タックの庭仕事 -黄昏人生残日録-

≪エゾシカ狩猟者のモラル(09年)≫

P1030283 道庁は、「道内を東部(釧路、網走、十勝、根室)、西部(日高、上川、胆振など7地方)、南部(渡島、後志、檜山)の3地域に区分し統計を取って」(平成20年8月7日付『讀賣新聞』第35面〈道総合〉)おり、エゾシカが、西部地域全域でも急速に増加し、平成十九年度の農林業被害が十数億円に及ぶことが判明している。棲息個体数は、道東地域と同程度の二十五万頭と推測される(同新聞参照)。
 七月二十四日、道庁による平成二十一年度の「エゾシカの捕獲禁止及び制限(可猟区域)について公聴会が行われ、その結果、雌鹿捕獲制限撤廃を昨年に引き続いて継続、可猟期間を一部地域を除いて一カ月延長(十月二十四日から三月二十八日まで)することになった。
 正式には、「30日に開催予定の北海道環境審議会自然環境部会に諮問し、答申を受けた後に可猟区域を決定し、8月中旬に告示」(7月28日付『釧路新聞』第8面)される。
P1030272P1030561 雌鹿捕獲促進に伴い、狩猟者のモラルの向上も求められる。数年前と比べると減少したとはいえ、相変わらず捕獲解体後の残滓の放置が後を絶たない。
 画像上段と下段<左>は、五月九日、白糠町の山林内で撮影。上段の残滓はまだ生々しかった。下段<左>は数年前に放置された頭骨と思われる。
 さらに問題なのは、平成十二年からエゾシカ狩猟で禁止され、平成十六年にはヒグマ狩猟でも禁止されたライフル銃鉛弾や、平成十三年に禁止された散弾銃スラッグ鉛弾が平気で使用され、大型のワシ類に深刻な鉛中毒死問題を引き起こしていることである。画像下段<右>の解体残滓の近くには、米国製のスラッグ鉛弾(メタルケース付きプラスチックワッズ)が散乱していた。狩猟者の猛省を促したい。

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