*と き:9月18日(土)19:00~21:00
*参加人数:30名(ネット中継での参加者含む)
*ところ:吉野川市山川町 さくら診療所デイケア室
*講演者:新田恭子さん(公益財団法人セカンドハンド創設者)
*テーマ:イギリスとニュージーランドのチャリティーショップ+ちょっとだけ、ザンビア報告
セカンドハンドは、
①一般市民・企業などから無償で品物を提供し、
②無償で働くボランティアが仕分け、値付け、
③無償あるいは格安で借りた店舗で販売(販売スタッフもボランティア)し、
④一般市民が買い物した
⑤その売上を国際協力の資金とする
その原点は、Oxfam(オックスファム)。
1942年、ナチス軍による攻撃で窮地に陥ったギリシア市民にオックスフォード市民5人が食糧や古着を送ったところから、チャリティーバザーを開催するようになりその常設店として1948年にオックスファムのチャリティーショップ1号店が出来たんだそうです。
オックスファムの名前は知っていましたが、お恥ずかしながらチャリティーショップで資金調達をしているとは知りませんでした。
「成功した人ほど社会に還元する、それが人として当たり前」という考え方が浸透しているイギリスにはチャリティが6,000店舗以上あり、様々な団体が資金を調達しています。
チャリティーショップと一口にいってもその目的は様々です。貧困撲滅(国際協力)から、障害や病気を持つ人達の支援、動物愛護、環境保護などいろいろあります。
最近は、専門店化が進み、レトロなものを集めたレトロショップやハイストリートショップ(高級店が並ぶ通りにあり、ブランド品や高価なものを集めた店舗)、そして本屋(Oxfamでは売上No.1)などがあるそうです。また店舗数や種類が増えたことで、販売ボランティアも自分の時間をどこに寄付するのか選べるようになって来ています。
ニュージーランドのチャリティーショップは、イギリスからの移民、開拓民向けのものから始まったそうです。必要なものは輸入しなければならず高かったり、物が少ないなかで始まったとのこと。とにかく安い!!んだそうで。それで収益を上げているのだから驚きです。他にもコミュニティガーデンやチャリティーランチなどおもしろい取り組みが紹介されました。
*講演を視聴する*
*新田さんのニュージーランド滞在レポートはセカンドハンドのニュースレター(PDF)で読むことが出来ます。
URL:http://2nd-hand.main.jp/news_letter/second61.pdf
では、チャリティーショップの魅力とは何なのでしょうか?
市民の国際協力の玄関口であり、人もモノも活かされる場(=品物を提供する、買う、店番をするなど)であるということ、掘り出し物が買えるということに加え、
「役立てる感」がもれなく(!)ついてくることだと新田さんは言います。
昔、オックスファムのチャリティーショップに行ったとき、
90歳くらいの白髪で老眼鏡をかけたおばあさんがショッキングピンクのセーターを着て同じ色のイヤリングをして、ピンクの口紅をつけて店番をしているのが、すごく輝いて見えたそうです。
レジを震える手で打ち、ゆっくりゆっくり商品を梱包しながら「こうやって社会のために役立てるというのがとても嬉しい。こうやって働けるのがとても幸せなの。どうもありがとう。」と話しかけられ、「こんなステキなおばあちゃんになりたい。」と思われたそうです。
その気持ち、分かる気がしますよね?
それまで新田さんは国際協力とかボランティアってとても特別なもの、違うものと思っていたそうですが、「私もやってみたい」という気持ちが生まれたそうです。
「ボランティアって滅私奉公。偽善。」と思われていた時代(いまもそういった風潮はありますが)、国際協力がいまよりももっと身近でなかった時代に、このおばあちゃんに会って「あ、自分が喜んでいいんだ。楽しんでいいんだ」と思えるようになり、「人が喜んでくれることが嬉しい楽しい」「自己満足で何が悪いの?人に喜んでもらうことがうれしい、それでいいじゃない」と自分の中でストンと落ち着いたそうです。
セカンドハンドでも年配の方々もボランティアで働かれています。その方々は「セカンドハンドで働くことが生きがい」「来るのが楽しみ」「働かせてくれてありがとう」とおっしゃるそうです。新田さんはそういった人たちに逆にはげまされているとおっしゃっていました。
チャリティーショップというのは、国際協力のための資金集めの場、だけでなく「生きがい」「楽しみ」という場でもある、ということ、そしてそういった「場」を提供することの大切さ、について考えさせられました。
最後の質疑応答で印象に残ったものを一つだけ。
「チャリティーショップ、リサイクルショップがあること自体は好ましいとは思わない」という新田さん。
「一人一人が最後まで物を使い切るというのがベスト」だから「セカンドハンドがあるから、買ってしまっていらなかったら後で提供しよう、とは思わないで欲しい」と。
まずは自分自身で不要なものは買わないこと、買ったら使い切る努力を、ですね。
ただ、ごみが大量に捨てられている今の状況が耐えられないので、活動をしていますとおっしゃっていました。
*講演を視聴する*
次回の地球人カレッジは10月16日(土)19:00~「トイレの窓から世界が見える」です。
<詳細はこちら>
