天路歴程

日々、思うこと、感じたことを詩に表現していきたいと思っています。
なにか感じていただけるとうれしいです。

水晶の森

2017-07-18 21:29:33 | 
無色の静謐さ

氷と見紛うけれど

触れれば

触れた手の体温を返す

透き通る森

カッコウは鳴くだろうか

それとも

銀色の月の光を閉じ込めた森だから

フクロウが鳴くだろうか

それとも

ナイチンゲール?

大きな六角形の水晶のまわりで

ニンフたちが

白いドレスで踊るでしょう

反射する水晶の光

ミューズがハープを奏でれば

パーンが葦笛を吹くでしょう

羊の群れを率いる羊飼い

水晶の湖の縁で

羊を枕に眠るでしょう

その寝顔に恋するディアナ

祝福の小枝を羊飼いにかざせば

葡萄酒が彼の口に流れ込む

羊飼いは目覚め

ディアナと口づけを交わすでしょう