『夜間飛行』

また靴を履いて出かけるのは何故だろう
未開の地なんて、もう何処にもないのに

BRUTUS 802号 『キャンプしようよ』

2015-08-24 | Books(本):愛すべき活字


有史以来、今ほど

「キャンプしようよ」

と言って女性を誘える時代はないかもしれませんね。


みんな、あの恰好がしたくてしょうがない訳で。

例えば野外フェスに行っても、皆さんフル装備です。

2000年代初頭みたいに恰好にバラつきがなくてね。

なんかドレス・コードあるみたい(笑)


さて、BRUTUS 802号はキャンプ特集で、2012年の732号『キャンプしようよ』の続編。

前回の732号は「キャンプ・カタログ」がマジで素晴らしかったんだけど。

今回はあんまし読むところがありません。



そんな中、白眉は「小島聖のジョン・ミューア・トレイル」。

ヨセミテ渓谷からマウント・ホイットニーまで、全長340km。

女優・小島聖が友人と二人。20日間の旅。

このヒトは文才がありますね!


テントの中で熊に怯えても、

冷たい湖に下着姿で入って細胞がプシュプシュと生き返るのを感じても、

ザックに忍ばせた羊羹の封を切るタイミングにスリルを感じても。


ジョン・ミューア・トレイルから帰って、L.A.ですぐにショッピングに勤しんでいるのが、面白い。

俗物だと言って笑いたい訳ではありません。

いやー、わかる。

それって現代人の、ごく自然な感情だよね。


++++

登山家でも冒険家でもない。

私は自然の中を歩く時間が好きなだけ。


20日ぶりに麓の街で普段は食べない肉の塊を食べ、生の野菜もたらふく食べ、ついでのアイスとケーキも食べた。

翌朝はホイップクリームが山のようにのったパンケーキにメープルシロップを思う存分かけて食べた。


ロスに戻ってからは洋服や雑誌を買った。

日常の何気ないささやかな事がキラキラと輝き新鮮に心に映った。

++++

とっても良い文章だ!


あと、関係ないけど、山好きのアンゾ君がよく

「ジョン・ミューア・トレイル。北米三大トレイルの一つ・・・」

って言うので、そのたびに俺が、

「パシフィック・クレスト・トレイルとルートは重なってるけど、ふつうはジョン・ミューアを三大トレイルとは言わないよ」

と教えてあげるんだけど

「あ、そうだっけ?」

とか言うものの、1か月も経つとアンゾ君は

「ジョン・ミューア・トレイル。北米三大トレイルの一つ・・・」

って同じことを言いだすんだよね。


あれってやっぱり、

歳とって新しい情報を咀嚼できないっていう状態なのかな。

怖いぜッ。


■今夜が山田(読み物)
『星と嵐』 (1954年/ガストン・レビュファ)
『富士山頂』 (1974年/新田次郎)
『みんな山が大好きだった』 (1983年/山際淳司) 
『荒野へ』 (1996年/ジョン・クラカワー) 
『マウンテンタウン』 (2000年/ボニー&アーサー・ガイサート) 
『BRUTUS 650号 山特集』 (2008年)
『山の雑誌 まとめ!』 (2012年) 
『BRUTUS 753号 歩こう。』 (2013年) 
『アラスカへ行きたい』 (2014年/石塚元太郎、井出幸亮)
『BRUTUS 802号 キャンプしようよ』 (2015年)

 
■今夜が山田(映像)
『Mountain of Storms』 (1968年・米)
『イントゥ・ザ・ワイルド』 (2007年・米) 
『180° South』 (2009年・米) 
『グレートサミッツ アウヤンテプイ ~天空のロストワールド』 (2010年・日) 


<熱帯雨林>

BRUTUS(ブルータス) 2015年 6/15 号 [雑誌]
マガジンハウス
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