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現在日本で問題になっている建築業界の事件に姉歯耐震偽装事件がある。
この問題は純然たる設計上の問題であるかの様に見えるがその様な簡単な問題ではない。
設計、施工、販売、メンテナンスと一連の流れで考えるべきものである。
判りやすい例を挙げると車である。
設計部門で書いた図面を形にし、部品を作り、耐久テストをし、それらを組み立てテストコースで実車テストをする。
そこで始めて設計の質が担保される。
建築設計施工会社で耐震実験設備を持っている会社が何社あるであろうか。
おそらく微々たるものであろう。
最近、トヨタ生産方式の成果が注目を浴び、ただ単に材料を減らせばよいの似非合理化が流行っているらしい。
日本のホテル業界の中にもこの似非合理化案を採用し、耐震補強に莫大のコストが掛ったとこもあるらしい。
又、ホテル業界はかなり中国にも進出しているので、万が一この似非合理化案を採用してるところがあれば政治問題に発展するのは必至である。
先般、中国の新聞に載ってた話であるがビルに鉄筋の変りに竹が使用されていたとの事である。
中国では竹は建築現場にありふれた材料である。
日本では足場に金属パイプを使用しているが、中国では竹が主流である。
しかも、工事が終わったところは上の階に移動させる。
これは確かに合理化にはなるだろう。
しかし、竹は鉄筋の代わりにはなりえない。
写真は上海市副都心五角場の建築中のビル
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