種々

世界の片隅でキラへの愛をこっそりと囁くブログ

種リマスター48話 終わらない明日へ2

2012-11-24 03:57:06 | SEED DESTINY
続き。祝日だってのもあって、今日は金曜日だってことを忘れていたかも。配信(生コメンタリ)もみなかったしな。
運命始まる前に、現時点での運命所感も今後書いてみようかな、と思いつつ。
こんなブログに価値なんてないことはわかってるんですが(・・;)


「核を撃たれ、その痛みと悲しみを知る私達が今また同じことをしようとするのですか?」
「撃てば癒されるのですか?」

これだけで根拠にするのは弱いですが、
ラクスの「危機感」がどこにあったかという部分なんですが、

わりと、ついこの間、たまたま検索で見たブログで、ラクスはラジオ放送をしてる時はよかったのに、
という意見で、
はあ?なに暢気なこと言ってんの?本編みてないの?
と思ったわけで、なんでそう自分で思ったのかなーと思ったんですが、
ようは、ラクスは「プラントに 民間人に対して 核を撃たせたくなかった」んではなかろうかと。
「今まさにプラントが核による大虐殺を行おうとしている」(=ジェネシス)ことに対する危機感と現状認識が決定的に欠けてるんだろうなと
ラクスは話を聞いてほしかったわけでもないし、歌を聴いてほしかったわけでもない。
殴ってでもとめたかった。
じゃあ、ピンポイントでパトリック以下、首脳部を実力で排除すればよかった、とそれですむか。
ラクスは、プラント総意でもって、自らの誓いを守ってほしかったのではなかろうかと。

ラクスがなぜ動いたか、「なぜそんなものを、プラントはすべての核を放棄すると」
というあたりが、案外あったんではなかろうかと前々から思っているんですが。

キラ+ラクス、とアスランが、戦うというとこに対して、真逆とも価値観を持っていて。
アスランは31話「ピアノが好きで、まだ15で、それでもプラントを守るために戦っていたあいつを」
というように、プラントを守って戦う者達=(ここではピアノだの15歳だの付加価値がついてはいるものの)
褒められるべき、肯定されるべき、報われるべきという感覚が窺える。
自分達が軍人だという自覚と覚悟がない。当然、同胞たるキラに殺されたという部分は大幅に差し引かなければならないが。


「撃たれるいわれなき人々の上に、その光の刃が突き刺されば、それはまた果てない涙と憎しみを呼ぶでしょう」
「核にもあの光にも絶対にお互いをうたせちゃダメだ」
「地は焼かれ、涙と悲鳴は新たなる戦いの狼煙になる」
「誰かが泣いてる・・・また」
「だって、戦いのない世界を作るためだからってこんなにも多くの血を流さなきゃならないなんてどうしても僕には正しいと思えないから」
「戦いによって勝ち取られた世界は、また新しい戦いを呼んでしまうんだ」


キラとラクスサイドは、戦いの連鎖を止める。相手に撃たせないと同時に、
「撃たれてもしょうがない人間」とも言うべきものを想定してる。
それこそが、
「守るためとはいえ、もう銃を撃ってしまった僕だから」

自らの意思で銃を持った人間、戦場にいる人間、すなわち自分達ということになる。

「たとえキラが戻らなくても、私達は戦わなければならないのです」


キラとラクスの立ち位置としては
①民間人への虐殺を止める
②どんな理由であれ、銃を持った人間は、撃たれるべきでない人間ではない。


という二点を最低限抑えておくべきかな、とは思った。

血のバレンタインという同じ事象において、ラクスとアスラン(というか大方のプラントの人間)はある意味で対立している。
アスランがプラントが撃たれることに恐怖を感じ、
ラクスは、プラントが「撃つ」ことを恐れていた。
シーゲルの「そんなものかね我々は」ラクスの「同じことをしようとするのですか?」「同じように罪なき人々や子供を」
クライン親子をそこまで追い詰める理由のひとつは、プラントに未来がないことも関係してるかな、と。
「婚姻統制を引いても出生率はさがる一方なのだぞ」「われわれは進化したわけではないぞ、パトリック」
「婚姻統制をひいてもなお生まれてこない子供達。すでに未来を作れない私達のどこが進化した種だというのでしょう」

