気ままな旅


自分好みの歩みと共に・・

僕の古い「アルバム」 オランダ編

2016-10-06 12:20:27 | エッセイ

 昔と言うか撮った写真は現像してアルバムに貼って鑑賞するものだった。     だが、いまはパソンの中に納まってしまう。 必要となると呼び出して自分で印画紙に印刷をするか、画面で鑑賞をする。 味気がない。 しかも、操作が老人にとっては極めて難しくサポーターと言う専門の方の力を借りなければならない。 間が空くと再度お手数をかける始末に相なる。

 この頃、ブルーレイのせいか,字がかすみ疲れも加わりブルーレイ眼鏡を考えざるを得ないのかと思うようになった。 取りあえず、ブログには写真を多くすることを考え眼の酷使を控えようと思った。手始めに近くから持ってきたアルバムの日付を見て驚いた。何と、20年も前とは・・・。

 仕事で訪れた折の合間に撮った想い出の写真である。 現役の頃は暇がない。

 5月の爽やかな季節の頃だった。成田国際空港を立ち英国のヒースロ国際空港を経由してオランダのアムステルダム国際空港に着いたのは夕刻近くであった記憶である。

 私は海外でよくすることがある。妻と娘からはいつか事故を起こすと反対をされている。 それはツアーなどで観る景観は綺麗で美しいが本来その国が持つ良さではないと思う。せめて、ホテルの回りだけでも一本裏と言うか一本横道を歩くと、そこに素晴らしい発見がある。これまでで最高の出会いは「早秋、ベネチアの細い路地裏で早朝に、ひとりの老人が白い髭を生やし、ハットを被り、上着にネクタイを締め犬の散歩をすませ、白壁の白い扉を開けて中に消えた老人の毅然とした紳士」を見た。しばし姿に見とれ動かなかった。残念にもカメラを忘れた。

 ここホテルオークラでも早速、朝食前に着替えをして歩いた。 それもゆっくりと、迷子にならないようにロの字に徹して歩いた。しかし、昔の石畳時代の街並みだけに、頭の中でロの字に修正しながら歩くには苦労した。 

 オランダは海抜0m以下で運河が多く、風車小屋、チューリップ、自転車の国と聞いていた。 自転車はよく放置しているが、確りと施錠をしているのには感心した。 

 5月中旬とは言え緯度が高く涼しくスーツ姿で、早朝の時間6時過ぎで汗をかくこもなく歩くのに差支えがなかった。 朝食時間と会議に遅刻する訳にいかない。 途中で添乗員に会う。時間にして30分、市内の運河沿いの住宅地を歩いた。家具を懸垂する金具がアパートの中央にある。運河沿いにはアンネ・フランクが家族と共に隠れ住んだ家があると言う。案内してもらう。  

 ここECからEU統合への舞台となったマーストリヒトの町に宿泊していた朝のこと。 朝の6時ピッタリの時間に電話が鳴った。目覚ましは6時15分に設定。 何か音が違う? 恐る恐る受話器を取ると「おはようございます。朝のウオーキング連れて行ってください。ロビーでもう一名とお待ちしてます」6時ジャストを待って電話をしてきたのだ。文句の言えない後輩である。単独行動なのになんでバレタのだろう・・。あ~あの添乗員が・・。慌てて洗顔もそこそこに着替えてロビーに降りると、5人に増えていた。「この人数が会議に遅刻したら・・・」苦笑いするしかなかった。想定外以上に中世の町に紛れこんだかと錯覚するほど、しっとりとした家並みが続く石畳の路を歩いた。 早朝の故か、4~50分も歩いて誰ひとりして会う人はいなかった。中世期から時計の針が静止したままに感じた。

こうして、異文化を肌で感じ、仕事を終え帰国した。


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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
古い写真 (屋根裏人のワイコマです)
2016-10-07 09:29:07
私も昔の古い写真を 思い出ともに
写真をスキャンして・・整理を始めて
おります。ところが整理が悪いのか
何時のものなのか??調がつかずに一向に
その作業が進みません。
古いオランダの町並みもこのように
見せていただくと・・何方かが去年見たよ・・
なんて声をかけてくれたりするブログ
多くの皆さんに見てほしいですね
残念ながら私はオランダは経験ありませんので
新鮮な感覚で拝見しました。
ありがとうございました

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