サックスよもやま話(5:フリークトーン)

2007-02-07 23:33:56 | 音楽
さて、サックスの特殊奏法、フリークトーンについて説明します。だけども、これ説明のしようがありません。サックスプレイヤーとその身体の一部であるサックスの数だけ、フリークの可能性があります。肺よ裂けよとばかりに吹きまくってもいいですし、口も喉もだらんとさせての調子ぱずれもいいです(ドン・ヴァン・ヴリートのサックス、まさにこれで、超ヘタクソ格好いいです)。

ローランド・カークのように二三本のサックスを同時に吹くのもいいですし、単音楽器のサックスで同時に複数の音を出す技法もあります(低域のグロウルに圧を一定にかけると、不協和な高音が同時に鳴ります)。倍音の間隔が狭い超高音域のフラジオでリップスラーをしてもいいですし、ジョン・ゾーンな絶叫音もいいですね。

吹かずに運指を行うとフタのしまるカポカポ音が音階をもっています。リードを噛み砕くのもいいです。サックスをぶん投げてどんがらがっしゃんな音もフリークと言えるかもしれません(さすがにこれやった人は見たことないです。自分もできません)。

その音を出すべき内的必然性が奏者にあれば、それは出していいと思います。これはどんな楽器にでも、当てはまりますけど。ところでしかし、始めからしまいまで勝手気ままな演奏ではつまらない気もします(完全フリーなサックスのソロ演奏なんて自分は聞きたくないです。あくびが出ます)。自由なようで自由でなく、セオリーに縛られているような、いないような。

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