ムソルグスキーの「展覧会の絵」はとても好きな曲で、ホロヴィッツがピアノで弾いた演奏なんかで聴くと、“プロムナード”がいかにも美術館の中を歩いている感じが出ていて気に入っています。ムソルグスキーがどういう意図で曲の流れを断ち切るような構成にしたのかは知りませんが、かえって展覧会らしい知的と言うか、クールな印象を与えているように思います。
でも、絵から絵へとずっと歩いていくと疲れるものです。美術史美術館の絵もかなり紹介してきましたので、この辺でちょっとお茶しましょうw。この美術館の外見は道路を隔てた王宮と似ているんですが、内装はクリムトを始めとしたユーゲントシュティールふうで、中央ホールの床の白と黒の大理石の組み合わせはとてもモダンな美しいものです。
ケーキを食べながらのコーヒーブレイクのことをウィーンではヤウゼ(Jause)って言います。ウィーンのコーヒーと言えばウィンナコーヒーですか、アインシュペナーっていうクリームが乗ったコーヒーはありますが、それよりはメランジュっていうカプチーノみたいなカフェオレを泡立てたものが一般的で、私も好きでした。ウィーンの水道はドナウ川の水では衛生上問題があったため、シュネーベルク(雪山って意味ですが)っていう100キロ以上離れた山から延々と引っ張っているそうで、生でも飲めるおいしいものです。ブラックじゃ飲めないような都市がヨーロッパには多い中で恵まれていますが、お冷(ライトゥング・ヴァッサー=水道水)を飲む人は少なくて、ふつうは炭酸入りのミネラルウォーターを飲みます。レーマー・クヴェレ(ローマの泉)っていう緑のボトルに黄色のラベルのが多かったですね。
オーストリアの人は甘い物が好きで、ケーキもパフェも威儀を正した紳士がよく食べています。コーヒーにもざらざらと果てしなく砂糖を入れたりしますし。ケーキでは、ザッハ・トルテがいちばん有名でしょうけど、チョコレートがたっぷりしみこんだスポンジにアプリコットジャムをたっぷり塗って、コーティングというよりは薄型チョコって言った方が近いような厚みでかぶせたものですし、チョコ自体が日本のような甘さ控えめなんて半端なもんじゃないですから一切れ食べるのも厳しいです。あんまり甘いからノンシュガーの生クリームで緩和しながら食べるっていうのもカロリー面から言うとすごいです。
私はザッハトルテよりは薄めのアップルパイっていう感じのアプフェル・シュトゥルーデルがいちばん好きでした。これはあんまり甘くないし、シナモンの香りがとても合っていました。これにもクリームが添えられることがありますw。あとはナッツが多く使われたヌス・トルテとか、アーモンドとラズベリーのリンツァー・トルテなんかがあります。森と湖の風光明媚なザルツカンマーグートに行ったときに、ザルツブルガー・ノッケルンっていうメレンゲをオーブンで焼いたのを泊まったペンションで食べました。美しい湖畔に臨むテラスで、湖の向こうの高峰を照らす夕陽が次第に沈んでいく様子を見ながら、食事を摂ったのは贅沢な気分でしたが、そのお菓子も山のような大きさで、いくら空気で膨らんでいるとは言え片付けるのは大変でした。
コーヒーカップとかではアウガルテンという緑のお花が描かれたウィーンの高級食器が有名ですが、ハンガリーのヘレンドがもっと華やかですね。ふつうのカフェではそんなのは出てこないで、もっと頑丈なものですが。
さて、そろそろ絵をまた見に行きましょうか。席に座ったまま、「ツァーレン・ビッテ!(お勘定!)」と言って自分の席のウェイターを呼び、1、2割をチップに乗せておもむろに立ち上がります。レジの前で財布を開けるなんて野暮なことはしません。
チョコレートなど甘いもの大好き!おいしそうすぎてめまいがしてきました。ウインナコーヒーってウィーンのコーヒーという意味だったのですか!すごーい。バラの花模様の生クリームを浮かべたのは本場ではないんでしょうか?
行きたーーーーい
バラの花の模様。。そういう繊細なものは見なかったです。
ちなみに真っ赤なウィンナソーセージは、ウィーンにはありません(日本でももうないかな?)。もっと大きいのばっかです。ブルート・ブルストっていう豚の血のソーセージがありますけど、思い出すだけで気持ち悪くなるような代物です。
メランジュ、なつかしい!私もよく頼んだものです。
あとうろ覚えですがアルムなんとか、というハーブっぽい香りのするコーラみたいな飲み物も印象的でした。
私はノルウェーに住んでいましたが、こちらのお菓子も甘いのなんの。。。
ケーキ本体も甘いのに、その上に砂糖を溶いたアイシングをこてこてに塗りたくります。。。
友人に日本の「ミルキー」をあげたら、「味がしない」と言うので絶句いたしました。。。
味覚はどうなっているのでしょうか?
アルムなんとかはあいにく存じませんが、ドクターペッパーのようなヤバさを感じますね。ソフトドリンクでよく飲んだのがアプフェル・ザフトっていうリンゴジュースで、澄んだ金色がきれいでオレンジジュースよりおいしかったです。
ケーキもバタークリームが多かったような気がしますし、マジパンなんかマジやばかったですw。見てるだけなら色とりどりできれいなんですけど。
向こうの人の味覚ははっきり変でしょう。塩味もきつくてハンガリー風のシチューのグーラーシュ(ウィーンでも代表的料理)なんて、こっちが絶句するくらいしょっぱいですしね。