文責:瀬戸口(事務局)
*参加人数:30名(ネット中継での参加者含む)
*ところ:吉野川市山川町 さくら診療所デイケア室
*講演者:新田恭子さん(公益財団法人セカンドハンド創設者)
*テーマ:イギリスとニュージーランドのチャリティーショップ+ちょっとだけ、ザンビア報告
セカンドハンドは、
②無償で働くボランティアが仕分け、値付け、
③無償あるいは格安で借りた店舗で販売(販売スタッフもボランティア)し、
④一般市民が買い物した
⑤その売上を国際協力の資金とする
チャリティーショップを運営しています。
その原点は、Oxfam(オックスファム)。
1942年、ナチス軍による攻撃で窮地に陥ったギリシア市民にオックスフォード市民5人が食糧や古着を送ったところから、チャリティーバザーを開催するようになりその常設店として1948年にオックスファムのチャリティーショップ1号店が出来たんだそうです。
オックスファムの名前は知っていましたが、お恥ずかしながらチャリティーショップで資金調達をしているとは知りませんでした。
「成功した人ほど社会に還元する、それが人として当たり前」という考え方が浸透しているイギリスにはチャリティが6,000店舗以上あり、様々な団体が資金を調達しています。
チャリティーショップと一口にいってもその目的は様々です。貧困撲滅(国際協力)から、障害や病気を持つ人達の支援、動物愛護、環境保護などいろいろあります。
最近は、専門店化が進み、レトロなものを集めたレトロショップやハイストリートショップ(高級店が並ぶ通りにあり、ブランド品や高価なものを集めた店舗)、そして本屋(Oxfamでは売上No.1)などがあるそうです。また店舗数や種類が増えたことで、販売ボランティアも自分の時間をどこに寄付するのか選べるようになって来ています。
ニュージーランドのチャリティーショップは、イギリスからの移民、開拓民向けのものから始まったそうです。必要なものは輸入しなければならず高かったり、物が少ないなかで始まったとのこと。とにかく安い!!んだそうで。それで収益を上げているのだから驚きです。他にもコミュニティガーデンやチャリティーランチなどおもしろい取り組みが紹介されました。
*講演を視聴する*
*新田さんのニュージーランド滞在レポートはセカンドハンドのニュースレター(PDF)で読むことが出来ます。
URL:http://2nd-hand.main.jp/news_letter/second61.pdf
では、チャリティーショップの魅力とは何なのでしょうか?
市民の国際協力の玄関口であり、人もモノも活かされる場(=品物を提供する、買う、店番をするなど)であるということ、掘り出し物が買えるということに加え、
「役立てる感」がもれなく(!)ついてくることだと新田さんは言います。
昔、オックスファムのチャリティーショップに行ったとき、
90歳くらいの白髪で老眼鏡をかけたおばあさんがショッキングピンクのセーターを着て同じ色のイヤリングをして、ピンクの口紅をつけて店番をしているのが、すごく輝いて見えたそうです。
レジを震える手で打ち、ゆっくりゆっくり商品を梱包しながら「こうやって社会のために役立てるというのがとても嬉しい。こうやって働けるのがとても幸せなの。どうもありがとう。」と話しかけられ、「こんなステキなおばあちゃんになりたい。」と思われたそうです。
その気持ち、分かる気がしますよね?
それまで新田さんは国際協力とかボランティアってとても特別なもの、違うものと思っていたそうですが、「私もやってみたい」という気持ちが生まれたそうです。
「ボランティアって滅私奉公。偽善。」と思われていた時代(いまもそういった風潮はありますが)、国際協力がいまよりももっと身近でなかった時代に、このおばあちゃんに会って「あ、自分が喜んでいいんだ。楽しんでいいんだ」と思えるようになり、「人が喜んでくれることが嬉しい楽しい」「自己満足で何が悪いの?人に喜んでもらうことがうれしい、それでいいじゃない」と自分の中でストンと落ち着いたそうです。
セカンドハンドでも年配の方々もボランティアで働かれています。その方々は「セカンドハンドで働くことが生きがい」「来るのが楽しみ」「働かせてくれてありがとう」とおっしゃるそうです。新田さんはそういった人たちに逆にはげまされているとおっしゃっていました。
チャリティーショップというのは、国際協力のための資金集めの場、だけでなく「生きがい」「楽しみ」という場でもある、ということ、そしてそういった「場」を提供することの大切さ、について考えさせられました。
最後の質疑応答で印象に残ったものを一つだけ。
「チャリティーショップ、リサイクルショップがあること自体は好ましいとは思わない」という新田さん。
「一人一人が最後まで物を使い切るというのがベスト」だから「セカンドハンドがあるから、買ってしまっていらなかったら後で提供しよう、とは思わないで欲しい」と。
まずは自分自身で不要なものは買わないこと、買ったら使い切る努力を、ですね。
ただ、ごみが大量に捨てられている今の状況が耐えられないので、活動をしていますとおっしゃっていました。
*講演を視聴する*
次回の地球人カレッジは10月16日(土)19:00~「トイレの窓から世界が見える」です。
<詳細はこちら>
文責:瀬戸口(事務局)