月あかりの予感

藤子不二雄、ミュージカル、平原綾香・・・好きなこと、好きなものを気の向くままに綴ります

エスパー魔美DVDレビュー (4) 友情はクシャミで消えた (前編)

2006年08月27日 08時17分59秒 | エスパー魔美DVDレビュー
スタッフデータ

サブタイトル:友情はクシャミで消えた
原作:コロコロ文庫(1) 友情はクシャミで消えたの巻
脚本:もとひら了
演出:塚田庄英
絵コンテ:高柳哲司
作画監督:富永貞義
作画監督補:堤 規至
原画:ウイザード
斉藤起己/並木正人/野島めぐみ/酒井伸次
声の出演:
魔美:横沢啓子高畑:柴本広之
パパ:増岡 弘ママ:榊原良子
コンポコ:小粥よう子水谷先生:村山 明
富山:平野義和竹長:佐々木望
妙子:鶴ひろみ陰木:京田尚子
少年A:大滝進矢少年B:柏倉つとむ
地上波放送日:1987年 4月 28日(藤子不二雄ワイド枠内)
関連商品:
(Amazon.co.jp)
コロコロ文庫 エスパー魔美 (1) (小学館)
エスパー魔美 DVD-BOX 上巻 (ジェネオン エンタテインメント)
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みどころ (前編)

なるべくストーリーは書かないようにしていますが多少のネタバレはあります

冒頭から竹長くん初登場。じ・・・地味すぎる(笑)
のちに幸子と仲良くなり、魔美&高畑と幸子&竹長で
ダブルデート(古)まで繰り広げたりしますが、初登場
は、こんなにも地味です。声は佐々木望さん。ちょうど
俺の頭を・・・どうしやがったぁ!!
と叫んでた「AKIRA」と同時期でしょうか(^^);
今回の作画は富永さんじゃないですね。おそらく
堤さんです。とりあえず初期の「魔美」に関しては、
クレジットを額面通りに受け取ってはいけませんね(^^);

高畑と一緒に帰ろうと思ったら、先に帰ってしまった
とのこと。なんだか今日の高畑はつれないようです。
富山の誘いも例によってあっさりと断ります(笑)
(C) 藤子プロ/シンエイ動画・小学館

仕方なく一人で帰宅すると、家には早く帰ってきたママがいます。本当にさりげない
描写なんですが、ママが家にいて、魔美に宿題をするように言いつけます。そして、
魔美が部屋で宿題をしていると思いこんでいるからこそ、ラストに繋がるわけです。

魔美の本棚に謎の本を多数発見(笑)
タテチ」(もしかして元ネタ「タッチ」?)
「プロゴルファー」「プロゴルファー」(シリーズ?)
「うわさの姫丸」(学年誌連載のアレが元ネタ?)
「ウルトラB&B」(もみじまんじゅうかいっ)

ちなみに魔美が読んでいたのは「うわさの姫丸」です。
風邪気味の魔美は机に座って宿題を再開しますが、
いきなりクシャミ。原作の魔美は見事にハナタレ少女
化していますが、アニメではヒロインにそんな姿をさせる
わけにもいかないらしく、ちょっと控えめな表現です(^^);

高畑には容赦ないですけどね(笑)
※これは少し後のシーンです。秀才形無し(^^);
(C) 藤子プロ/シンエイ動画・小学館

魔美はハナが垂れない
ようにと
(笑)、ティッシュ
を探すうち、まったく偶然
に、テレキネシス
使ってしまいます。
(C) 藤子プロ/シンエイ動画・小学館

自分にテレキネシスが
使えると知った魔美は、
いろんなものを動かします。
枕を浮かべていたとき、
不意にクシャミ。すると枕
破裂してしまうのです。
(C) 藤子プロ/シンエイ動画・小学館

わけのわからない事態に直面してしまった魔美は、これはもう高畑に聞くしかない
と、高畑家へ行こうとしますが、ママが階下にいるので、迂闊に外へ出られません。
テレポートで行こうとコンポコを探します。コンポコが飛びついてくるエネルギーを
利用してテレポートするためです。コンポコにとっては良い迷惑なんですが(笑)

ところがコンポコはお隣の
メリーちゃんと愛を謳歌(笑)

これも、ラスト近くで魔美と
コンポコが同じような境遇に
陥ることに対しての、見事な
伏線なんですよね。
(C) 藤子プロ/シンエイ動画・小学館

仕方なく魔美はロープでベランダから降ります(笑)

さて、高畑家に到着すると、前回あんなマシンを作ってしまうほど、超能力実験に
血道を上げていた高畑が、今回はいきなり意気消沈ぎみ。

実は原作では、この話が描かれる前に、高畑が超能力についてまったく語らない
名画(?)と鬼ババの巻」が入っています。これがちょうど時間の経過とともに、
ちょっとしたワンクッションの役割を果たしているのですが、アニメ版では第3話に
引き続き、すぐに今回の話が入るため、多少の違和感が残ります。

だって、前回の高畑、あんなにハリキリマンだったんだから(笑)。
もっとも最初の方で「最近(高畑が)超能力の話をしない」と魔美がつぶやいている
ので、第3話から少しだけ時間は経過しているのかもしれません。

また超能力か
「えっ?また?」
「もう飽きちゃったよ
「そんな・・・」

「だっておかしいんだよな。君がいる時じゃないと駄目なんだ。ひとりでやっても、
 うまくいったためしがない」

高畑はそう気持ちを吐露します。
ところが、あの秀才の高畑なのに、魔美がいるときでなければ超能力が使えない
という重要な事実に気がつきながら、「もしかしてエスパーは魔美くん?」という疑念
を、不思議なことに、本当にひとかけらも持っていないのです。

魔美の方も、高畑を騙す気持ちなんて全くないんですが、自分の超能力について早く
知りたいという思いに駆られて、高畑の実験に付き合うような形をとりつつ、超能力に
ついて高畑の解釈を待つという状況に陥ってしまっています。魔美は、本当に悪気が
ないのです。彼女はそんなウラオモテのある複雑なキャラではありません(^^);

でも、それは結果的には、高畑に嘘をついてるのと同じ
ことなんです。テレキネシス実験が成功したと、無邪気に
喜ぶ高畑を見つめながら、魔美は複雑な気持ちでいます。
打ち明けるチャンスが、なかなか見つかりません。

・・・というか、この手前の高畑、ちょっと怖いです(笑)
(C) 藤子プロ/シンエイ動画・小学館

そんなとき、2人そろって
クシャミ
をします。魔美だけ
クシャミをすれば、その時点
で高畑も気付きそうなもん
ですが、この2人は気が合う
のか何なのか(笑)
(C) 藤子プロ/シンエイ動画・小学館

椅子が破壊されたこの現象は「念分裂」とでも呼ぼうということになります。先程の枕
と同様、クシャミをすることで、瞬間的に思考の流れが乱れて、働く力が多方向に分散
するんだろうということでした。

そんな感じで、良い雰囲気のまま実験は続くんですが、破局は突然やってきます
魔美はクシャミをして、ティッシュを探すうち、全く無意識にテレキネシスを高畑の
目の前で使ってしまうのです。
(C) 藤子プロ/シンエイ動画・小学館

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