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2011.6.1~。大津波、宮古市、鍬ヶ崎復興計画。陸中宮古への硬派のオマージュ。
 藤田幸右 管理人

三連発の陳情書(2)

2016年02月14日 | 鍬ヶ崎の防潮堤を考える会

 閉伊川水門完成イメージ


「鍬ヶ崎の防潮堤を考える会」から宮古市議会3月定例会に陳情します。日時未定



平成28年2月12日(提出日)


閉伊川水門の工期再延期の説明を求める陳情書

 

(趣 旨)

 

当初2015年度末であった閉伊川水門の完成が2017年度末に延期され、今また2020年度末にまで再延期される。災害だけでなく、景観、経済、また自然の大きな変化に係る重大事である。閉伊川水門の工期再延期について宮古市と岩手県は十分な説明を行うよう、市議会で決議を行っていただきたい。

 

 (理 由)

 

経過 「堤防のかさ上げ」論から水門論に強制してから、閉伊川水門計画は2013年に藤原側の地質調査が不十分と設計変更が行われ、予算も当初から40億円(30%以上)も増加、更に2015年度の完成が2年遅れの2017年度になって現在に至っていた。

 

延期は尋常なことではない ここにきて大幅再延期が発表された。岩手県によると閉伊川水門を含めた沿岸4水門のうち閉伊川水門の完成だけが3年遅れの2020年の見込みだという。3年という期間! 一体何がおこっているというのであろうか? 見過ごしていい事ではない。県と宮古市は市民に説明する責任がある。

 

市民の将来の負担も大きい 「堤防のかさ上げ」に比べて「水門」は建設費が安いといわれたが、これから更に更に経費がどのくらいかかるかは計り知れない。情勢から、それが県民、市民の負担になるのは必然である。4年前の2012年の初めに水門問題は宮古市議会でとりあげられ、直接市民集会ももたれた。議会や市民の大多数からの疑問の声も聞き入れられずうやむやのうちに水門建設が決定されている。その時の争点は「堤防のかさ上げ」か「水門」か、というものであったが、そのとき水門の設計など詳しい説明が宮古市民に行われたわけではない。その後一度だけ一般市民に対して説明は行われているが充分なものではなかった(2014.8.6)。水門の開閉問題は県から一度一部漁業者などに示されただけだ(2014.2.8)。自動開閉システムの話も出ている。経費はどのくらい膨らむのか…。説明を求める。

 

問題は振り出しに戻っている 理由もなく工事の再延期が声明された。この間に水門施設設計、また有事の際の開閉問題、船舶の通常航行、等についても変更や改善があったようだが、一貫して市民には説明されていない。岩手県も宮古市もどうした事であろうか? これは、すでに元に戻っているということだ。今こそ、振り出しに戻ってしっかりとした市民の合意をとるべきである。

 

再延期の本当の理由は? 新聞報道によると理由は「当初想定していなかった地下水対策が必要となり、追加工事を実施する事になったほか、地質調査の結果、基礎となるくい打ちの工法を変更した事などが主な要因」(2016.1.26 岩手日報)という。めちゃくちゃな事としか言いようがない。地下水対策、地質調査、くい打ち工法、どれをとっても工事の基礎の基礎、今ごろいうべき事ではない事は素人でも分かる事だ。県は市はどんな管理監督をしてきたのか? しからば今後どんな追加工事なのか? 工法の変更とはどんな事なのか? 明らかにするべきである。

 

このままでは自然破壊にまで進む このまま工事を進める危険性については宮古市民ならだれでも考える事だ。閉伊川自体が北上山系を源流としているが、表面の流れだけではなくその更に下を流れるの地下水流群、閉伊川と平行して流れてくる大容量の伏流水は、全て後背地の北上山系を源流としている。山と海の関係、ジオ(大地)と景観の関係、更に全ての生物と自然の関係、その事について考えをめぐらし、無造作な再工事を戒めていかなければならない。真摯な説明を求める。

 

以上


 

[関連記事]  閉伊川水門工事再延期、2020年度末まで   2016.1.26

 

 

 

 

 

 

 

 

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