「同僚を助けてくれませんか」
「・・・同僚って、誰の」
「オイラたちの同僚」
「・・・・・・」
マツバは冷たい目で、目の前に現れた、それ、を見る。
目の前の、それ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/93/d5179cbd731d866986bcdb991c483b3d.jpg)
は、
当たり前のように、マツバの目の前でうねうねしているが
当たり前に、この世界に存在するものではない。
「あんたたち、いったい何」
「オイラたちは、へび呼ロイドだよぅ」
「へび呼ロイドって、何」
「へび呼ロイドは、へび呼ロイドだよぅ」
「だから、へび呼ロイドって」
たぶん、このままではキリがない。
マツバはもう一度、それをよく見る。
理解するには時間がかかりそうだ。
マツバはへび呼ロイドと目が合う。
へび呼ロイド側も、マツバをじろじろ見ている。
「何よ」
「オイラたち下水道?にいたんだけれど
そこで同僚とか含めて総勢100人ぐ
らいでピクニックをしてておにぎり食
べよーなんぞ思ったらいきなりギャー
ズンドコズンドコが現れて同僚たちが
ギャーズンドコズンドコに捕まっちゃ
ったぁねえ君オイラたちを助けてよ同
僚たちを助けてよっっ!!」
「下水道でピクニック・・・」
マツバは気になるところだけ、抜き出した!
「ねぇ。同僚助けて!」
「下水道でピクニック・・・」
「そこはもういいから!!」
へび呼ロイドは、うねうねキコキコと動く。
こうやって、気持ちを表現するらしい。
「ほら、ご家族お友だち、みんな誘って、冒険の旅のはじまりだよ!」
マツバは、より一層、目を細くする。
「冒険とか興味ないし!」
「そんなこと云わずに!」
「興味ないし!!」
「君が女の子だから?」
マツバは容赦なく、へび呼ロイドを吹っ飛ばす。
「あーー~~~れ~~ぇええ~」
飛ばされていく、へび呼ロイド。
「ついでに、仲間を探してくるねー」
「探してこなくていいからっ」
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