟練」と物理法則の制約から完全に自由になることは結局できなかったのである。

— http://okutsumouthpieces.com

* キーの開きを低くしていき、ある限度を越えるとそのトーンホールから出る音のピッチは徐々に低くなっていきます。キーを低くしていくとピッチが下がる、これがキーの開きとピッチの関係性の基本です。

* 逆にキーの開きを広くしたときには、ある程度の幅を越えると音色やピッチの変化は少なくなっていきます。

* キーの開きを狭くしていくと、ピッチが徐々に低くなります。しかしその影響は、サックスの構造上の理由で二つの音のうちオクターブ上の音よりも下の音の方が大きな影響があります。つまり、オクターブ下の方が上のよりもピッチが大きく下がるので、本来ならば正確に1オクターブであるべきインターバルが、徐々に広がっていくことになります。

— http://www.geocities.co.jp/Hollywood-Miyuki/8422/Sono_mlg_couesnon_03.html

<トーンホールの位置>
「ホールを歌口の方に動かせば音は高めになり、足部管の方に動かせば低めになります。」とあり、トーンホール位置が移動することによる音の高低。これは直感的にわかりやすいですね。

<トーンホールの大きさ(直径)>
「ホールがより大きく作られていれば音は高めになり、小さく作られていれば低めになります。」トーンホールの中心位置が同じであった場合、そのサイズの大小が音の高低に与える影響である。このトーンホールのサイズについては、こういう説明もある。

「オクターブ全体にわたってサイズの大きいホールをもったフルートを誰もが望んでいるわけではありません。このフルートが力強い低音域と中音域を生むかもしれませんが、高音のオクターブでは音が出しにくくなるでしょう。それ故、私達は三つのオクターブ全体にわたってよりよいバランスをフルートに与えるためにホールの直径を小さくしなければなりません・・・・・・大抵のフルート・メーカーはオクターブの長さの中で三つか四つの直径を用います。」つまり、頭部管方向に向けてトーンホールが小さくなる理由は、フルートが3オクターブの音域総てで実用的なソノリティーを得るためだということ。

<トーンホールのチムニー>
「トーンホールの『チムニー』は音をフラットにする」チムニー(煙突)とはトーンホールの壁の立ち上がりのことで、トーンホールのサイズ、位置が同じでもチムニーが高ければ音は低くなり、低ければ音は高くなるということである。

<頭部管の抜き差し>
頭部管を引き抜くと(歌口穴を足部管方向から遠ざけると)音は低めになり、頭部管を差し込むと(歌口穴を足部管方向に近付けると)音は高めになる。
実はこの操作による影響は足部管に近いホールより頭部管に近いホールの方により大きい。しかし、一般には4~5mmくらいまで頭部管を抜いてもフルートのスケールバランスに大きな影響はなく、1mmにつき約1HZのピッチ変動が得られるとされている。
例えば初心者に多いが、頭部管を1cm以上も引き抜かないとAがチューナーと合わないという場合には、その上のCは低めになり、G以下は下がるにつれ高め傾向になるという不具合が想像される。しかし、そうしなければ所定のAのピッチが得られない奏法の不具合の影響も加味されるため、3オクターブの音域での現実はもっと複雑怪奇なものになる。頭部管を4~5mm程度抜いた状態でメーカーが保証しているピッチ(A=440または442HZ)が得られるような奏法に修正すべきである。

— https://teppeikondo.blogspot.jp/2015/03/clarinet-bore-design.html?m=1

"ラージ・ボア" の定義は曖昧で、およそ15mm以上の内径のボア全般に対して使われます。

クラリネット設計上の一番大きな問題点は、オクターブ・キイを使用した時の、12度の音程です。
これはボアの内径によって左右され、例えば 14.5mm-15.00mm の間では、12度の間隔が狭くなる傾向があります。
クラリネットにおいては、ピッチが高い・低い、ということよりも、12度が広いが狭いか、ということが話題にされます。
レジスター・キイを挟んだ音同士は密接な関係にあります。
そのため、12度の幅が狭い場合、低い方の音を正確に取れば、レジスター・キイを押した上の音は低めになりますし、上の音を正確に取れば下の音が高めになってしまいます。

アンダーカットは、音色に影響を及ぼします。
内径が細いほど多くのアンダーカットが可能で、広い内径ではアンダーカットは難しくなります。

もうひとつの大きな問題点は「スピーカー・ホール(オクターブ・キイのトーン・ホール)」です。
これがオクターブだけではなく、中音域のシbの役割も兼ねる点が問題なのです。
スピーカー・ホールの大きさと位置とは、この2つの妥協点を探して決定されます。
しかし本来であれば、シb用のトーン・ホールは、バレルの上端からおよそ80-90mm の位置にあるべきなのです。

スピーカー・ホールが2つの役割を委ねることで、12度の音程の正確さが失われます。
クラリネットのスピーカー・ホールは、菅体の中央部分の音に対しては、ほぼ正しい位置にあります。
しかし、上部の音に対しては低すぎ、下部の音に対しては高すぎるのです。
このため、楽器の両端の音ほど、12度の幅が大きくなってしまいます。

10月のライブ情報

2017-10-04 08:47:06 | 音楽
10月のライブは2本。アンバルワリアーズとしては初の横浜での演奏、楽しみにしています。



【アンバルワリアーズ 10月のライブ情報】
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1)
即興系演者三組と踊り二人「自由に奏で自由に踊る」
10月21日(土) 横浜中華街Art Baboo146
投げ銭制 19:30start 予定
演奏者
・ぱやよし(フリー系変なバンド)
・EDOMAE(JAZZ系「林裕人Dr、高島G、塩川Sax」)
・藤沢卓+アンバルワリアーズ(民族系即興グループ)
踊り
・LYLA(Belly系即興ダンス)
・めみハーロ(踊り)

Facebookページ

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2)
そごうプレミアムフライデー
10月27日(金) 17:00~17:40頃 19:00~19:40頃
会場 そごう3階入口前特設
アンバルワリアーズ