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2011.6.1~。大津波、宮古市、鍬ヶ崎復興計画。陸中宮古への硬派のオマージュ。
 藤田幸右 管理人

三連発の陳情書(1)

2016年02月13日 | 鍬ヶ崎の防潮堤を考える会

宮古市議会(委員会と傍聴席)

 

「鍬ヶ崎の防潮堤を考える会」から宮古市議会3月定例会に陳情します。日時未定



平成28年2月12日(提出日)


 鍬ヶ崎防潮堤の工事延期について説明を求める陳情書

 

(趣 旨)

 岩手県は2月の初め宮古市内に「ちらし」(5号)を配布して鍬ヶ崎の防潮堤の完成が1年延長される事を広報した。この問題は何気なく見過ごすような問題ではない。鍬ヶ崎防潮堤の工期延長については宮古市と県は十分な説明を宮古市民に対して行うよう市議会での決議を行っていただきたい。

 

 (理 由)

 (1)尋常ではない遅れ 市議会は承知していると思うが、鍬ヶ崎の防潮堤の工事では全7工区(5工区プラス2アイテム)がそれぞれ半年から1年延長されるとある。全体のお尻の部分が1年延長になるというのではなくまさに全工区の雪崩崩壊的延長である。理由によっては一年ではすまないように思える。

 

(2)ずさんな広報 全市的にこの事が広報されているとは思えない。鍬ヶ崎地区だけではなく市内には被災者が仮住まいをして中には防潮堤の完成と同時に新築の夢を叶えようと考えている家族も多い。いや県内に住まっている家族も多い。ちらしだけが広報手段なのか? 貧しすぎて理解に苦しむ。広報の手段も真剣さも…

 

(3)来年度完成は市民への公約 鍬ヶ崎の防潮堤は当初2017年3月を予定していた(2013.11.22説明会)。第1工区の工期延長の際も、28年度(2017.3)には全体の工期を合わせると口を酸っぱくして言い続けてきた。何が原因でその事が崩れるのか明確にしてもらいたい。

 

(4)延期の本当の原因は何か? 容易ならざる原因である事が推測される。プレキャスト工法の資材や作業員の不足が原因とは考えにくい。ちらし5号では「地盤調査のやり直しに伴う基礎工の設計、工法の見直し」といっているが、ボーリング調査の追加等は平成26年度中の事であり、それから1年も経っている。いま「工法の見直し」といっても納得する市民はいない。

 

 (5)支持層が工事を受け付けない? ちらしは基礎工事の困難に触れているが「鍬ヶ崎の防潮堤を考える会」が何度も指摘しているように防潮堤立地の支持地盤になる深層地層、深層地形は急峻で複雑だ。立地場所はいわゆる宮古層群の地層であり、さらに2本以上の断層が走っているという。とても安易に基礎くいが打てる場所ではない。本当の理由の一つではないか? と思われる。

 

(6)地殻破壊の危機 このまま無理して巨大基礎くい(鋼管杭)1000本余を打ちこみ続けると宮古港周辺の地殻を取り返しがつかなく破壊する懸念がある。地下伏流水の流れ、ひいては海、陸上の自然に人工的ストレスをあたえて生態系に異変を起こす懸念は必至である。直ちにくい打ちを中止するか、少なくとも衆知を集めて検証してもらわなければならない。

 

(おわりに)工事延長の理由など 岩手県は以上の事全般にわたって市民に説明する義務があり、直ちに、説明責任の一歩を踏み出していただきたい。また鍬ヶ崎防潮堤については説明不十分のまま、住民合意のないままに工事に着手した経緯がのこっている。今まさに継続か中止かの瀬戸際にきている。

 

以上



[関連記事] 鍬ヶ崎防潮堤工事が難航、閉伊川水門に次いで延期…  2016.2.4

 











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