Youtのブログですからぁ!!

日々の生活と時々物語を
載せるブログですからぁ!!
物語へたくそな話ですからぁ!
日々つまらない生活ですからぁ!

Gothic Fantasy

2016年07月28日 09時23分56秒 | 小説
第23話 行く末は

周と和香は北海道を満喫していた。
山登りで下に広がる北の大地を見下ろしていた。
「来て良かったね。2人きりの時間が過ごせて。」
「私もだよ。やっぱり自然は癒しをくれるね。」
吹く風と草、土、木々の香りが2人を癒す。
青く晴れ渡る空の下で手を握る2人。
「明日は森に行ってランチしようよ。」
「いいね。私お弁当作るよ。」
「楽しみだよ。今日のも美味しかったし。」
「皆今頃どうしてるんだろうね。」
「私たちいなくて寂しがってたりして。」
その頃協会では十神が帝を呼び出していた。
「いいな。明日例の場所に調査を頼む。」
「任せな。マークした甲斐があったということだな。」
「君は実に優秀だ。早速向かってくれ。」
そう言われ帝はベランダに出た。
そしてバンクにヴァンパイアメダルを入れる。
体が無数の蝙蝠になり飛び立って行く。
夕暮れの空を不気味に蝙蝠が舞っていた。
それを十神が静かに息を飲み見送った。
一方で周たちは夕食を取っていた。
夕日の見える席で2人で焼き肉をしていた。
「美味しいね。ラム肉初めて食べたよ。」
「ラム肉はダイエットにいいらしいよ。」
「そうなんだ。じゃあお代わりしよう。」
「本当に来て良かった。こんな綺麗な夕日が見られて。」
「東京と空気も違って透明感高いね。」
「しっかり焼き付けて帰ろうね。」
そしてその夜周は風呂上りにパジャマに着替え部屋に戻った。
「お風呂いい湯だったな。」
部屋に戻ると和香がいた。
和香もパジャマに着替え部屋に戻っていた。
「おかえり。周君にも買ったよ。」
和香はミルクを渡す。
「ヤギさんの牛乳だって。」
「ヤギなの牛なのどっち?でもありがとう。」
2人はソファーに寄り添って座る。
「明日が最後だね。」
「うん。だから楽しもう。」
こうして2人は就寝するのだった。
一方で影の教会も動き出していた。
「随分集まったな。流石はこのマモンの部隊。」
「明日が最終列車にございます。」
「私は賢く欲を満たす。魂を一気に集め壮大な力を。」
「明日の運行まで今しがたお待ち下さい。」
「そうさせてもらうよ。」
そして翌朝周を和香が起こす。
「起きて!朝ご飯だよ。」
周は起き上がり食事に向かう。
眠たそうな顔で食べ考える。
今日で2人の時間は最後だと憂鬱になる。
その代わり楽しもうとも思った。
こうして2人はピクニックに向かった。
森の中の散歩コースを歩く。
「周君、もうすぐだよ。」
矢印の指す方へ向かう2人。
そこは澄んだ水の池だった。
「ここでお弁当にしよう。」
2人はシートを広げ昼食に入る。
「はいあーんして。」
和香は周の口にサンドイッチを運ぶ。
「美味しいよ。早起きして作ってくれてありがとう。」
「どういたしまして。」
「すごく愛情感じるよ。俺なんかのために本当ありがとう。」
「俺なんかって言わない。私は周君が好きだもん。」
こうして食事は楽しく進み2人はのどかな時間を過ごす。
食事を終え眠くなった周は和香の膝で寝る。
「ゆっくり休んでね。」
和香は周の頭を撫でる。
そして額にキスをして笑った。
「周君ってば可愛い。」
その時だった。
何人かの人たちの話し声が聞こえた。
その声に周は目を覚ます。
「何だろう。」
「起きたんだ。」
「何か騒がしいからね。」
「あっちからするね。行ってみよう。」
2人はそこ声の先へ向かった。
するとそこには駅があり電車を待つ多くの人がいた。
「こんなとこに電車?」
周がそういうと2人の青年が言った。
「知らなくて来たの?これ森の中を巡るツアー電車だよ。」
「そうそう。動物見られるらしいよ。」
そう言われ和香は好奇心が沸く。
「乗ろうよ。動物さん見たいし。」
「じゃあそうしよう。」
それからしばらくして1台の電車が駅に停まる。
とてもレトロな電車だった。
皆がワクワクしながら電車に乗った。
「本日のご乗車まことにありがとうございます。列車はこれより出発致します。」
アナウンスが流れ電車は走り出す。
皆電車に揺られ景色を眺める。
青年たちの言葉通り様々な動物が現れる。
「見て!リスさんだよ。」
「あっちは蝦夷鹿だ。」
「乗って良かったね。」
周と和香は手を繋ぎ寄り添い幸せそうだった。
「見て見て!お猿さんもいる。」
しかし幸せは続かなかった。
「ご乗車ありがとうございます。次は牢獄。牢獄。死を待つ牢獄でーす。」
その言葉で皆何を言ってると怒鳴りだした。
「お静かに。これよりお客様全員を拘束致しまーす。」