結局プラントの人間がラクスの言葉を聞くようになるのは、同胞がブレイクザワールドという蛮行を起こし、
自らが虐殺の加害者になってからで、ラクスとしては「それじゃ遅かった」ということになるまいかと。

加害者の自覚を持ちながら、なおそれを背負い、現状を変える為に報われずとも個人として立ちあがれる、
それがラクスがキラをパートナーとして選んだ部分かな、と。

ラクスにとって最も問題としていた意識、プラントの被害者意識と、自らの加害と武器持つことの自覚の欠如。アスランもまたその負の担い手だったからこそ、厳しかったからのかもな、と。それこそが、プラントを蝕むものであるからこそ。


戦わなければならない。それはあくまで苦しみながら。
キラが泣いているのに、それでも戻ると言ったので。

フレイは平和の中にいて、それが普通だった。だから貴方は泣かないでといった。
ラクスは、常に、戦い(戦争ではなくとも)の最前線にいた。(シーゲルと共にプラントを築いてきた)
だからこそ、「戦わなければならないことを知っていた」からこそ、泣いていいのですよ、と言った。
貴方はもう戦わなくていい=泣かなくていい
戦わなければならない、でないと得ることも守ることもできない、だけどそれは苦しいことだから、泣いていいのだと。

差異はこんな感じに感じるかも・・・

種リマスター48話―終わらない明日へ

2012-11-18 16:07:54 | SEED DESTINY
ついに最終回~。

キラとフレイ。
どっちがよかったんだろう、という印象が定まらない部分。
フレイの言葉がキラに聞こえていた方がよかったのか、そうでないのか。
私は、以前から(とっても当時からってほどではないけれど、ごく最近)
聞こえなくてよかったと思っていて。
というのも、聞こえていたら、キラは立ち直れなかったんじゃないか、と思うから。
フレイの最後は美しすぎて、逆にキラには重すぎやしないかと。
フレイは人間くさいといわれるキャラだけど、むしろこの場面だけだとラクス以上に女神になっている気も・・・
最後の想いだからかな。
キラへの愛というよりは、キラへの理解かもしれないな、と。

聞こえていれば、キラへの救いになったのはちょっと思えなくて。
あの言葉がキラに聞こえていて、キラが「報われた」「嬉しい」とは思えないだろう。とても。
僕が守ってあげなくちゃならない人。そこにあるのは、相手の幸せとか自分の幸せを度外視しか、自責の念で。
フレイの愛というのは、キラが望んだものではない。だから、たとえフレイが愛してくれていたとしても、キラの救いにはならないだろう、自分を憎みながらでも、あるいは自分が死んででも、フレイに生きて欲しかっただろうから。だから、聞こえることが、知ることが、キラの「救い」になるとは思えない。

だけど、キラは知るべきだったのではないか、という観点から見れば、聞こえていた方がよかったかもしれない。
その重さを背負えるならば、聞こえていた方が、キラの為になったかもしれない。

ただ、キラがまるきりわかっていなかったわけじゃなんだよね。自分を利用したひどい女、として、キラにとってのフレイは亡くなったわけではない。
その姿を認めた時、守れた、と思った時に、自然とお互いに笑みが浮かぶほど、大切な存在であることに間違いはなく。
愛とか恋とかいうのではなく、どんな形であれ、築きお互いを想ってきたからこその絆としかいいようのないもの。

フレイが、キラを利用することに傷ついていたことも知ってる。だからもうやめようって言ったわけだし。
フレイの苦しみとか、悲しさとか、苦しんでしまう優しさも知ってると思うんだよね。
「ずっと苦しかった」「怖くて」「私なにも知らなかったから」
この部分までは、届かずとも、キラは知っていたと思う。
「とても自由だわ」「とても素直に貴方が見える」「貴方はもう泣かないで」
はやはり届いてないし、届かなければわかならない。
届いた方がよかったのか、よくなかったのか。
それはフレイにとっても。聞かせたかったのか、キラは知らずとも、自分の想いは自分がわかっていればいいと思っていたのか。
なんとなく、フレイもキラは知らなくてもかまわないと思ってそうな・・・
むしろ、自分の想いは知らず、自分のことは忘れてくれても構わないと思っていそうな気もね。
運命3期のEDの絵にも影響されてるかもだけど。
キラの「なぜ君が」「君に何も」というのも凄いよな、と思う。
キラもフレイに受けた仕打ちは消して妥当なものでないのに、「僕が傷つけた」と合わせて、
そこまで大切に思えるんだっていうか、その誠実さが。

