山形の森 保守醒論

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山形県知事選・敗戦の弁に見る、「敗者の人物評」

2009-02-05 13:24:38 | Weblog
(1.25)知事選挙の開票結果を受け、自民党本部選対幹部の談話として「現職が2期目に挑む選挙で落選するのは、(候補者本人の)資質に問題があると言える」との(中央紙)報道がなされた。
斉藤前知事のブログで、年末12.30の記載に興味を引くものがあった。
『地元との関係をより深める時代』と題され、上山市の旅館『古窯』の佐藤信幸社長から伺った貴重なお話とある。
佐藤社長は、「大変厳しい世の中になってきた。だからこそ、『コスト』だけでは割り切れない時代だ。『コスト』以外の、『地元との関係』をこれまで以上に深める時が来た。(食材などを)調達するのに、『コスト』だけで割り切れば、それは、地元の沈滞にもつながり、結果的に、自分の経営にも打撃となる。」 斉藤は、この話を県政運営への示唆だけでなく、政治家(知事)としての行動に対する意味にも理解できる器量があれば、このたびのような選挙戦にはならなかったことだろう。
対立候補擁立を模索する野党陣営も度量の深さを感じ取り、対抗軸を見出すことは容易ではなかったはずである。
斉藤は敗戦の弁として、「私の力が至らなかった。県政改革を(県民に)理解して貰えなかった」と述べている。
一般的に選挙の敗戦では、「(本心はどうあれ)私の不徳で・・・」との枕挨拶が多いものだ。斉藤に足らざるものこそ“人徳”なのでは無かったか。
吉村陣営に突かれた「独善的」「冷たい」との戦術語には、表面の政策手法よりも内面性における人物評価を感じてしまう。
緊縮財政を余儀なくされている今日こそ、歳出削減の理解を得る『対話がより重要なとき』、ブログ子は佐藤社長の言葉に同様の含みを感じ取る。
吉村女史は、「私が選ばれたのは、心の通う県政を求められていることだと思う」と述べ、対話重視の温かい県政への転換を主張した。
政策的なものではないが、有権者は『県民との対話をより深めるとき』と、“コスト優先以外の温かい心”の想いを感じとった。
党本部選対幹部の「(候補者の)資質に問題がある」のコメントはそこを突いている。
本来、知事に最も接してきた与党県議団こそ、資質(性格)を真近に観察できるのに、(議会内外で)指摘・諫言もせずに4年も過ごしてきたことは敗戦知事とともに責任を共有すべきものと考える。
あげくに、自民県連としては(推薦要請も無いなかで)自主投票としたにも関わらず、吉村支援に参じた岸宏一参院議員に対して、筋違いの離党勧告要望書なるものを提出した“大バカ議員(沢渡和郎)”が存在する。
資質を見抜けなかった自らの非を転嫁するに等しい愚か者議員こそ、糾弾されてしかるべきものだろうに。

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1 コメント

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Unknown (にゃんこ)
2009-02-07 15:05:48
はじめまして。つい最近、こちらのブログの存在を知り、以来、拝読させていただいております。
これまで、特に政治の世界にも日本の近代史にも特に興味がなかったのですが、昨年の田母神論文やネット上で国籍法改正のことを知り、いろいろ調べるようになりました。
そして、2007年に行われた参院総選挙にて舟山氏に投票したことを、激しく後悔しています。
そして、今年行われる衆院総選挙。自民党を支持したいと思っていますが、遠藤利明氏や加藤紘一氏は支持したくないというジレンマに陥っております。
山形にも、安倍晋三氏や中川昭一氏のような心から日本の未来を心配してくれる政治家がいてくれればなあと思う日々です。
ブログ子さんとは、多少、意見の違いもあるとは思いますが、これからも拝読させて頂きたいと思います。
駄文失礼しました。

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