ポン太よかライフ

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生け花池坊550年祭記念特別展 圧巻!

2012-06-05 18:02:33 | 博物館、美術館行ってきました
日本橋高島屋でいけばなの根源池坊展ーいけばなの夜明けを見ました。
花が好きで池坊の免状を持つも、近頃はしっかり花を生けるという機会が少なくなりましたので、
えりすぐりの花材をふんだんに使い、気迫のこもった作品の並ぶ華道展を見て胸がすく思いがしました。

華道池坊は聖徳太子由来の京都六角堂の池のほとりで僧侶が始めたいけばなに始まります。
2012年は、池坊の中興の祖「専慶」が“花の名手”としてはじめて歴史上の記録「碧山日録(へきざんにちろく)」に記されて550年の節目の年に当たります。

室町時代の京都では将軍家及び管領家の相続争いにより、東軍総大将細川勝元と西軍総大将山名宗全の下に10年にわたって応仁の乱が始まる1467年の直前というころのお話です。

由紀さん  現代  
江戸  根元がきれいに入っています


本展では、若き次期家元の現代のいけばなから池坊の550年をさかのぼりその仕事を振り返ろうという意欲的な第一部夜明け(池坊由紀と生け花550年の歩み)と、
現代にあった生け花を模索し、広く海外に広めた活動を紹介する第二部世界を生ける、そして未来へ(池坊専永と世界14カ国・地域会員による創造)の二部構成になっています。
第一部の最後には、とてつもない大きさで天下人豊臣秀吉を魅了した伝説のいけばな前田邸大砂物が、当時のスケールそのままに復元展示され圧巻でした。

 
 

前田邸大砂物とは、1594年豊臣秀吉が前田利家邸に赴いたときに、池坊専好が三之間に施した座敷飾で、桃山時代の雄大なスケールの大砂物を立て「池坊一代の出来物」と称賛されたそうです。
大砂物というのは、大きな盆に砂を張り、その上に花を立てたものですが、これは、まるで座敷の真中に松の巨木が立ち現れたようなとてつもない大きさのもので、
4間床(7.2m)にかけた4幅対の軸物の猿猴20匹が、なびいた松の枝に止まっているように見えたといわれています。

近くで観察 結構大胆になたで切って釘で打ちつけて枝を作り込んでいます
カワイイ

また、第二部では、現代の暮らしにマッチする新風体を発表した専永の仕事と、世界で活躍する派遣教授の作品から、池坊が花を生ける確かな技術をもとに、常にその時代の求めに軽やかに応じていく流派の特性を見せて、歴史があっても古びることのないみずみずしい力強さを感じさせました。


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