フレイの想いは、愛とか母性というよりは、もっと童心に近いものだった気もしたり。
ステラの「シン、好き」に近いというか。
序盤の、なりふり構わず父親を(ラクスを人質にとって)助けようとしたり、
サイを庇うために、キラを連合に(事実上)差し出した時の心情と、それほど違いがあるかな、と思うし。
「とても素直に「貴方」が見える」
フレイは成長したから、コーディネイターへの偏見がなくなった、とかではなくて、
それにやっぱり、みな大切とかいうのは嘘、だろうし、
コーディネイターならコーディネイター同士、ナチュラルならナチュラル同士、
同じ国の人間か、血がつながっているかどうか、恋をしてる相手とそれ以外か、
そういう観点で、優先順位がつくのは当然だし。
フレイはただ「キラ・ヤマト」という人間を「素直に見れるようになった」
その見方、捉え方、それに伴う、自分の気持ち、こそが「自由」で
成長、というのとはまた違うかもしれない。

この作品のメインキャラ、キラにせよアスランにせよ、カガリにせよ、フレイにせよ、サイにせよ、
元々、平時においては、十分以上に、優秀で人柄的にも優しい人達だけど、
戦時という異常事態だからこそ、それぞれ荒れなり問題を見せたわけで。
そういう意味では、それぞれ課題として、戦争 によって突きつけられたものを受け入れるまでの物語かな、と。
あまり人としての成長って意図は少ない気がするんだよね。よくも悪くも大人になるという面はあるけれど。
キラだったら、銃を撃った自分、人を殺した自分、自分の歪な出生の事実を受け入れ、
守れなかった人と、その後悔を抱えながらも、自分自身の未来を望むことかな、と。
ある意味汚れた自分を受けれるという面があるんじゃないかなと・・・
アスラン、シン、フレイは、家族を殺された痛みを受け入れることというか・・・そういうと軽くなるけれど、
このままにはしない、こんなのはおかしい、という観点で、
”力”を望んだのは、無力な自分を否定する為。世界にコミットするため。
ただ、自分の悲しさに向き合うを超えて、誰かを傷つけ、世界を変えるという代償行為。
その中で、フレイが望んだ力がキラだったからこそ、相手もまた人間だということに直面せざるをえず、
アスランやシンは、軍という組織と、自分という個人の、
望みの一致や隔離に一喜一憂するのかなーとも。


なんだか脱線したけれど、現状ではフレイの言葉がキラに届かなくてよかった、と思いながらも、
キラはそれも背負えるほどに強かったんじゃないかな、という感じもするかな、と。

しかしながら、フレイの言葉が届いていないから、というのみならず、
このラストにおいて、キラとフレイの物語というのは断絶してるな、と。
キラは後半、クルーゼに立ち向かっているわけだけれども、
思った以上に、そこのフレイというモチベーションの比重は大きくないかもしれない、と思った。
「人はそんなものじゃない」「守りたい世界があるんだ」
という言葉からは、「希望」が窺える。
「アスラン」「カガリ」
と、キラが、アスランとカガリに気付いて声をかける様子を見るに、
フレイを殺された恨みで盲目的に、クルーゼに向かっていたわけでもないことが感じられる。
「人はそんなものじゃない」とキラの言葉にかかる絵が、カガリとアスラン(ヤキン・ドューエ潜入時)
だったり、あとラスト。
そういう意味では、前半、キラと深い関わりのあったフレイの死という局面がありながら、
後半の戦いと、その中では、あくまでキラの希望として、アスランとカガリを主軸にした、希望を求める戦いに、
わりとシフトしてるかな。それでも、守りたい世界があるんだ、というのは、恨みからでる言葉ではないし。
最後、希望の光のように、アスランと、カガリが迎えに来てくれる。
キラにとっては、家族といってもいい2人。
(幼少時から一緒だったアスランと、血のつながりもあるカガリ)
キラのヘルメットの中に浮かんでいる指環も、
恋人(ないし結婚=新しい家族)のベタなイメージが全くないってこともないんじゃないかとも。
監督が、物質的な形に否定的とはいえ、トリィを使った演出等への言及みるに、丸ごと否定ってわけでもなさそうだし。
今までと、これからの、キラの人生に対する、希望としての、アスランとカガリとラクス。
それは、他のメンバーにとっての、キラも同様だけど。





