光と影のつづれ織り

写真で綴る雑記帳

国立近代美術館

2010年06月28日 | アート 各分野

溜めていた国立近代美術館 本館の作品紹介です。(平成22年3月21日撮影)

萩原 守衛(碌山)の「女」です。 中学校の美術の教科書に出ていました。
22歳の頃、安曇野市の禄山美術館で本物を見ています。
今回もあーあの彫刻かと思っただけで、さして注意もせずに1枚撮っただけで通り過ぎました。


今回、ブログに採り上げるにあたり、制作過程などを調べると、こめられた情念が分かりました。
モデルは、別に雇った人はいるのですが、心のモデルは相馬黒光という新宿中村屋を創業した相馬夫妻の妻でした。 
相馬黒光は急死した碌山の日記を焼いてしまったので、今は真実が分からなくなっていますが、焼かなければならない内容が書かれていたと想定されます。


死の直前の碌山と{女」 


 


当時、新宿中村屋には文化サロンとなっており、若手の芸術家などが集っていた。


その中に結核の持病を持つ中村彝(つね)がいた。 また、後にはロシアを祖国とする盲目詩人エロシェンコも加わった。
中村彝は相馬夫妻の長女俊子と恋仲になり、結婚を望むが相馬夫妻が断り、醜い確執が続くが、結局、恋は成就せず、俊子は同じく中村屋に匿われていたインド人革命家のボースと結婚させられた。そこには右翼の頭山満の関与も。
次の絵は中村彝がエロシェンコを描いたもので、日本の洋画のなかでは数少ない重要文化財の指定
を受けている。

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