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奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール

2017-10-05 20:00:17 | 映画

先日の休みに映画を観てきた。

妻夫木聡主演のコメディ、“奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール”だ。

監督はモテキ大根仁氏、原作は渋谷直角氏の同タイトルの漫画。

奥田民生になりたいボーイに、妻夫木聡を、

狂わせガールに、モデルの水原希子をキャスティングした話題作。

キャッチコピーは、“最狂の恋が僕にやってきたッ!!”。

 

 

初めて劇場でチラシを見たとき、何だコレ?って思った。

そのヘンテコで長いタイトルだ。

今どき奥田民生て・・・。

失礼だけど、それが最初の印象。

奥田民生といえば、’80年代後半のバンド全盛期に、

ユニコーンのボーカルとしてデビューし、解散後ソロで活動。

精力的にプロデュースや、他のアーティストやバンドとのセッションなど活動し、

今なお人気を誇るアーティストではある。

 

自分が所有する奥田民生のCD。

なぜかマキシシングルのマシマロ、1枚のみ。

Puffyはいっぱい持ってるんだけどね。

劇中でもこのジャケットと同じ写真のポスターが主人公の部屋に貼られていたし、

曲も挿入歌としてかかったので思わず笑った。

 

しかしだ、50代のおっさんが矢沢永吉に心酔するように、

40代のおっさんが、氷室京介や布袋寅泰らに心酔するように、

奥田民生も、おそらく4~50代のおっさんがファン層じゃないかと思う。

この映画の主人公、どう見てもそんな年代じゃあない。

いや、むしろ時代錯誤的な感覚の主人公なのに、今風の女のコに惚れてしまって・・・。

なるほど・・・そんなコメディなのかもしれん。

それは、面白いかもしれん!

 

ほどなくして公開されだした映画の予告編。

これは、すごい面白そうじゃないか!

また情けない妻夫木聡が見られる!

それに、この女のコ(この時点で水原希子のことを知らず)もかわいい!

そんなわけで、公開されてすぐに観に行った。

 

 

奥田民生を崇拝し、彼の生き方に憧れている青年、コーロキ(妻夫木聡)。

彼は出版社で編集者として働いており、

家電雑誌の編集部から、おしゃれなライフスタイル誌の編集部へ異動となる。

同僚編集者たちの、流行を先取った会話について行けず不安になるが、

奥田民生に理解を示してくれた編集長(松尾スズキ)に感激し、

ライフスタイル誌でもがんばれる!と、新たな場所での仕事をスタートさせる。

 

アパレルブランド、“ゴフィン&キング”とのタイアップページを引き継ぐことになり、

それを担当していた先輩編集者、吉住(新井浩文)から、

そのゴフィン&キングのプレス、天海あかり(水原希子)を紹介される。

コーロキは、キュートなあかりにひと目惚れ!

すっかり浮かれてしまって、その打ち合わせの席で、

あかりの上司である、江藤社長(天海祐希)が要求してきた無理難題をあっさり引き受けてしまう。

 

 

ところが、これがきっかけとなり、

曲者のライターのせいで、行き違いが生じてしまい、

コーロキのライフスタイル編集部と、ゴフィン&キングが、

そのライターの手によって、まとめサイトで非難され炎上していた。

あかりから連絡が入って、それを知るコーロキ。

「どうしてくれるんですか!?」

あかりはひどく憤慨していた。

そのライターの記事掲載を断ってしまった自分のせいだと焦る。

オロオロするコーロキに対し、同僚や編集長は、よくあることだと冷静だった。

 

 

編集長とすぐにゴフィン&キングへ菓子折を持ってお詫びに行くも、

あっけらかんとして笑い飛ばす、江藤社長。

編集長と談笑しながら、例のライターは旧知の仲だが、

以前からそういう困ったひとなんだと、何も動じていない様子。

コーロキにも、気にしなくていいと逆に励ましてくれる。

事なきを得て、ひと安心するコーロキ。

同席していた、あかりの顔をそっと見る。

あかりの方もこわばった表情が解けて安心したような顔に。

そして、にっこりとコーロキに微笑みかけてくれたのだった!

 

そしてその後、あかりと二人で食事に。

その席で、彼氏からの着信を拒否するあかり。

「とらないの?」と問うコーロキに、

あかりは怯えた表情で、彼氏のDVを吐露する。

彼女が半ベソかきながら、ひどく束縛する彼氏の話を切々と語る。

あかりに同情すると同時に、その彼氏に対し怒りが込み上げ、

コーロキはあかりの手を取って、勢い余って告白してしまうが、

そのまますんなりとホテルへ・・・!

