7月17日(日)、沖縄県予選で嘉手納高校が優勝、甲子園出場一番乗りを決めた。 7月31日(日)、神奈川予選で横浜高校が、大阪予選で履正社高校が優勝、2016年夏の甲子園出場49校が出揃った。 |
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〇学校設置者公私区分
公立高校は10校(10)
私立高校は39校(39)
カッコ内は昨年の数字。
公立高校中7校が県立、3校が市立である。
市尼崎(兵庫)、市和歌山(和歌山)、長崎商(長崎)は各々、兵庫県尼崎市、和歌山県和歌山市、長崎県長崎市が設置者である。なお、尼崎、和歌山は同名の高校がそれぞれ県立にもあるので、市尼崎、市和歌山になる。
出場校の中でクラーク記念国際(私立、北北海道、以下「クラーク」)が広域通信制高校である。通信制高校の甲子園出場は、'12年春の選抜・地球環境(長野)の例があるが、夏は史上初である。
〇学校名に専門学科名・総合を含む高校
5校。昨年は7校。下線は私立高校。
大曲工業(秋田)、唐津商業(大分)
長崎商業(長崎)、木更津総合(千葉)
いなべ総合学園(三重)
千葉県代表の木更津総合高校は、校名に総合とあるが、普通科のみの設置高校。三重県代表のいなべ総合学園高校は、名称通り総合学科設置校。沖縄県代表の嘉手納高校も総合学科設置校だが、名称に総合は含まれない。
出場校中、学校名には専門学科名・総合を含まないが普通科以外を設置する学校や、普通科に体育系コース設置校の例も多い。
〇私立高校のうち、大学の付属・係属・系列校
15校。昨年は14校なので1校増である。同一法人の運営かどうか、関係なくまとめる。
学校名に大学名称が含まれるもの10校。
八戸学院光星(青森・八戸学院大学)
盛岡大付属(岩手・盛岡大学)
作新学院(栃木・作新学院大学)
佐久長聖(長野・佐久大学)
山梨学院(山梨・山梨学院大学)
常葉学園菊川(静岡・常葉大学)
東邦(愛知・愛知東邦大学)
中京(岐阜・中京学院大学)
星稜(石川・星稜大学)
九州国際大付属(福岡・九州国際大学)
「付属」とついているもの、ついていないもの様々である。
岐阜県の中京学院大学と愛知県の中京大学は別法人。ただし、創立者が血縁関係がある。
名前を見ても、ちょっとわからない、もしくはわかりにくい学校は以下の5校。(それぞれ地元では自明のこととは思うけど、全国的にはちょっとわかりずらい。ごめんなさい。)
クラーク(北北海道・環太平洋大学)
前橋育英(群馬・育英短期大学)
花咲徳栄(埼玉・平成国際大学)
木更津総合(千葉・清和大学)
創志学園(岡山・環太平洋大学)
クラークと創志学園は、同じ学校法人グループのようだ。
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49校の生徒数平均値は1118人、同・中央値は977人で新潟県代表中越高校。 県立7校の平均が716人、私立39校の平均が1211人、市立3校の平均は840人である。 |
全校生徒数1000人以上は23校。昨年は21校なので2校プラス。埼玉県の公立高校の基準(以下同じ)では、40人×8クラス×3学年でこれくらいの数字になる。
23校がすべてが私立高校。
3000人以上 1校(昨年は私立1校)
作新学院(栃木,3366人)
2000人~2999人 3校(昨年は私立1校)
東北(宮城,2222人)
木更津総合(千葉,2088人)
関東第一(東東京,2007人)
1000人~1999人 19校(昨年は私立18校、公立1校)
常総学院(茨城,1885人)、星稜(石川,1796人)
九州国際大付属(福岡,1764人)、花咲徳栄(埼玉,1740人)
北陸(福井,1686人)、東邦(愛知,1667人)
前橋育英(群馬,1595人)、八王子学園八王子(西東京,1572人)
中京(岐阜,1468人)、履正社(大阪,1268人)
樟南(鹿児島,1261人)、北海(南北海道,1226人)
富山第一(富山,1216人)、秀岳館(熊本,1160人)
山梨学院(山梨,1116人)、大分(大分,1051人)
松山聖陵(愛媛,1045人)、八戸学院光星(青森,1039人)
横浜(神奈川,1009人)
作新学院は出場すると、いつも生徒数が1番多い。なお、横浜高校は出場49高校中唯一男子校である。
〇生徒数の少ない学校
全校生徒数500人未満の学校が5校。内訳は公立2、私立3である。(昨年は私立2)
500人とは、40人×4クラス×3学年を基準にした数字である。下線は私立。
盛岡大付属 (岩手,487人)
唐津商(佐賀,477人)
広島新庄(広島,433人)
大曲工(秋田,415人)
クラーク(北北海道,299人)
他にもいろいろ切り口はありそうだが、例年通りの条件でまとめてみた。
なお数字データは、7月中のスポーツ新聞各紙、8月1日付『日刊スポーツ』の一覧表による。このためだけではないが、沖縄県代表・嘉手納高校の優勝翌日から、かなり購入した。
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-備忘録-
「生徒数平均値」「生徒数の多い学校」を算出する際に用いる数値だが、北北海道代表のクラーク記念国際高校のデータは複数あった。
優勝翌日の日刊スポーツ新聞記事によれば、同校の全校生徒数はおおよそ11,000人。全国に33キャンパスとのこと。一般的に通信制高校の在校生徒数の考え方が、全日制・定時制のような平日通学することを前提としている高校(以下「通学制」)と異なるためである。
通信制の授業形態は、通学制のように全生徒が週5日(6日)、6,7コマの授業を受けることを前提とはしていない。受講科目は一人一人ことなる。生徒が100人いれば100とおりの時間割があるのが普通なのである。多様な学習形態の生徒がおおよそ11,000人となると、他の通学生高校の在籍人数と単純に比較することにはかなり無理がある。
同校は、複数都道府県にキャンパスを構える広域通信制高校である。ウェブサイトを見ると、生徒の学習・通学形態が「週5日通学の全日型」(記述内容を見ると、かなり通学制生普通科高校に近い)も存在するが、「週5〜1日通学(単位制)」(通学日を週1日~3日とするもの/授業コマ数(履修単位数)を6,12,18と選択するもの)、また「通学日数月1日か2日のWeb学習」もある。それぞれ特色があり、かなり学習のペースに違いがあることが予想できる。どのコースであれ、学習していれば、生徒数にカウントされるはず。「11,000人が全員週5日間、1日6時間、7時間学習している」わけではないと考えた。
今回の算出データは8月1日付日刊スポーツに出ていたもの。それによれば、同校は『生徒数299、女子生徒数152、野球部員34』である。これはおそらく北海道キャンパスの在学生徒数と思われる。
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昨夏の甲子園出場校について
2015-08-06、「昭和90年の夏の甲子園」
今春の甲子園出場校について
2016-02-04、「2016年選抜甲子園 出場校調査」