種リマスタ47話―終末の光

2012-11-10 19:03:12 | SEED DESTINY
今回はナタルさんにもってかれる回(T_T)うぅ、ナタルさんナタルさん・・・なにもあそこまでしなくてもorz


AA首脳部三人、マリュー、ムウ、ナタルという三人が、
ナタルのいる艦がムウを撃ち、アークエンジェルがナタルのいる艦を撃つという、
初期からアークエンジェルという艦を守ってきた三人の帰結。
そして事実、この帰結により、アークエンジェルは守られたという事実。

今回は、ナタルのマリュー回想が印象的。
フレイの「皆やっつけて」「でないと戦争は終わらないもの」→自らの手に(それを知らず)皆やっつける手段=核を掌中にしてしまう。
ナタルの「軍の為、艦の為」「上官の意志を速やかに実行する兵士」「自分達が生き残るために」という論。
それが、グロテスクなまでに、極端な形で、眼前に突きつけられた その結果。
ナタルの言葉が間違っているわけではない。彼女自身も、自分が間違っていたとは思ってないとは思う。
ただ、「これは違う」と思う心。人として、これは違うと。

キラとアスランもそうだけど、恋愛とはまた違う、
同性に対する、認め合いと、反発。そういった要素の強い作品だな、とは思う。
マリューとナタル。あるいは、ミーアとラクス。

誰かを信じ託す想い(→マリュー) 誰かの望みを汲んで背中を押してやる想い(→フレイ)
そんな場面で、苦痛の中で微笑めるのが、ナタル・バジルールという人だったんだな、と。



そしてムウ。
わりと最初の方の感想で書いたけれど、
ムウほど、ルールや道義を超えて、まずは自分(達)が生きるということを認識していた男はいなくて、
そんな彼だけが、愛する女の引き換えに命を落とした(生きてるけれど)
キラにせよ、アスランにせよ、シンにせよ、守りたいものの為にならば死んでもいい、という意識はどこかあったと思うんだけど、
そんな彼らは、守りたいものを守れないまま、自分は生き残ってる印象もあり、
そこは、まずは自分の為だけに生きることを知る男こそが、真に誰かのために死ねるという、
作品自身の矜持もあるかもなとも(生きてるけど)

実のところ、空白の二年間、ムウかトールが生きていれば、という仮定は気になる。
同性同士、キラ側の事情(AAに乗ってからのキラの置かれていた状況を知っていたトールや、出生の事や、キラが戦うことになっていた経過を知っていたムウ)を知りつつ、キラと接せられる唯一の2人が戦死してしまったイメージがあったりする。
サイやアスランは、キラと心情的に距離があったり(なんだかんだで想い入れていた婚約者がキラにいっちゃったわけで、プライド的なところもあるし)アスランも、キラを気にかけていたのは事実だけど、どうしても庇護対象としての扱いになるようになるし(逆に、そうやって傷ついたキラ、という理解で、わだかまり(敵対やニコルやラクスのこと)を棚上げにしていた部分もあるかなと)

