『夜間飛行』

また靴を履いて出かけるのは何故だろう
未開の地なんて、もう何処にもないのに

映画 『イントゥ・ザ・ワイルド』

2010-04-24 | Movie(映画):映画ってさ

『イントゥ・ザ・ワイルド』
”Into the Wild”
監督、脚本:ショーン・ペン
2007年・米

++++

恵まれた環境で育ったクリス・マッカンドレスは、優秀な成績で大学を卒業する。


両親はハーバードのロースクールに進学することを望んでいた。

しかし、クリスは学資預金を寄付し、身分証を切捨て、手持ちの現金を燃やし、世界の真理を求めてアラスカへ旅出つ。


その旅はクリスにとって、両親とも、最愛の妹とも、そして彼が憎む物質社会とも、生涯の別れとなった。

++++

ジョン・クラカワーのノンフィクション小説『荒野へ』の映画化。


まあ、イヤになんのは分かるよ、人間社会が。

ポックンかて、ほとほとやんなる時あるしな。


でも、結局、人は人と離れては生きられない。


それどころか、好きな女の子と一緒に安住の地に居たって、結局、薄汚れた人間社会を再び追い求めてしまう。

というのを、こないだ見た『マインド・ゲーム』でやってた。


クリス・マッカンドレスは偏屈な分からず屋・・・なだけでなく、多くの人にとって魅力的な若者だったことが、この映画ではよく描かれている。


自分の人生をどう生きるかは、もちろん自分で決めていい。

でも、やっぱこの飽食の時代に荒野で野たれ死ぬってのは、色んな人の心にそうとう深い傷を残すね。


クリスが死ぬほど嫌っていた両親も、彼らなりのやり方でクリスを愛そうとしていた。

映画では描いてなかったけど、ご両親はクリスの死後、我が子が生涯を閉じた、廃バスを訪れている。


もう少し時が経てば、クリスも両親を許せるようになっただろう。

若さっていいとこばっかじゃないね。



亡くなったクリス本人。

主演のエミール・ハーシュが同じ写真を撮っているが、かなり真に迫っている。

■今夜が山田(読み物)
『星と嵐』 (1954年/ガストン・レビュファ)
『富士山頂』 (1974年/新田次郎)
『みんな山が大好きだった』 (1983年/山際淳司) 
『荒野へ』 (1996年/ジョン・クラカワー) 
『マウンテンタウン』 (2000年/ボニー&アーサー・ガイサート) 
『BRUTUS 650号 山特集』 (2008年)
『山の雑誌 まとめ!』 (2012年) 
『BRUTUS 753号 歩こう。』 (2013年) 
『アラスカへ行きたい』 (2014年/石塚元太郎、井出幸亮)
『BRUTUS 802号 キャンプしようよ』 (2015年)

 
■今夜が山田(映像)
『Mountain of Storms』 (1968年・米)
『イントゥ・ザ・ワイルド』 (2007年・米) 
『180° South』 (2009年・米) 
『グレートサミッツ アウヤンテプイ ~天空のロストワールド』 (2010年・日) 


<熱帯雨林>

イントゥ・ザ・ワイルド [Blu-ray]
エミール・ハーシュ,マーシャ・ゲイ・ハーデン,ウィリアム・ハート,ジェナ・マローン,ブライアン・ダーカー
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