最近、中国人ブロガーの間で、「琉球」奪還論が急速に拡大しているらしい徴候をお知らせした。今回は、そうした中国人ブロガーが「琉球」奪還論の根拠にしている、”中国式歴史詭弁論法”のいくつかをご紹介したい。
こうした「琉球」奪還論については、以前も以下で紹介した。
http://blog.goo.ne.jp/tike_hiko2000/e/196a8f654f0680588ec8d34e022d75b4
今回、紹介するものは、その拡大版あるいは、半官製版と考えられるもので、同じ内容のものが多数のブログに転載されている。
長いものなので、紹介する前に基本的な問題点を指摘して置きたい。まず、こうした”中国式歴史詭弁論法”は、「A(琉球)は歴史上、中国に朝貢していた。従って、A(琉球)は中国固有の領土である」という、いつも同じ発想で組み立てられているということである。こうした論法は、中国(韓国も同じだが)が領有権で歴史の議論を持ち出す場合いつも同じである。しかし、こうした発想は、歴史の本を少しでも読んだ者なら、何の根拠にもならないことはすぐわかる。こうした言い方を持ち出す人は、つまり、中国に朝貢していた国々、A(琉球)、B(足利幕府)、C(李氏朝鮮)、D(越南)、があったとき、「では、A以外のB、C、Dはどうなのか」ということを全く考慮していないのである。史書にはすべて朝貢と書いてある以上、同じ条件のこうした国の中でAだけが、中国の領土とされる理由の説明にはまったくならない。
こうした論法をさらに拡大解釈すれば、現在の中国人は、「朝貢」を理由にして、日本、朝鮮半島、中央アジア全域、インド、中東など交流があったユーラシア大陸の東半分全域に領有権を主張できることになってしまう。歴史をいくら持ち出しても、それは領有権の根拠にはならないのである。現在の中華人民共和国の人々はある程度以上の知識人階層でも領有権を主張するという目的のために、中学生でも分かるこうした矛盾が見えなくなっているのである。
もう一つのもっと大きな問題は、こうした暴論を書いている本人が”大真面目だ”という点にある。大真面目である以上、それはいずれ中華人民共和国の国家意志として発動される可能性があるということになる。ただ、以下に紹介するもように、もともと成り立たない議論を疑うことなく延々と書き連ねている様子をみると、この中華人民共和国という国の人々のいわゆる”優秀さ”あるいは”活力”のいかがわしさがありありと浮かび上がってくる。文明の進歩は懐疑から始まるとすれば、この中華人民共和国という国の人々が文明の対局に位置しているのは明かであろう。文明の対局に位置する者が、自らを文明と称する、こうした悲劇の行き着くところは語るまでもない。そして、現在の地球環境はもはやそうした愚劣極まりない人々を優しく包む母ではなく、厳しく罰する父に代わろうとしている。
日本と台湾の将来はもとより、地球文明の将来にも暗澹たる未来を予想しないわけにはいかないのである。
長いのでいくつかに分けて紹介する。
=====================================
琉球---中國的土地(沖縄は中国の土地である)
http://forum.itdoor.net/rightla.php?aid=422320
完顏吉 2005-10-09 10:55
(1)琉球一直要獨立出曰本(沖縄はひたすら日本から独立しようとしている)
① 年八月因琉球美軍基地的三個美軍士兵,合謀強暴奸一位年僅十二歲的琉球未成年女童,引發了琉球群島空前的反美浪潮,成千上的琉球人走上街頭,進行一次又一次的油 衍示威,在高喊「美軍滾出去的同時,所゜一種潛藏已久的反曰情緒也高漲起來。歷史的真實記錄無法篡改,在琉球人內心深處,被曰本武力從中國掠奪、吞併的慘痛記憶猶新,已振蕩了多次的「琉球獨立」運動又成為熱點,在街頭巷尾熱烈討論。
( 年8沖縄のアメリカ軍基地の3人のアメリカ兵が僅か十二才の沖縄の少女を暴行し、沖縄諸島に空前の反米運動が起こった。1000名以上の沖縄人がデモを行い、「米軍出て行け」と叫んだ。同時に、潛在して久しい反日感情もまた高まった。歴史の真実の記録は変えられない。沖縄人の内心に深くやどり、日本の武力によって中国から略奪された併呑の痛ましい記憶はいまだ新しい。多くの「琉球」独立運動が生まれ、熱心に討論されている)
②書店裡搶購著一本叫《沖繩(琉球)獨立曰》的歷史書,鼓動人們爭取獨立出曰本,它用歷史向人們訴說「我們不是曰本人---琉球國的歷史」(1).琉球調頻廣播電台「溝通」也利用琉球人在九月八曰對「美軍基地存廢」進行公投之機,對民女i行「琉球是否獨立」的民意調查。而公投的結果:人們一致投票決定不接受美軍基地,更不接受曰本Z F「代做的決定」(2).這使曰本高層曾一度如熱鍋償f蟻,最後又是給於琉球巨額財政撥款,又是像對外國元首一樣鄭重接見沖繩縣知事(縣長)、並一再道欠,連哄帶騙才矇混過關。其間,曰本媒介始終守口如瓶,不讓「琉球獨立」問題在大媒體爆光。而此時(九六年九月)正是中曰釣魚台之爭一片火熱之際,海內外華人從曰本的新聞報道中一定大惑不解,為什麼曰本首相橋本龍太郎此時忙碌的不是釣魚台事務,而是看起來並不緊急的琉球公投問題其實這背後的琉球主權問題比釣魚台嚴重得多!