わりとキラって、相手との時間の積み重ねや経験、相手の立場や価値観によって、
分け合う部分や見せる部分を考えてるイメージもあって、
アスランには見せるけれど、他には見せない面とか、
ラクスには見せるけれど、他の人には見せない面とか、
ほんとにちょっとずつだけど、そういった部分がある気がして、
キラって、ムウさんには一番遠慮がないので、そのあたり今後(運命後)どうなるかなーとは思ってる。
あとマリューさんね。それに近い意味では、やっぱAA大人組って、キラにとってちょっと距離が違うかな、と。
上役でもあるし、仲間でもあるし。
運命でのキラマリュの会話も、お互い(ナチュラルとかコーディネイターとかの種族の違い以上に)
艦長とパイロット、女性と男性、大人と子供な感じで、お互い恋愛対象とか同等だとか意識した時は一瞬もなさそうな反面、
誰かこそ見せられる面とかありそうかもなーとも。
マリューがここでムウを眼前で亡くし、キラもフレイを眼前で亡くし(トールも)
お互いそういう部分承知しつつ、マリューの方に、一貫して自分の方が(年齢的にも経験的も)上だという自覚がある気もしつつ・・・
・・・だんだんなに書いてるかわかんなくなってきたorz
このあたりの経過は、元々のアークエンジェルクルーの中で背負いあっているものあるかもなーと思ったという感じ。

核の撃ちあいについて、なぜそんなことを平然とできるっていうキラの台詞、
ステラの時も言っていたと思っていたけれど、記憶違いだったorz
個人で背負えるものかどうか。
それが国とか大義とかが背景にあると思えばできてしまうことではあるんだと思う。
種が個人を強調するのは、自分で背負える以上のものはしないというのが倫理的なストッパーになるからかなとも。
そのつもりがなくとも、主観的には善意ないし必死だったとしても、
背負いきれないものに関わってしまったキャラは退場してるイメージも(フレイやミーアやステラ)

ラクスの独白。
可能性の話。このあたりは、僕達はそれを知っている。わかっていけることも、変わっていけることも、
に繋がる部分かもしんないな。
争わなくてもよかった。争わない道もあった。
ここに至ったならば。促すものは 自責 そのものかもしれない。
そうでない世界を信じること。そうである今を疑うこと。
本当に?
血のバレンタインで始まり、ストライク起動からのキラの戦い。
ラクスの言葉に連なる回想が、アスランとカガリの嘆きと、キラの嘆きに寄りそうラクスの手で収束するならば。
後悔するならば。改めることができるなら。
でも、キラが泣いているのにそれでも戻るといったので。
だから、彼女もここにいると。

種リマスタ―45・46話 悪夢は再び・怒りの日

2012-11-03 17:14:48 | SEED DESTINY
運命34話ででも悪夢というタイトルが使われているけれど、
核とか遺伝子調整という、人の夢、ひいては人の技術の悪しき出現をこういっているんあろうか(運命の方はレイ視点。ただ、クルーゼもレイも別にキラのことを嫌いとか憎いとかではない気もする(ある意味では認めている部分もあるのかも)人の夢そのものへの否定であって、キラ・ヤマトという個人へのこだわりではないかもな、とも。

早々から脱線したorz
46話あたりまで、キラとアスランと個人的な部分にフォーカスが当たっていたのが、
今回は極限状態まで悪化した世相を描く。

気になったのはNジャマーキャンセラーの認識、個々の台詞を見ると。

プラント上層部(クルーゼの誘導もあり)クライン派が渡したと思ってる。
エターナル(虎さん)Nジャマーキャンセラーは双方が持っていると思っている。プラントにもNジャマーはあるという言葉だけみれば、連合は連合で独自に作ったと思ってる気配あり。
ムウさん、クルーゼの言葉とフレイの言葉を鑑みて、クルーゼがフレイにNジャマーの情報を持たせて、
自体がどう転ぶか高みの見物をしていた。フレイが撃墜されるか第三勢力(というかキラ)に保護されていたら、核情報は連合の手には渡らない。
クルーゼとしても、フレイが連合側に保護される確率をそれほど高く見積もってなかったかもしれない。
ナタルがいなければ、果たして保護したか。ナタルがおらず、そしてあるいはフレイが戦争を終わらせる鍵という言葉を口にしなければ。
作品的には、この役割をフレイにやらせた時点で、フレイを生き残らせるつもりはなかった気もな。
背負える重さじゃない気がする・・・。

しかし結論としては、なにをやってたんだムウさん・・・orz
(その情報(=クルーゼが黒幕)をプラントに渡せなかったのかなー?とも。まあそれやると話が終わるしな)