そうアナウンスが流れた瞬間だった。
窓ガラスを破りモンスターの大群が突入する。
乗客全員がパニックになり騒ぎ出した。
そして運転席から運転手が出て来た。
スーツに手袋をし制帽を被った鉄道員の男だ。
「これより我々の目的のため次が皆様の人生の終着駅にございまーす。」
「お前はまさか!」
周の言葉に運転手が答えた。
「車掌兼運転手のケットシー。影の教会モンスターにございまーす。」
そう言いモンスターに変身する。
その姿は鋭い爪に牙に目で大きな耳をした毛むくじゃらの黒い化け猫だ。
「行くよ!」
「うん。」
2人は変身する。
「チェンジオン!」
魔法戦士に変身し武器を構える2人。
「出発進行!」
ケットシーの言葉でモンスターが襲い掛かる。
2人は剣で切り裂き前へ進む。
次々に倒されて行くモンスター。
そして最後はケットシー一体になった。
「残るはお前だけだ!」
周と和香はケットシーに向かって行く。
ケットシーは爪で引っ掻き攻撃する。
2人は剣でガードする。
「12時50分発本日の攻撃が発射致しまーす!」
2人は押される。
そして電車がカーブに差し掛かり2人はバランスを崩す。
そこをケットシーが突く。
「ぐ!」
「きゃ!」
2人は攻撃を受け倒れるも立ち上がる。
「だったらガーゴイル!」
周はバンクにメダルを入れ装備を変え向かって行く。
ケットシーは攻撃するも鋼鉄の身に歯が立たない。
周はそこに斬撃を入れ和香も続いてダガーで攻撃した。
ケットシーは倒れるも立ち上がる。
「只今車内大変攻撃命中しやすくなっておりまーす。」
「次はこいつだ。ファーブニル!」
装備を変え次は魔法で攻撃する。
「フレイムショット!」
巨大な炎がケットシーを襲う。
和香もそれに続く。
「フェアリーシャイン!」
光の雨がケットシーを襲った。
「ぐあ!」
ケットシーは反撃に出る。
「グレムリン!」
周はグレムリン装備で分身する。
ケットシーは分身を切り裂く。
そしてその隙に和香は銃で攻撃した。
「ぐあ!」
「覚悟しろ!」
周は剣の矛先を向ける。
「これより加速致しまーす!」
ケットシーは素早い動きで走り回る。
2人を翻弄しながら爪で攻撃する。
「ぐあ!」
「きゃ!」
2人は倒れる。
「車内攻撃命中にご注意下さーい。」
「こうなったら!フェンリル!」
周はフェンリル装備で勝負に出る。
剣で攻撃する。
しかしケットシーには当たらなかった。
しかし狭い車内と揺れで動きが鈍る。
「車内揺れと斬撃にご注意下さーい!」
ケットシーの一撃が命中し周は倒れる。
ケットシーは走り回り翻弄する。
「これよりノンストップで攻撃致しまーす。」
「クソ!」
すると和香が出た。
「私に任せて!ライトニングシャワー!」
光の雨が降り注ぎケットシーを襲った。
「ぐあ!」
ケットシーは倒れ周は立ち上がった。
「フルングニル!」
装備を変え剣を持って向かって行く。
「これより本日の最終攻撃が発射致しまーす!」
ケットシーは両手の爪で襲い掛かった。
すると周は剣を構え剣を下から上に振った。
その攻撃はケットシーの左手の爪を切り落とした。
しかし右手の爪が周の目の前に来た。
周は突如剣の切る方向を上から下に方向転換させた。
そしてもう片方の爪を燕返しで切り落とした。
「な!」
そして再び燕返しで斬撃を決めた。
ケットシーは倒れた。
「ここがお前の終点だ!」
周は最後の技に出た。
「ソルクロスソードストライク!」
周の炎を帯びた十字斬りがケットシーを襲う。
「ぐあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
大爆発が起こりこうしてケットシーは死んだ。
2人は変身を解きメダルを拾う。
「周君、カッコ良かったよ。これで一安心。」
「そうだね。って違う!電車の運転どうすんの!」
「あ!大変!」
再び車内はパニックになる。
するとそこに割れた窓から大量の蝙蝠が入って来た。
蝙蝠は集まり帝の姿になった。
「俺に任せろ!」
「帝!出来るのか!」
「ああ。長生きするうち免許取ったんだ。」
帝は運転席に入り電車を操縦する。
「どこまで行くんだ?」
「いいから黙って乗ってろ。」
こうして電車は洞窟に着いた。
そこには囚われた人たちがいて帝に解放された。
「一体どういう?」
「マークしてた。最後にあの列車に乗った人間の行方不明事件があって。」
人々は解放され洞窟を出る。
そんな中1人の若い女がすれ違い様に笑う。
帝は殺気を感じ取った。
「ハーミット!」
「え!」
帝の言葉に2人は驚く。
「今日はここでさよならよ。また会いましょう。」
そう言いハーミットは時空の狭間に消えた。
3人はただ驚くしかなかった。

続く


最新の画像もっと見る