(書店では『沖縄(琉球)独立の日』という歴史本が争って買われ、人々を励まし、日本からの独立に走らせた。その本は歴史をひいて人々に以下のように訴えている「我々は日本人ではない-琉球国の歴史」(1)沖縄のFM放送ラジオ局「コミュニケーション」も沖縄での9月8日の「米軍基地存廃」住民投票を利用して、沖縄独立の意識調査を行った。住民投票の結果、米軍基地は受け入れられず、日本ZF(?)の「代理決定」は受け入れられないことになった。これが日本の指導部を慌てさせ、ついにまた沖縄に巨額の財政投資を行わせた。また、外国の元首と同じように丁重に県知事と会見し、謝罪などで曖昧なままにすまそうとした。日本のメディアは口をとざし、「琉球独立」問題が表に出ないようにした。この96年9月は、まさに中日の尖閣諸島の争いが激しかったときで、内外の中国人が日本の新聞報道をみたとき、どうして橋本首相が尖閣諸島の問題に専念しないのか理解できなかったが、実は緊急とは言えない沖縄の住民投票の背後には沖縄の主権の問題があり尖閣諸島の問題よりも重要だったのである。)
=====================================
①から見ていく。この記事はどこかからのコピーらしく最初の年号が抜けている。一見すると、沖縄での事実経過を踏まえて書いているように見えるが、実は“でたらめ”である。②のところに「此時(九六年九月)」とあるので、96年8月のつもりらしく思われるが、実は、この“沖縄でのアメリカ兵3名による少女暴行事件”は、95年9月に起こった事件で、初めて沖縄での米兵による沖縄県民への暴虐ぶりがNHKなど日本本土の放送で取り上げられた事件である。わたしもこのニュースを台湾のNHKの衛生放送で知って、「米兵による沖縄県民への殺傷事件は3000件にもおよぶ」という報道を知って驚いた記憶がある。事件後、反米運動と基地協定に対する反対運動が激化し県民集会が開かれ、翌年、県民投票条例(日米地位協定の見直し及び基地の整理縮小に関する県民投票条例(平成8年6月24日))が可決されて、96年9月に投票が行なわれた。条例の内容や、このときの条例制定経過は以下のページで紹介がある。
http://www.okinawatimes.co.jp/spe/tou960509_4.html
http://law.rikkyo.ac.jp/npa/ng304j.htm
これを書いた中国人の原筆者は、事件の正確な日時を間違えており、また、事件を尖閣諸島の問題に結びつけたために、「潛在して久しい反日感情もまた高まった」などと自分の主張に都合よく、当時の状況を牽強付会しているが、実際の県民集会や条例の目的は、和を重んじる沖縄の人々らしく「日本からの独立」ではなく「日米地位協定の見直し及び基地の整理縮小」であった。たしかに、多くのページにこの事件の衝撃は書かれており、「沖縄独立」を称えたページも非常に多いが、現実的に難しいことも、よく書かれている。以下に、米軍基地の移転先にされた名護市の市民の方の議論が出ているが、「独立」という概念を極めて理性的に捉えている。
http://72.14.203.104/search?q=cache:mYTBZaFufY8J:homepage3.nifty.com/
m_and_y/genron/hatsugen/okinawa-nago-vote.htm+%E6%B2%96%E7%B8%84%E7%
9C%8C%E6%B0%91%E6%8A%95%E7%A5%A8%E6%9D%A1%E4%BE%8B%E3%80%80%E7%8B%AC%
E7%AB%8B&hl=ja&lr=lang_ja&inlang=ja