そのフレイ(とナタル)
キラが生きていた。皆とも話がしたい。なにも知らなかったから。
知らずに済むなら知らない方がいい(見ない方がいい)
ツイッタみるに、監督見ると、監督自身はわりと後者の考え方っぽい。
(監督自身も自分は上側の人間だって意識あるかもだが)
極めて純粋な気持ちでキラに会いたいとも思っているんだろうけれど、
感触的には、愛とか恋とかいうよりは、もっと今を生きる、今と向き合う為の「縁(よすが)」なイメージかな・・・
キラとの未来に具体的なビジョンがあるようにも見えないというか・・・
それはキラもだけれども。
よく、キラとフレイがもう一度、話ができていたら話ができていたら、と言われるけれど、
果たして、伝えたい言葉や想いがあったかな、という印象もあるんだよね・・・
再会できたとしたら、「ごめん」「ごめんなさい」「ありがとう」
以上の言葉やその先があるかな、というと、それはそれでイメージできなくて。
よく監督に、キラとフレイの可能性についてリプ飛ばす人が(というか、偏執的なまでにキララク(キラ→ラクス)は恋愛じゃないという解釈をぶつける人が度々でてくる気も)
キラとフレイは、お互いの心情については、概ねわかっていたと思うんだよね。
自分に対する愛情や執着や罪悪感。全部とは言わないけれど、なにか誤解や思い違いがあったといえば、それはないと思うかなというイメージなので、
話ができていれば再会できていればというのが、明らかにそうすればキララクにはならなかったのに(それはアスラクに対してもそうだけど)というメッセージが滲んでいると、盛大にもにょるというか・・・。
以下ちょっと愚痴なので
ところでナタルとフレイだけれども、彼女達だけじゃないけれど、
ここにきて、あまりいい人、いい子にされるのもんー?と思う。
フレイの嘘っぱちの演説と、それに便乗する形で、ヘリオポリス組の志願を受けたのはナタルだし・・・
どうもキラに戦わせたというのはイメージとしてはマリューやムウが強いけれど、
11話以降は、フレイと(俺も考えていたことだと浅はかに便乗した)サイ、そして大人の分別ではなく、軍人としての打算(元々キラの両親を人質にとってキラを戦わせようって提案してた人だし。フレイは自分ともどもキラの友人を人質にとることで、キラをAAに残そうとしたわけだし。色仕掛けに屈したと思ってる人多そうだけど、元々の意図は悪質さが過小評価されてるというか・・・
。たしかにフレイは成長キャラだけど、逆にこんなに成長したんだからと綺麗な展開にしようと製作サイドがしすぎた印象も。フレイやナタルが元々気質的には極めて善良で優しい人だということはわかる。ナタルは成長ってよりは、AAでは自分の立ち位置はこれだと決めていた印象もあるしね、ドミニオンでの彼女の方が本来の彼女に近いかもとも)
ただ、読者の読解力がなくてフレイの成長や想いが伝わってなかったのか?とも思う部分がね、前々からキラファンはもっとフレイを支持してもいいんじゃあいかと思いつつ、キラファンの支持はラクスが圧倒的なイメージがあるんで(同人ではそうでもないけど)なんでかな?と。伝わってないからだけなのかな?とも思いながら。逆にフレイ絡みじゃキラがあまりに責められる立ち位置に立っちゃっているからそれもあるのかなとも。リマスタ見てると凄い丁寧に描かれているし、ナタルとフレイ(正直マリューやラクスより丁寧な気がする)そのあたり、逆なのかな?と。運命のキラもそうだけど、丁寧に描かれてるキャラの方が人気伸びないの?と。
からそれを受けたのは、マリューに無断で(というか彼女を飛び越えて上と話をつけた)ナタルであり、
そのあたりの責任が棚上げにされた状態での後半での魅力的な描写は、製作側の意図が露骨っていうか、キラやマリューとの対比のさせ方がね・・・
キャラを聖化してないかな?という部分もあるかもと(サイやアスランやイザークあたりにもある気がするが、前半の都合の悪い部分は無視されがちというか)
なんだか、ネット上やスタッフ間では熱心な支持を受ける割に、
一般的な人気投票ではいまいち票が伸びないキャラってそういうキャラに多いかも?ともこっそり思ったりも。
製作者に叩かせたくない「逃げ」を感じるキャラっていうか・・・
キラみたいに、もともと他人を利用したり侮ったりという視点のないキャラ(キラって人間的には実のところあまり成長幅のないキャラだと思うんだよね)の方が(カガリもそうだけど、どちらかといえば現状を受け入れるまでの葛藤や揺らぎはあるけれど、本来的な気質にそれほど変化はない感じ)いまいちインパクト薄くなるのか?とも。



