KATOと言えば日本型Nゲージモデルの大御所であることは誰もが知るところです。
が、同時に外国型Nゲージモデルの輸出の大宗でもあります。
そうした外国型モデルはTGVのモデル化の辺りで国内のファンにも認知されている訳ですが、私個人はこれまでそうしたKATOの外国型モデルをこれまでほとんど入線させてきませんでした。
興味がない訳ではなかったのですが、一番の要因は「手頃な中古の出物を見なかったから」というのに尽きます。
先日ようやくそういう出物を見つけ(ついでに安かったから)入線を果たしました。
物はB&OのC-C配列のごく標準的なアメリカのディーゼル機関車。
アメリカ型には疎い事もあって形式名やら詳しい事はよくわかりません。
このタイプの機関車はナインスケール時代のトミー(バックマン)のUB36に続く2両目ということになるのですが、並べるのがおこがましいくらいに製造時期とメーカーの差が大きい。
(UB36は「アメリカ建国200年記念モデルなので何しろ30年以上は開いている事になります)
日本型に比べて図体そのものが違うアメリカ型の主力機関車のモデル化だけに、日本型よりもマッス感があるのは当然ですが、一方でエアフィルターなどの細部のディテーリングにも配慮が払われている様子が見て取れます。
この「迫力と繊細さの釣り合いをギリギリのところでバランスさせた様な印象の造形」がかKATOの真骨頂なのでしょう。そして国内版に負けないスムーズな走りの動力。事にアメリカ型は超が付く位の長編成をトルクに物を言わせた巡航力でゆったり走らせるのが似合いますから尚更です。
走りと言い、造形といい輸出で食べてきたKATOの製品の底力を目の当たりにする様な出来です。
なんて御託は実のところどうでもよろしい。
いつものレイアウトをいつもと違う外国型の機関車が疾走する様は「テツドウモケイだからできる非日常感」を感じさせてくれます。
時代設定が違う?国籍があっていない?
それはその通りですが「模型でなければ楽しめないこと」のひとつがこれである事も間違いありません。