 

 

あかりと付き合うことになり、有頂天のコーロキ。

海外出張から帰ってきた吉住に、引継いでいた記事の状況報告と同時に、

あかりと交際を始めたことを、ついつい喋ってしまう。

それを聞いたとたん、顔色を変えて外へ出て行く吉住。

ベランダで誰かと電話で話しているが、激昂したり号泣したり・・・。

そのまま長期休暇へ――。

吉住こそが、あかりのDV彼氏だったのだ・・・。

 

 

吉住の件で、気まずい思いはしたものの、

あかりとのバラ色の交際がスタートしたコーロキ。

だが、気まぐれなあかりに翻弄されてばかり。

意見が違えばすぐに機嫌を損ねてしまうし、謝ればすぐに甘えてすり寄ってくる。

あかりにメロメロなコーロキは、いつも彼女の機嫌をうかがい、

いつも彼女のことが気になり、返事がないといても立っても居られなくなり・・・。

 

奥田民生なら、こんなとき、こんなこと言わないだろうなあ・・・。

力まない,カッコつけないカッコイイ男、奥田民生になりたいコーロキ。

あかりと付き合いはじめて、奥田民生から乖離していることに気付きつつも、

それでも大好きなあかりを手放したくないから、

頭をかかえて、地べたにへたり、傷だらけになりながらも、あかりを追いかけてゆく。

しかし、そのがむしゃらな恋は修羅場の結末を迎えるのだった――。

 

 

 

面白かった。

けれど、笑えるほどのコメディではなかったかも。

ラストがちょっとバイオレンスなのがあれだったけど、意外性はあった。

しかしなんだ・・・付き合い始めての最初らへんのコーロキの取り繕い方。

解る。

男なら多分に解るはず。

女性でも、「彼氏(旦那)も付き合いはじめた当初あんなだったなあ・・・」

なんてしみじみ思えるかもしれない。

傍目からみるとトンでもなく情けないのだけど、あれが男なんだなあ。

劇中では度を超えているようにも見えるけれど、いや、ああなるわ・・と納得する。

 

 

構成がすごく巧い。

脚本が巧いのはもちろん、展開というか見せ方というか、

モテキもそうだったが、これには非の打ちどころがない。

緩急交えて、うまく展開していってダレることがない。

コーロキの心理描写に合わせ、奥田民生の楽曲が挿入歌として多数流れるのだが、

そのタイミングや演出も絶妙で、たとえ奥田民生のファンでなくても問題なく楽しめる。

後日談もちょうどいい範囲で詳細は語らず、

少し関係性や経緯に、もやがかかった状態で終わらせるのも巧いところ。

 

 

妻夫木聡はやっぱり巧い。

こういった情けない役やらせたら、本当に巧い。

頭抱えてベッドで暴れるシーンや、路上でへたり込むシーンなんか、

本人は不本意だろうが、彼の真骨頂かもしれない。

ウォーターボーイズのときから、ホント嫌味なくて好きな俳優さん。

 

あかり役の水原希子

当初、この方のことを知らなかった。

今、こういう顔立ちのハーフタレントさんやモデルさんが多数居るから、

そのうちのひとりくらいの認識しかなかった。

この夏放映されていた、ビールのCM見て、きれいな人だなあ・・・と思い、

それで初めて、水原希子という名前を知ったくらい。

でも公開直前まで、滝沢カレンってひとと見分けが付かなかった・・・。

媚びるしぐさ、怒るしぐさ、どれもこれもキュートで上手かった。

ただ、自分は若い頃ならともかく、この歳になると、さすがにこんな女にゃすぐに愛想尽かすな。

 

 

吉住役の新井浩文も、こういうSっ気があって怖いキャラは、イメージぴったりでいい。

ラスト、メガネのフレームはなんで繋がったままなん?って疑問を抱いたのは自分だけじゃないはず。

中盤から登場する、人気ライター役の安藤サクラ

一昨年だったかな?日本アカデミーの最優秀女優賞を獲ったときに初めて知った女優さん。

あれからも出演している作品を観る機会がなくって、今回初めてその演技を観た。

キャラがキャラだっただけに、なんとも言いようがないけれど、巧かったのは確か。

もしかしたら、こういったヘンキャラが似合うひとなのかもしれない。

そんな安藤サクラちゃんに雰囲気が似てると思っている、自分の好きな女優さん、江口のりこ

彼女もまた、コーロキと同じ編集部の副編集長として出演していて、まさかの共演。

ただし、同一シーンでの直接共演がなかったのが残念。

 

セックスシーンがやたら多く、その連続場面もある。

下着のままだったり、シーツにくるまれていたりと、裸が露わになっているわけでもないし、

いわゆる“本番”シーンの描写はなく、首筋や耳に舌を這わせ、それを絡ませてのディープキスだったり、

お互いの体を激しくまさぐって、喘いでいる程度のもの。

なので、R指定もないし、そんな過激にエロくもない。

まあ自分くらいになると、逆にこっちの方がエロく感じてしまうのだがね。

子どもに観せるときは慎重に、まあ中学生くらいじゃないと理解できんだろう。

カップルで観るぶんにゃ問題ないと思う。

観終わった後、ラブホ直行になるかもしれない。

 

奥田民生の予備知識なくても無問題。

モテキが面白いと思えたひとならば、これも無難に楽しめるはず。

公開されてまだ半月ほどしか経っていないが、上映回数がだいぶ減っているようだ。

気になるひとは、早めに劇場へ観に行こう。

観終わったあと、無性に立ち食いそばが食べたくなった。

 

 



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