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日常と好きなものと母の自宅介護の極私的記録

猫背のヒーロー

2015-09-30 00:13:00 | バイコヌール 旅行
【バイコヌール 珍道中 (28)】


外は日が沈んでまっくら。
かすかに赤い夕日の残像がひとすじ見えています。

「世界の果てのような場所が、宇宙への入り口」

かつて秋山飛行士はそう述べられていました。


緊張しているからか
時間の過ぎていくのが早く感じられます。

バスに揺られて、あっという間に
ミーク組み立て工場に着きました。
2日前にも見学にきた場所です。
中ではすでに飛行士達が宇宙服に着替えて
気密のチェックやら、
家族との最後の会話をガラス越しに行っているはず。



工場のまわりは明るく照らされているのですが、
敷地の先に目をやると、闇がひろがっています。

砂漠の夜はシンと静かで
日本の夏の夜と全然違う。
虫の鳴き声やジメジメした感じは一切ありません。
どこまでも静か。
怖さすら感じます。

宣誓式会場は工場の外。
駐車場から地続きですが、仕切られていて、
セキュリティチェックしなきゃ入れません。

例のごとく
最初は列が全然進まず、最後はザル、、、w
お馴染みロシア・クオリティ。
警備兵にカバンの中をチラ見せ。
おとがめは一切なし。
大丈夫なのかしらw



プレスのカメラがワンサカ。
私は川上村の応援幕を持つ役目を仰せ使いました。
ずっとかかげていると
腕がプルプル、、、痛えw
ひ弱過ぎて日頃の不摂生を反省。
油井さんの晴れの舞台に泥を塗るわけにはいかないと、
頑張りましたが、大丈夫だったでしょうか?


20分くらい待ったでしょうか。
何の前触れもなく
にぎやかな音楽もなく
宇宙服に着替えた飛行士達が登場。



白と青のコントラストが
マジでカックイイ、ソコル宇宙服。
打ち上げ時の
座位姿勢に特化してるので、
歩くと強制的に「猫背」になります。
なんだか可愛らしい。



飛行士は一瞬で通り過ぎ、
宣誓式も一瞬で終わります。
一瞬続きでボーッとしてたら、会場に人はいませんw
マスコミも潮が引くように、サーっといなくなります。
飛行士を乗せたバスは、
打ち上げ台へ、颯爽と出発していきました。
後に残る余韻。


かつて秋山さんが立っていた位置にて記念撮影をして
ツアー御一行も出発。



テレビで見ていたあの場面が
次々と目の前の現実になっていく。
気持ちを処理しきれず
ぼーっとしてきました。

とにかく集中しなきゃ、
そんな事を思いながら
次の場所へ向かいました。


次回へつづく。


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