高校研究

高校入試に関わってから早20年の月日が過ぎました。ブログ執筆も10年目。様々な角度から、入試の今を見つめていきます。

「合唱部の府中西高校、吹奏楽部の杉並高校、軽音楽部の鷺宮高校」強豪校の評判

2010-07-28 00:44:31 | 日記

「合唱部の府中西高校、吹奏楽部の杉並高校、軽音楽部の鷺宮高校」こんなふうに表現されることもあります。音楽系の部活動の強豪校を示した言葉です。

合唱部といえば、府中西高校が全国でも名前の知られた名門として有名です。部員数は非常に多くて、東京全域から合唱好きが集まります。男子生徒の比率が高いのも魅力ですね。

NHKコンクールや全日本コンクールの全国大会で輝かしい実績を残し続けているだけでなく、中学や高校で使用される教材用CDの録音依頼や、テレビ局からの協力依頼まで来るというから驚きです。

府中西高校の合唱部の強さは広く知れ渡っていますから、さまざまな機関から依頼がくるそうです。まさに合唱部の名門と呼ぶにふさわしいでしょう。

吹奏楽部は、片倉高校と杉並高校の2校が東京でトップの名門です。区部を代表する杉並高校の演奏は、秀逸でとても素晴らしいです。部員数は100名を超え、やはり東京全域から生徒が集まります。

日本で一番軽音楽部の部員数が多い高校と言われているのが鷺宮高校で、部員数はなんと130人以上!本当にすごいですね。

数が多いので、校内での競争が激しく、質の高いバンドが争っています。切磋琢磨できる環境が魅力的です。高校生バンド日本一も輩出した、名門中の名門です。

府中西高校も杉並高校も鷺宮高校も学校の評判が大変良好であるという共通点があります。これら3校は大変おすすめの学校なので、中学生は検討してみてください。




早稲田アカデミーから開成高校に進学しても大学受験は厳しい現実

2010-07-24 08:54:17 | 日記

早稲アカこと早稲田アカデミーは開成高校合格No.1を謳っています。しかし、果たして本当に高校受験の最優秀生の進路先で開成高校が最適なのかが、大きな疑問が残るところです。

ここ最近、あちらこちらで国私立中高一貫校の高入生の学力不振を耳にするようになりました。東大にたくさん合格者を出す学校でも、高入生は1人も合格しないというのが常態化しているのです。来年度は海城高校が高校募集を停止しますが、理由は高入生の不振にあったようです。

高入生の学力不振は、私立高校では最難関の開成高校ですら無縁ではありません。開成高校の進学実績は緩やかに低下しています。10年ほど前と比べると、明らかに進学実績が落ちています。

その原因は、高入生の不振にあるようです。開成高校に高校から入学しても、東京大や医学部に現役合格できる生徒が少なくなってきています。

高校受験からの入学組にとって、東京大や医学部を目指すのに最も効率の良いカリキュラムは、3年型のカリキュラムです。開成高校は中学からの在籍を前提とした6年型カリキュラムなので、最近の開成の高入生のレベルでは消化しきれないようです。

また、学力不振だけではなく、多数派の内進生にマイノリティーの高入生が馴染めない例も増えているようで、それも一貫校の途中入学離れに拍車をかけています。

高校というのは、全員が同じ条件下のもとで一斉に新しい環境がスタートするものです。最高の高校生活は、中高一貫校の途中入学では送りにくくなってきています。

早稲田アカデミーでは今年、多くの生徒が開成高校に合格しても進学しませんでした。開成高校は併願校としての受験で、本命は中高一貫校ではない、日比谷高校や西高校という受験生が例年になく多かったのです。

開成高校は200人の合格者を水増して出しますが、そのうち上位の100人は開成に進学せず、日比谷や西に流れてしまったと言うから驚きです。

3年後には、大学合格実績となって表われてくるでしょう。高入生の学力がさらに下がった開成高校は、東大合格が100人を割るかもしれません。高入生からの東大合格はさらに減るからです。

日比谷は東大合格80人を超えるとまで予想されています。高校受験生のトップ層にとって、開成高校よりも日比谷や西を選ぶようになった結果でしょう。

高校受験で開成高校に途中編入というのは、時代遅れになってきているのかもしれません。


面倒見の良い受験指導で一橋大7人合格の都立国分寺高校の評判と秘密

2010-07-21 02:10:26 | 日記

多摩地区では、日比谷・西と共に都立トップ校と目される国立高校が圧倒的な存在感を見せつけていますよね。多摩地区は最難関の国立高校のほかにも、2番手クラスで八王子東高校、都立武蔵高校、立川高校など魅力的な人気校がいっぱいあります。

そんな大激戦地区でひと際輝かしい進学実績を出しているのが都立国分寺高校です。国分寺高校の難関大への進学実績が年々伸びていることは知っていましたが、2010年度の実績を見てビックリ。超難関大である一橋大学に7人も合格者を出しています。

一橋大学7人合格は、全国でもトップクラスの実績です。大学に詳しくない人のために補足しますと、一橋大は文系では東京大に匹敵する日本屈指の超難関大です。

トップ校でも合格が難しい超難関の一橋大に、都立2番手校である国分寺高校が7人も合格者を出せる理由は何でしょうか?