以上のページから見れば、「琉球独立論」は、決して、中国人の原作者のように「反日感情」で情に駆られて称えられているわけではなく、元来の琉球王国の独立論あるいは一種の地方分権化の大きな流れの中で起こっている議論である。「沖縄独立」で検索した結果は、以下のとおり。
http://www.google.com/search?q=%E6%B2%96%E7%B8%84%E7%8B%AC%E7%AB%8B&hl=ja&lr=
lang_ja&inlang=ja&start=10&sa=N
ただ、私たち”本土”の人間は、学校で沖縄の歴史も、戦後の苦闘も教えられてこなかった。さらに翻ってみれば、自分達の郷土の歴史も教えられなかった。こうした、地域の独自性あるいは地域の自立性を無視した教育をし続けた、明治政府から現在に至る日本近代の問題について、自覚する必要がある。
ここに出ている『沖縄独立の日』という本は確かめられないが、実は、“琉球獨立論”は中国人などがいうまでもなく、元来、沖縄の人々の中に存在し続けていたものである。そうした図書の紹介は以下をご覧いただきたい。
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Kaede/4722/l/honn.html
最近では琉球新報社から以下のような『琉球独立の系譜』も出ている。
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4897420598.html
中国人論者は、すべて隱蔽していると書いているが、明かな虚偽で、以上の「沖縄独立」は、決して日本国民に隱蔽されている事実ではないし、最近に始まった論でもない。最近、そうした論が出始めたかのように書いている、この論者は意図的かあるいは、希望的にか、そうした論が米兵の事件をきっかけに、初めて出始め、それが日本政府によって隱蔽されているたという作り話への誘導を記事全体で行っているである。
以上のように、この論の中国人原作者は、「琉球」の世界をまったく歪曲して捉えた結果、現状とかけはなれた、中国にとって都合のよい「琉球独立運動」の虚像を作ってしまったようである。
続きは、次回に紹介したい。
こうした「琉球」奪還論については、以前も以下で紹介した。
http://blog.goo.ne.jp/tike_hiko2000/e/196a8f654f0680588ec8d34e022d75b4
今回、紹介するものは、その拡大版あるいは、半官製版と考えられるもので、同じ内容のものが多数のブログに転載されている。
長いものなので、紹介する前に基本的な問題点を指摘して置きたい。まず、こうした”中国式歴史詭弁論法”は、「A(琉球)は歴史上、中国に朝貢していた。従って、A(琉球)は中国固有の領土である」という、いつも同じ発想で組み立てられているということである。こうした論法は、中国(韓国も同じだが)が領有権で歴史の議論を持ち出す場合いつも同じである。しかし、こうした発想は、歴史の本を少しでも読んだ者なら、何の根拠にもならないことはすぐわかる。こうした言い方を持ち出す人は、つまり、中国に朝貢していた国々、A(琉球)、B(足利幕府)、C(李氏朝鮮)、D(越南)、があったとき、「では、A以外のB、C、Dはどうなのか」ということを全く考慮していないのである。史書にはすべて朝貢と書いてある以上、同じ条件のこうした国の中でAだけが、中国の領土とされる理由の説明にはまったくならない。
