議案第24号について反対の立場から討論を行います。
この事業は令和2年度から施行方法を一括施工へ変更するものであります。
一括施工は工期を短縮できるものの、毎年度投入する額が膨らむことになります。そのうちの多くを国の補助に依存することになるわけですが、国の補助への依存度を高めることについて、主に以下の2つを懸念するものであります。
1点目として全国的な災害の頻発です。昨今増加する激甚災害などに国費が優先配分され、本町が国から交付されると見込んでいた額が交付される保証が無いという点です。
2点目は景気の悪化に伴う税収悪化です。消費税の増税が実施されましたが、それに伴う個人消費の延び悩み、新型コロナウイルスの影響による想定外の景気の悪化で、税収が全体的に今後大きく減少する可能性が高いと判断をいたします。
国は公共事業による景気の下支え策が一定あるとしても、当面中小企業への利子補給や雇 用対策など厚生労働関係に当てる予算が必要となり、本町が見込む国県補助金、交付金は楽観視できません。その分、町の持ち出しが大きくなると、ほかの施策の財源を圧迫 することになると懸念しております。
ここまで来たのだから最後までやるしかない。町の玄関口の整備は必要。こういうことで進められてきましたけれども、私たちはこの事業の規模を見直すことを提案し、このまま続けることを問題視してきた経緯がございます。
そもそも区画整理事業は、スプロール化。すなわち雑然とした町並みを整備し、例えば、これまで消防自動車などの緊急車両が進入が困難だった地域が、区画整理により安全性が高まるなど、公共事業としての正当性が高いものであれば理解をするところです。しかし、本事業は県道整備のほかは、主に山林を伐採し、宅地造成、宅地開発が目的化しています。
町は街路整備のみを実施し、宅地造成部分は地権者が組合を設立するなどして行うべきではないかと考えます。
こういう様々な点を考えると、町民に責任を持ってこの事業や予算を承認したと説明することができませんので、本予算に反対をいたします。