「お一人様乳癌」

他人事だと思っていた乳癌を患って感じた色々

お一人様の乳癌③手術まで

2017-07-02 11:19:00 | 闘病
ちなみに、
長年 医療畑で働いてきたので診察室でアレコレ質問するのは控えるようにしている。

ネットで調べ、それとなく看護師に聞いてみたりして、どうしても医師に聞きたい時だけ、メモ片手に質問する。

結果、診察室で私が声を発するといえば、「はい」が大半である。


「乳癌患者は増加しており、手術に向けての検査が終わってから段取りすると、かなり先になってしまう。まず、手術日を決めます。」と言われる。

なるほど、なるほど。

「今、一番早い手術日は4月21日です。
3日前に入院してもらいます。」

もちろん返事は「はい」

この時、私の乳癌は30mmなく、乳房温存の方向で話は進んでいた。

主治医は早口であるが、事細かに説明してくれる類だと思っている。

腋下リンパ節に転移があるかどうかで手術の範囲が変わるのだとか…


必要な検査を全て受け、リンパに転移がある事が判明。

取らないと いけない。

これで入院は4泊5日みたいな旅行気分というわけには いかなくなった。

お一人様なので、多少 気楽ではあったが、洗濯物はどうするか?
愛猫の世話は?
そうだ、仕事は辞めなきゃダメ?
休暇?
グルグルと頭を働かせ、段取りをし、いざ、入院。

仕事は休暇扱いで行ける所まで行こう、ダメな時は、その時に考える事にして、頭の中から「仕事」を追い出す。

あとは「治療」あるのみ。


入院当日 午後7時、ムンテラ。

どんな手術で、どんなリスクがあるのかを、なんと2時間もかけて説明してもらった。
同席者は兄。

機関銃のように喋る主治医、
時おり頷く私、
微動だにしない兄。

正直、疲れた。

かいつまむと、選択肢は3つ。

1おっぱい大事 何がなんでも温存
2おっぱい いりません悪いところ全摘
3手術しません

はい、説明を踏まえて3つから自分で選んで~
って感じの締めくくり。

「2番で お願いします。」と即答した私。

兄も主治医も「ふむ」と言ったと記憶している。

病室に戻り、兄と二人、いくつもの同意書に記入し、あとは手術日を迎えるだけとなった。



この時、おっぱいが無くなる事を実感し、泣き続けたのでした。
切なかった。

そして、独りを痛感し、寂しかった。