こうした論法をさらに拡大解釈すれば、現在の中国人は、「朝貢」を理由にして、日本、朝鮮半島、中央アジア全域、インド、中東など交流があったユーラシア大陸の東半分全域に領有権を主張できることになってしまう。歴史をいくら持ち出しても、それは領有権の根拠にはならないのである。現在の中華人民共和国の人々はある程度以上の知識人階層でも領有権を主張するという目的のために、中学生でも分かるこうした矛盾が見えなくなっているのである。
もう一つのもっと大きな問題は、こうした暴論を書いている本人が”大真面目だ”という点にある。大真面目である以上、それはいずれ中華人民共和国の国家意志として発動される可能性があるということになる。ただ、以下に紹介するもように、もともと成り立たない議論を疑うことなく延々と書き連ねている様子をみると、この中華人民共和国という国の人々のいわゆる”優秀さ”あるいは”活力”のいかがわしさがありありと浮かび上がってくる。文明の進歩は懐疑から始まるとすれば、この中華人民共和国という国の人々が文明の対局に位置しているのは明かであろう。文明の対局に位置する者が、自らを文明と称する、こうした悲劇の行き着くところは語るまでもない。そして、現在の地球環境はもはやそうした愚劣極まりない人々を優しく包む母ではなく、厳しく罰する父に代わろうとしている。
日本と台湾の将来はもとより、地球文明の将来にも暗澹たる未来を予想しないわけにはいかないのである。
長いのでいくつかに分けて紹介する。
=====================================
琉球---中國的土地(沖縄は中国の土地である)
http://forum.itdoor.net/rightla.php?aid=422320
完顏吉 2005-10-09 10:55
(1)琉球一直要獨立出曰本(沖縄はひたすら日本から独立しようとしている)
① 年八月因琉球美軍基地的三個美軍士兵,合謀強暴奸一位年僅十二歲的琉球未成年女童,引發了琉球群島空前的反美浪潮,成千上的琉球人走上街頭,進行一次又一次的油 衍示威,在高喊「美軍滾出去的同時,所゜一種潛藏已久的反曰情緒也高漲起來。歷史的真實記錄無法篡改,在琉球人內心深處,被曰本武力從中國掠奪、吞併的慘痛記憶猶新,已振蕩了多次的「琉球獨立」運動又成為熱點,在街頭巷尾熱烈討論。
( 年8沖縄のアメリカ軍基地の3人のアメリカ兵が僅か十二才の沖縄の少女を暴行し、沖縄諸島に空前の反米運動が起こった。1000名以上の沖縄人がデモを行い、「米軍出て行け」と叫んだ。同時に、潛在して久しい反日感情もまた高まった。歴史の真実の記録は変えられない。沖縄人の内心に深くやどり、日本の武力によって中国から略奪された併呑の痛ましい記憶はいまだ新しい。多くの「琉球」独立運動が生まれ、熱心に討論されている)
②書店裡搶購著一本叫《沖繩(琉球)獨立曰》的歷史書,鼓動人們爭取獨立出曰本,它用歷史向人們訴說「我們不是曰本人---琉球國的歷史」(1).琉球調頻廣播電台「溝通」也利用琉球人在九月八曰對「美軍基地存廢」進行公投之機,對民女i行「琉球是否獨立」的民意調查。而公投的結果:人們一致投票決定不接受美軍基地,更不接受曰本Z F「代做的決定」(2).這使曰本高層曾一度如熱鍋償f蟻,最後又是給於琉球巨額財政撥款,又是像對外國元首一樣鄭重接見沖繩縣知事(縣長)、並一再道欠,連哄帶騙才矇混過關。其間,曰本媒介始終守口如瓶,不讓「琉球獨立」問題在大媒體爆光。而此時(九六年九月)正是中曰釣魚台之爭一片火熱之際,海內外華人從曰本的新聞報道中一定大惑不解,為什麼曰本首相橋本龍太郎此時忙碌的不是釣魚台事務,而是看起來並不緊急的琉球公投問題其實這背後的琉球主權問題比釣魚台嚴重得多!
