37. 磐石を二度打った行動
それでは、モーセが磐石を二度打ったことは、いかなる結果をもたらしたのであろうか
モーセが磐石を二度打ったことは、不信に陥っていくイスラエルに対する血気を抑えることができなかった結果であるので
(詩一〇六・32、33)
この行動は結局、サタンの立場で行ったこととなるのである
したがって、磐石をもって成就しようとされた「出発のための摂理」は
再び、サタンの侵入を受けた結果となってしまったのである
このように、モーセが磐石を二度打った外的な行動は、サタンの行動になってしまったが
内的な情状においては、その磐石から水を出して、イスラエルの民に飲ませ、彼らを生かしたのであった
それゆえに、エジプトから出てきた外的なイスラエル民族は
ヨシュアとカレブを除いては、みな、神が予定されたカナンの地に復帰することができず
モーセも一二〇歳を一期として望みの地を目前に眺めながら死んでいったのである
(申命三四・4、5)
しかし、ヨシュアがモーセの代わりに
(民数二七・18〜20)
磐石の水を飲み、幕屋を信奉する荒野路程の中で出生した内的なイスラエルを導いてカナンの地に入ったのであった
(民数三二・11、12)
モーセが、磐石を二度打った行動が、サタンの侵入を受ける結果をもたらしたとすれば
その磐石からは水が出るということはあり得ないはずであったのである
それでは、どのようなわけで、そこから水が出るようになったのであろうか
第二次民族的カナン復帰路程において、モーセは既にレピデムで神の命令に従い、磐石を打って水を出し
イスラエル民族に飲ませることによって、磐石の水の基台をつくったのであった
(出エ一七・6)
そして、この基台の上で立てられた石板と幕屋と契約の箱は、他のすべてのイスラエル民族が不信に陥ったときにも
四十日の断食の祈りをもって立てた、幕屋のための「信仰基台」の上で
それを固く守ってきたモーセ一人の信仰によって、第三次民族的カナン復帰路程にまで継承されてきた
その後、このモーセまでが、不信の立場に陥ってしまったのであるが、神に対する彼の心情は変わらなかったし
また、ヨシュアが、彼の偵察四十日をもって立てた「幕屋のための基台」の上で、不変の信仰をもって、石板と幕屋と契約の箱を信奉していたので
レピデムで立てられた磐石の水の基台も、ヨシュアを中心としてそのまま残っていたのである
このように、モーセの外的な不信の行動によって、第二次の磐石が外的にはサタンの侵入を受けるようになったのであるが
彼の内的なる不変の心情と、ヨシュアの信仰と忠誠とによって、それが、内的には、水を出して飲み得るという条件となったのであった
ところで、モーセが磐石を二度打ったことは、結果として、サタンの立場で打ったことになるので、その石は、サタンが所有するようになったのである
したがって、その石の実体として来られたイエスは、その世界的カナン復帰路程で、ユダヤ人たちが不信に陥ってしまったとき
既に、彼らが荒野で失ったこの磐石を、自ら取り戻そうとして荒野に出られたので、サタンから石をパンに変えよという試練を真っ先に受けられたのであった
モーセがイスラエルの不信により
外的には血気にはやり、磐石を二度打ったので、彼の肉身はサタンの侵入を受け、荒野で死んだのであるが
内的には、彼の不変の心情によって磐石の水を出して飲ませたので、霊的にはカナンに入ることができたのである
これは、将来、磐石の実体であられるイエスが来られるときにも、ユダヤ民族が不信に陥るようになれば
イエスもその肉身がサタンの侵入を受けて、十字架につけられるので、霊肉併せての世界的カナン復帰は完遂することができず
復活されることによって、霊的にのみそれを完遂されるということを見せてくださったのであった
原理講論 後編2 モーセとイエスを中心とする復帰摂理-37
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❶ あなたは わたしのほかに 何ものをも神としてはならない
❷ あなたは 自分のために 刻んだ像を造ってはならない
❸ あなたの神、主の名をみだりに唱えてはならない
❹ 安息日を守ってこれを聖とせよ
❺ あなたの父と母とを敬え
❻ あなたは殺してはならない
❼ あなたは姦淫してはならない
❽ あなたは盗んではならない
❾ あなたは隣人について偽証してはならない
➓ あなたは隣人の妻を むさぼってはならない、またすべて隣人のものを ほしがってはならない
申命記5章より
イエス様の答え
「先生、永遠の生命を得るためには、どんなよいことをしたらいいでしょうか」
イエスは言われた、
「なぜよい事についてわたしに尋ねるのか。よいかたはただひとりだけである。もし命に入りたいと思うなら、いましめを守りなさい」
彼は言った、
「どのいましめですか」
イエスは言われた、
「『殺すな、姦淫するな、盗むな、偽証を立てるな。 父と母とを敬え』
また『自分を愛するように、あなたの隣り人を愛せよ』」
マタイによる福音書 19章 より
よく言っておく
天地が滅び行くまでは、律法の一点、一画もすたることはなく、ことごとく全うされるのである
マタイによる福音書:5章より
統一教会の混乱克服の為の基本的な理解
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