「旅の坊主」の道中記:常葉大学社会環境学部・小村隆史の防災・危機管理ブログ

日本唯一の防災学部はなくなっても、DIGと防災・危機管理を伝える旅は今日も続いています。

愛南町への道中で考える、南海トラフ巨大地震発生時の愛媛県の対応

2014-12-01 22:46:44 | 駿河トラフ・南海トラフ巨大地震津波対策
松山の朝は雨だったが、それを押して車で愛南町に向かう。

いつの間にか、この道(橋、法面、トンネルと橋の境目、その他)は
震度6強の揺れに耐えられるだろうか、津波被害を受ける可能性はあるのだろうか、
そんな目で見るようになっていた。

「旅の坊主」は文系の人間で、理学や工学の教育を受けた者ではない。
その意味で、法面や周囲の山を一目見て災害リスクを語れるような、そんな力はないが、
この道路が潰れたら代替の補給路をどうすればよいのか、といった、
オペレーション特に兵站については、多少なりとも語れると思っている。

まぁ、兵站の論議は
「人間、食わなきゃやっていけない」
「あご・あし・まくら(があってナンボ)」といった、
健全な常識の持ち主であれば、大局を間違えることはないと思うのだが……。

南海トラフ巨大地震の発生時、瀬戸内側の松山周辺が震度6弱程度、
つまり、何とか都市機能を維持できるレベルの揺れで収まってくれるならば、
松山自動車道を使い、様々な支援活動が南へと展開されることになる。
その際、やはり宇和島が支援活動の拠点になるのだろうが、
その宇和島市自体、相当の被害を受けるであろうことは容易に想像できる話。
それでも、陸上交通の便を考えるならば、3/4は宇和島市向けなれど、
残りの1/4は愛南町への支援を意識して、宇和島市内のしかるべき高台の公共施設に、
支援拠点を設けるということになるのだろうなぁ。

そういえば……。

千葉県では、県内数ヶ所に県内外からの支援受け入れ拠点を整備しようという構想が進んでいる。
無論、千葉県のみならず、他の都道府県でも同様の活動が進んでいることと思う。
愛媛県での検討状況までは把握していないが、宇和島が拠点であることは明らか。
地図を見れば、比較的高台に円山公園なる施設があるようで、
当然、そこを支援拠点とする構想は考えられているのだろう。

宇和島から国道56号線(宿毛街道)を愛南町に向かう。
一部は海岸線を走っていて、津波にやられることは必至。
もう一つの宿毛街道、県道46号線も通ってみたが、
山崖崩れが必至の場所も多く、幅員が狭い場所も多々ある。
とすれば……。

まぁ、家屋のない、道路だけが走っている海岸線であれば、力技での啓開も可能か。

今日終日かけて現地調査した愛南町での防災論議については、稿を改めて。


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