連合が核再使用。そして今度はザフトがジェネシス使用。
ボアズが撃たれるまで核使用を想定してなかったプラント側っぽいので、
一方的に連合をなぎ払う為にジェネシスをザフトは用意したという見方でいいんだろうか。

キラ達が愕然とする端で、ザフトはパトリックの演説に「ザフトの為に」の大コール。
相手が軍人ってのもあるだろうけれどもさ。
パトリックを支持した人間、まさに眼前で目撃した「自分達」の虐殺を、
一心に支持するその姿に対して、
(青き正常なる世界の為にっていってた連合の兵士は末端だろうけれど、
あそこで大喜びしてたザフト兵は、まじで中枢メンバーだろうしな・・)
運命ではなんの反省もなく、パトリック一人を悪役にして切り捨てて、
今度の議長は大丈夫だろう、とばかりに同じ間違いを犯した(評議会承認なしの議長の行動をさして問題視しなかった)
プラントは救いようがないと思うが、(アスランもそうだが、その時々で検討せずに、変えた先は今度は上手くいくという根本的な見込みの甘さがね)
作品的にミーアの件は失敗だった気がするんだよね、プラントはいかにバカで無責任っていう演出にしかなってない気がね。
結局、自分の中にある、攻撃衝動、他者に対する優越感、復讐心を個々が向き合わずに、
他人を排除しようとする心はパトリックのもの、そして逆に、良心のエビデンスをラクスにして、
こうであってくれないと困るとばかりに、他者に理想を押し付け、自分達がどうであるべきかではなく、他者がどうであるべきかを優先し、
他人を攻撃したい時はパトリックを掲げ、その時が過ぎると、用済みのパトリックという「戦犯」は切り捨て、
今度は平和の歌姫とラクスを持ちあげてたのが運命のプラントだったかなーと、

と、そろそろ各人恋愛模様に。

新規できたアスカガキスシーン。
ここからアスランの「おまえ守ってねえじゃねえか」「どう見ても頭の中身はカガリよりキラだろうが」
という突っ込まれ人生の幕開けです。
早くも最終戦は、カガリを守ったのはイーザクという状況に!!
とまぁ、冗談はこのくらいにしておいて。
アスラン→カガリが強くなってたというか・・・
カガリは姫だから恋愛にはシビア的な感じで、もっと切ない感じになるのかなーと思っていたら(アスランの片思いちっくな)
そうでもなかったというか、
どうしよう萌えと(アスランの積極的な所にね)と動揺と入り混じったこの複雑な感情。
どうも、女の子の腕ひっぱって寄せてキスするのはどうよ、男ならそこは自分から行け!!
という変更だったようで・・・それだけなんだ・・・わりとストレートにアスカガ好きさんにサービスなんじゃね?ともちょっと思った。
ただ、キラフレの最初のキスシーンに似てるという意見もあって、なるほどな、と。
守る。だしね。
個人的な心象としては、むしろアスランの心情は、この時のラクスに近いんじゃなかろうかとも思ってる。
ラクス→キラが、キラの心情への心配なら、
アスラン→カガリは、出撃するというカガリへの心配というか。
カガリが出撃するって聞かなきゃキスしなかった感じなので、
俺が守るということ、絶対に死なないでくれという思い。
これは必ずしも未来への誓いじゃなかったかもと。
カガリが危険に身をさらすというところで、感じていた 慕わしさ が一気に形になった、というか、形にしたいという感じかな。
クライン邸の時は、ラクスを安全な場所に置いて、自分は戦場に行くという自己イメージだったのが、
今度は、同じ戦場へ、というのが大きいかもしんない。
意外にアスランってこういうところ(恋愛面ね)言われるほど不器用でもないし、積極的なところありそうでもありつつ、
カガリへの感情が恋に近いものであることは確かかな、とも。
キラフレパターン(傷の舐めあいと居場所)もあるかもだが、ただ、ならアスラン、フレイを見習え(フレイはキラを守ってるぞ)と思う。
個人的に、アスカガ好きなわけではないけれど、アスカガ破局に抵抗あるのは、
守るって言葉が大きいなーここが好きだ、とかだったら、ああそう勘違いだったのねーで済むが。
キラやシンにとって、戦う理由であり生涯の傷であり、生きる理由であること言葉だからね・・・


