10月の晴れた日に「龍Q館」に行く.
「龍Q館」は「首都圏外郭放水路」を紹介する施設である.
埼玉県春日部市の庄和排水機場内にある.
首都圏外郭放水路は埼玉東部の洪水被害を軽減するため、国道16号の地下
約50メートルに建設された6.3キロメートルの地下放水路である.
各河川(中川・倉松川・大落古利根川など)から立坑で洪水を取り入れる
流入施設、流下する地下水路、地下で貯水、そして洪水を江戸川に排出する
排水機場等で構成されている.
地下トンネルから流入した洪水流の勢いを弱めてスムーズに排水するための
施設が調圧水槽である.
地下神殿と呼ばれる「調圧水槽」を見たくてはるばるやってきた.
東武野田線の南桜井駅北口でコミュニティバス(春バス)に乗る.
庄和総合支所で降りる.100円.2時30分着.
そこから少し先のコンビニ脇を曲がりとぼとぼ歩く.
夜は蛙の鳴き声が聞けそうな田園風景が左右に広がる.
徒歩15分の小高い丘の公園を目指す.
公園を抜けた先に目的の龍Q館がある.
龍Q館の見学会は3時から4時半まで.
参加者は予約の25名.団体、親子、外人、カップル等.私は単独行.
龍Q館で首都圏外郭放水路の説明を受けた後、外の広場をブラブラ歩いて
地下の調圧水槽の降り口にむかう.そこから階段116 段を下る.
着いたところは、ぼんやりとした灯りに浮かぶ見捨てられた地下神殿ようだ.
巨大な柱が建つ地下空間である.サッカ-グラウンドほどの広場に59本の
柱が林立している.
1本の柱は、奥行7メートル、幅2メートル、高さ18メートルもある.
コンクリート製の柱の重さは、1本あたり約500トン.
地下水により調圧水槽が浮くのを抑えるための重い柱だ.
ちなみにアテネのパルテノン神殿は直径1.9m、高さ10mの柱が
65本立っている.
スケ-ルはこちらが凌駕している.
ここに水が流入する様が見たいが、その時は見学中止です.