キャスリーン・パーロウといふ女流提琴家の珍しいレコヲドを聴いてゐる。彼女は、1890年生まれでアウアーの門下生である。ハルヴォルセンの小品を取り上げてゐるが、当時の音楽趣味を垣間見ることができる。
パーロウといふ提琴家は忘れ去られた存在で、彼女のSPを集めて復刻したCDは残念ながら見当たらない。このレコヲドは1909年、彼女が19歳のときのもので、クレディットによれば倫敦におけるファーストレコーディングのやうである。パーロウはこの後、コロムビアのリボン盤などに多くの録音を残してゐる。1963年まで存命であったやうだが、LP時代の録音も無いやうだ。
しかし、ショパンの夜想曲作品27-2では上品ではあるが熱のこもった表現を聴かせてくれる。僕のお気に入りのハルヴォルセンはグリーグの次世代に当たる諾威の作曲家である。珍しい選曲で、"Chant de veslemay"のもの悲しい旋律は心に染み入ってくる。続けて演奏してゐる「諾威の踊り」は民族色の強い作品である。ハルヴォルセン自身も提琴弾きであり、提琴のアンコールピースとしてはうってつけの小品だと思ふのだが。
盤は、英國Appian P&R社によるSP復刻CD CDAPR7015。
パーロウといふ提琴家は忘れ去られた存在で、彼女のSPを集めて復刻したCDは残念ながら見当たらない。このレコヲドは1909年、彼女が19歳のときのもので、クレディットによれば倫敦におけるファーストレコーディングのやうである。パーロウはこの後、コロムビアのリボン盤などに多くの録音を残してゐる。1963年まで存命であったやうだが、LP時代の録音も無いやうだ。
しかし、ショパンの夜想曲作品27-2では上品ではあるが熱のこもった表現を聴かせてくれる。僕のお気に入りのハルヴォルセンはグリーグの次世代に当たる諾威の作曲家である。珍しい選曲で、"Chant de veslemay"のもの悲しい旋律は心に染み入ってくる。続けて演奏してゐる「諾威の踊り」は民族色の強い作品である。ハルヴォルセン自身も提琴弾きであり、提琴のアンコールピースとしてはうってつけの小品だと思ふのだが。
盤は、英國Appian P&R社によるSP復刻CD CDAPR7015。