ツポレフ、ケアレス

【バイコヌール 珍道中　（８）】


やっと辿り着いた
我らが乗るチャーター機。

「ツポレフ」



ロシア製の機体だそうで、
どうりで見た事ないシルエットなわけだ。

エンジンが後ろについてて
独特な形。


ボーイングとエアバスがほとんどの航空業界にあって、
ロシア製の機体に乗れるなんて、すごい事なんだぞ！
と同行の方、テンションアゲアゲ。

はたまた隣席の報道関係の方は
「ツポレフ」じゃなくて、
アメリカ人はこの機体「ケアレス」って呼んでるんですってハハハ（笑）
と逆の意味でテンションアゲアゲ。


いやいや、どちらにしても
わたくしゃー、地に足のついてない乗り物なんかに
できる事なら乗りたくはない、、、
超ビビリですから、テンションは下がっていく一方です。

「飛行機は飛ぶようにできてますから」

などと慰められても、
無理なもんは無理なんです！


それでは各自めいめい好きな席に座って…
って、
自由席かよ！！！

足を床から浮かせ
シートから体が出ないように
歯を食いしばって離陸の瞬間を待ちました。
これを俗に「無駄足掻き」といいますw


まあ無事離陸しますよね。


チャーター機に乗るのは
報道関係者。
宇宙飛行士の家族。
NASA、JAXA、ロスコスモスといった
各国の宇宙事業関係者。
それと私たちのような観光客。

たぶん100人くらい？
一緒になってツポレフに身を委ねましたw




この機体、ずいぶん古いらしく
昭和感満載w
私の座った席のテーブルが自然に倒れてくる。
留め具で止めたのにガンガン倒れてくる。
ええ？壊れてんじゃーん！

それに加え、なんだか機体内部を
全部水で洗浄したのかよってくらいの湿り気。


全シート、座ると
じめっと濡れます。
お尻のところが
じめっと濡れてきよります。


もおおおお、何よこれ！
なんか冷房も冷えすぎなんですけど！
後ろの席座ったからエンジン近すぎてやかまし…ぐおおおおん♪


いやいや、これを楽しまなきゃ損！
…なのかもしれませんが、
俺やっぱ無理ッスw
余裕、マジ無えッスw


ただそんな私の心も和んだたのは
ファーストクラスかと見紛う
「飯」



量が多く、超うま！！
テーブルからトレイがはみ出ちゃってるってばw


VIP感と罰ゲーム感と
ない交ぜになりながら
寝る間もなく（あれ？おかしいな…）
あっちゅう間の３時間。
カザフスタンの大地に降り立ちました。


着陸もモスクワの時同様
超スムージー。
ロシアのパイロットは総じてお上手。


ちなみに降りてから、しばらく機内に待機。
エンジン切ると空調も効かないのか、
節電の為に切っちゃうのか、
ピタっと、止まっちゃいました。
…ので、「換気が必要だ」と
私の横にある非常口扉を
強引にオープンするキャビンアテンダント。
アナログやな～。

ん？
なんか私の失態みたいに笑われてるー。
（自意識過剰）


次回へつづく