(書店では『沖縄(琉球)独立の日』という歴史本が争って買われ、人々を励まし、日本からの独立に走らせた。その本は歴史をひいて人々に以下のように訴えている「我々は日本人ではない-琉球国の歴史」(1)沖縄のFM放送ラジオ局「コミュニケーション」も沖縄での9月8日の「米軍基地存廃」住民投票を利用して、沖縄独立の意識調査を行った。住民投票の結果、米軍基地は受け入れられず、日本ZF(?)の「代理決定」は受け入れられないことになった。これが日本の指導部を慌てさせ、ついにまた沖縄に巨額の財政投資を行わせた。また、外国の元首と同じように丁重に県知事と会見し、謝罪などで曖昧なままにすまそうとした。日本のメディアは口をとざし、「琉球独立」問題が表に出ないようにした。この96年9月は、まさに中日の尖閣諸島の争いが激しかったときで、内外の中国人が日本の新聞報道をみたとき、どうして橋本首相が尖閣諸島の問題に専念しないのか理解できなかったが、実は緊急とは言えない沖縄の住民投票の背後には沖縄の主権の問題があり尖閣諸島の問題よりも重要だったのである。)
=====================================
①から見ていく。この記事はどこかからのコピーらしく最初の年号が抜けている。一見すると、沖縄での事実経過を踏まえて書いているように見えるが、実は“でたらめ”である。②のところに「此時(九六年九月)」とあるので、96年8月のつもりらしく思われるが、実は、この“沖縄でのアメリカ兵3名による少女暴行事件”は、95年9月に起こった事件で、初めて沖縄での米兵による沖縄県民への暴虐ぶりがNHKなど日本本土の放送で取り上げられた事件である。わたしもこのニュースを台湾のNHKの衛生放送で知って、「米兵による沖縄県民への殺傷事件は3000件にもおよぶ」という報道を知って驚いた記憶がある。事件後、反米運動と基地協定に対する反対運動が激化し県民集会が開かれ、翌年、県民投票条例(日米地位協定の見直し及び基地の整理縮小に関する県民投票条例(平成8年6月24日))が可決されて、96年9月に投票が行なわれた。条例の内容や、このときの条例制定経過は以下のページで紹介がある。
http://www.okinawatimes.co.jp/spe/tou960509_4.html
http://law.rikkyo.ac.jp/npa/ng304j.htm
これを書いた中国人の原筆者は、事件の正確な日時を間違えており、また、事件を尖閣諸島の問題に結びつけたために、「潛在して久しい反日感情もまた高まった」などと自分の主張に都合よく、当時の状況を牽強付会しているが、実際の県民集会や条例の目的は、和を重んじる沖縄の人々らしく「日本からの独立」ではなく「日米地位協定の見直し及び基地の整理縮小」であった。たしかに、多くのページにこの事件の衝撃は書かれており、「沖縄独立」を称えたページも非常に多いが、現実的に難しいことも、よく書かれている。以下に、米軍基地の移転先にされた名護市の市民の方の議論が出ているが、「独立」という概念を極めて理性的に捉えている。
http://72.14.203.104/search?q=cache:mYTBZaFufY8J:homepage3.nifty.com/
m_and_y/genron/hatsugen/okinawa-nago-vote.htm+%E6%B2%96%E7%B8%84%E7%
9C%8C%E6%B0%91%E6%8A%95%E7%A5%A8%E6%9D%A1%E4%BE%8B%E3%80%80%E7%8B%AC%
E7%AB%8B&hl=ja&lr=lang_ja&inlang=ja
以上のページから見れば、「琉球独立論」は、決して、中国人の原作者のように「反日感情」で情に駆られて称えられているわけではなく、元来の琉球王国の独立論あるいは一種の地方分権化の大きな流れの中で起こっている議論である。「沖縄独立」で検索した結果は、以下のとおり。
http://www.google.com/search?q=%E6%B2%96%E7%B8%84%E7%8B%AC%E7%AB%8B&hl=ja&lr=
lang_ja&inlang=ja&start=10&sa=N
ただ、私たち”本土”の人間は、学校で沖縄の歴史も、戦後の苦闘も教えられてこなかった。さらに翻ってみれば、自分達の郷土の歴史も教えられなかった。こうした、地域の独自性あるいは地域の自立性を無視した教育をし続けた、明治政府から現在に至る日本近代の問題について、自覚する必要がある。
ここに出ている『沖縄独立の日』という本は確かめられないが、実は、“琉球獨立論”は中国人などがいうまでもなく、元来、沖縄の人々の中に存在し続けていたものである。そうした図書の紹介は以下をご覧いただきたい。
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Kaede/4722/l/honn.html
最近では琉球新報社から以下のような『琉球独立の系譜』も出ている。
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4897420598.html
中国人論者は、すべて隱蔽していると書いているが、明かな虚偽で、以上の「沖縄独立」は、決して日本国民に隱蔽されている事実ではないし、最近に始まった論でもない。最近、そうした論が出始めたかのように書いている、この論者は意図的かあるいは、希望的にか、そうした論が米兵の事件をきっかけに、初めて出始め、それが日本政府によって隱蔽されているたという作り話への誘導を記事全体で行っているである。
以上のように、この論の中国人原作者は、「琉球」の世界をまったく歪曲して捉えた結果、現状とかけはなれた、中国にとって都合のよい「琉球独立運動」の虚像を作ってしまったようである。
続きは、次回に紹介したい。