正解は「抜群の面倒見の良さ」です。国分寺高校は一度でも足を運んだ人なら分かりますが、ちょっと場所が不便なところに位置します。

都立人気校がひしめき合っている多摩地区において、立地という点では他校と比べて不利なのです。

にもかかわらず高い倍率を維持しているのは、国分寺高校が非常に学習指導への面倒見が良いことにあります。

面倒見の良さの秘密は、国分寺高校が「進学指導重視型単位制高校」であることにあります。他校よりも教員の数が多く、1年生から主要教科の英語・数学・国語で学力別の少人数授業という理想的な授業環境です。

2年からは選択科目が増えて、大学受験対策の科目が多く選択できます。早期から大学入試対策に入ることが可能ということです。

「進学指導重視型」ということで、実質は進学指導重点校と変わりません。教員は公募制により、独自の選抜で合格した質の高い教員が配置されています。

「塾いらず」で、毎年多くの生徒が予備校に通わずに志望大学に現役合格しています。面倒見の良さなら、多摩地区でナンバー1と自負しているようです。

また国分寺高校は、部活動や行事も非常に盛んです。部活動ではJリーガーも輩出したサッカー部が強豪として有名です。行事では40年以上の歴史がある木もれ陽祭がとても盛んです。行事の盛んさも多摩地区では有数と言っていいでしょう。

また、オーストラリアの高校との相互ホームステイを実施するなど、海外交流が盛んなことでも知られています。

進学実績の話に戻しますと、一橋大が過去最高になっただけでなく、早慶大、国公立大学合格実績も最高値となりました。

個人的に、早慶附属に合格しても国分寺高校を選ぶだけの価値がある学校になったと言えます。早稲田実業とかなら、国分寺高校のほうがおすすめです。早稲田実業に合格する学力があって国分寺高校に入学すれば、トップクラスを維持して一橋大などの最難関国立大を狙えるでしょう。











ソフトテニス部の強豪、都立清瀬高校は大学受験への面倒見でも評判

2010-07-18 13:31:06 | 日記

清瀬市に位置する都立清瀬高校といえば、多くの人は「ソフトテニス部の強豪校」というイメージがあると思います。

言うまでもなく、都立清瀬高校のソフトテニス部は男女ともに東京でナンバー1の強さを誇る名門です。ソフトテニスで全国を目指したい子が全都から清瀬高校に集まります。それにしても、関東大会に10年連続出場というのはすごいですね。

ソフトテニス部をはじめとする部活動が活発な清瀬高校ですが、最近は進学校として、大学合格実績を大きく伸ばしているのをご存知でしょうか。

改革意欲の高い教員が集まっていることもあって、都から重点支援校に指定され、それ以来、大学進学への面倒見の良さが注目され、評判が高まっています。

「塾や予備校に行かなくても現役で難関大学に進学」を目標に、大学受験対策が非常に充実しています。

清瀬高校では大学受験対策の土曜講習を3年前から実施していて、かなりの生徒が予備校代わりに利用しています。特に英語への力の入れようは相当です。

夏休みには夏期講習が開かれます。講座数は約40講座。私立だとお金を取るところも多いですが、清瀬高校では無料です。

「やり直しの英語」「センター英語」「2年生から始める入試古文文法」「日本近代史特講」など、講座の種類は多種多様。3年生の大学入試向け講座が豊富なのはもちろん、1年から大学入試を意識した講座が開かれています。

通常授業では、1年で毎週、英語速読トレーニングをおこなっているそうです。また、ユニークな取り組みとして、「モーニングレッスン」と呼ばれる早朝の英語補習があります。清瀬高校ではこのように、特に英語に力を入れています。自習室も完備しました。

大学合格実績に成果はどんどん表われています。難関私大のMARCH合格実績は、2010年に近年最高値を記録しました。早稲田大にも複数の現役合格者を出しています。

難関私大は英語が重要ですから、清瀬高校の教育の成果が実績に表われていると言っていいでしょう。おすすめの学校です。