(この時の)アスランにとって、カガリが最初の女性なら、キラにとってラクスは最後の女性、な雰囲気ある気もね。
このキラの行動って案外評価分かれそうっていうか、
ラクスに対して(キラを想う)ラクスほどの想いがなかったから、と見るか、
この時のキラに帰ってくる気がないから(生まれてきちゃいけなかったのかな、が本編でないからキラがそこまで思いつめてるとは当初わかりにくいし、私は両澤さんの、キラは帰ってくる気ないというインタを根拠にしてるが)
あの表情なのか・・・。
ラクスの願いを受けつつも、「言葉では」返せず、行動(肩を抱き寄せる、頬にキスをする)
というのは、「自分自身に許した」(本当はラクスの想いを受ける気がないなら)触れるという行為とみれば、
キラってこの時点でラクスのことめちゃめちゃ好きなんじゃないか?とも思うしな。

ラクスの想いは、指環という一般的イメージではなく、
「貴方は世界のもので、世界は貴方のもの」「あなたにここに居て欲しい」
という言葉を委ねた感じでもあるかな。
貴方は世界にとって異端ではない、貴方が死ねば、世界は貴方を失うのだということを。
そういう思想的な部分で託すとともに、
私のもとに帰ってきて、はあえてエゴを押し出してる感じでもあるかも・・
貴方が世界を信じられないならば、世界が貴方を信じられないならば、
私と貴方だけの世界。わりとこの2人の映像に多いイメージな、海辺に2人だけ。
田中さんは、これはもし戦死しても魂だけは私の元に帰ってきてほしいって言ってたけれど、
監督夫妻どちらかの言葉なんだろうか??

アスランとラクス、キラとフレイの関係がこの段階でどうなってるんだ?というところもあるかもだが、
キラにとっては、フレイとは28話で、アスランとラクスは42話で終わってる感じっぽいな、とも。
このあたり、フレイが戦場にいることを知っている視聴者との認識の差があって、
この時のキラの頭にフレイのことはなかっただろうな、と思う。

ラクスだが、意外に、ラクスが泣きついたとか、膝枕といったことよりも、
ジェネシス以降、戻ったキラとアスランで、ラクスがキラにのみ視線を向けているって感じの方が、
ラクス→キラを感じつつも。
なんとなく、ラクスは、アスランは、キラやラクスがいなければ、今のザフトの人間であることは承知してるだろうな、ともちょっと思った。一緒になってコールはしないだろうけれど、じゃあ、今のザフトに独りでたちむかえたかっていえば無理だろうな、と知っていて、だからこそキラを選んだ面もなかろうかと。
ただ、キラの出生を知るラクスは、
人と人との争いが、どちらかが滅びるまでという最悪の局面を迎えたことで、
それをキラがどう見るか、というのはあったかもなー打ちのめされてないかと・・・
とにかく撃たせない、と 決められる(感傷はおいて)キラを信頼してるかもな、とも・・・
父が正気だったら→父は撃った。その衝撃を労るよりは(それはカガリがやっているかなと)
アスランも、キラとの敵対というイレギュラーがなければ、今あちらにいる人間だという、そしてプラントのほとんどの人間が、自らの傷みを撃って癒そうとする不毛の道を喜んで進んでいることを直面せざるをえなかったというか・・・
ジェネシス直後はハロを見つめていたラクスが、キラを送り出した後は、指環を外した後の自分の手の重なってみている演出も、ラクスの覚悟の演出なのかな?とも・・・