2ヶ月ぶりに、また松江にやってきました。猛暑の中でしたが、今日は生徒指導教育相談研修ということで70名以上の方々が参加して下さいました。今は、世間的には大津の問題が大きく取り上げられ、いじめに関する関心が高まり、学校教育への厳しい視線が投げかけられるところです。こんな時の教育相談研修ですので、参加者の皆さんの参加度というものも高かったと思います。研修時間を3時間まるまるいただいていたのですが、何とかゴールまで滑り込んだという状態でした。ですので、今日はアサーションの展開と聴き方の部分を簡単に済ませて、「依存的なあり様」から「主体的なあり様」へという部分までなんとか到達しました。最後まで行きましたので、ご質問もたくさんいただきました。お応えさせていただきましたが、不十分なところもあります。また、コメント欄に書き込んでいただきましたら、ご返事させていただきますので、よろしくお願いいたします。
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あいあいネットワーク of HRS
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(深美です・・・すみません。「かがわさん」の質問を見落としていました。遅ればせながらお応えさせていただきます。時間はかかるかもしれないですね。その場でどうこうしようと思わないほうがいいですよ。今現在の姿を受け容れるところから始めるということでしょう。本音を言えない子というのは、それだけで支援の対象ですから、普段から先生が気に留めておかなければならないでしょうね。それだけでも、「自分のことを気にかけてくれている」と感じてもらうだけでも、心を開いていく条件なるでしょう。しかし、一番大事なことは、先生がまず心を開くことです。これがなければ、子どもが本音を言えるはずありませんよね。)
(深美です・・・端的に言いますと「聴く力」だと思います。一方的に「聴く」ということではなく、心で受けとめて「聴き」、「客観的にフィードバックを還す」ということになります。そして「客観的」という部分が成長をあらわす規準になります。「客観的」と言っても「主観的」な場合が多いからです。つまり、その部分が自己概念を広げるということになってくるのです。)
(深美です・・・はい。言語活動が成長に及ぼす影響ははかり知れません。)
(深美です・・・「受け入れられない」というなかみが肝心なのではないでしょうか。ほんとうに「受け入れられない」のか、「受け入れられない」と感じておられるのか、ということです。いじめなどの人権侵害に関しては論外ですが、「校則」などに関することで「受け入れる」「受け入れない」という判断は、学校としてどうにでもなる事であるのです。多くの学校では、この部分が手かせ、足かせになっています。学校の先生は「校則」を非常に重視しますが、「校則」でもって支援できる子と支援できない子がいます。支援できない子に対しては、枠外の支援が必要になってきます。それと、「受け入れない」状態に子どもがなっているということは、そこに至るまでのその子のプロセスというものがあります。ここを理解していくことが、教育相談の真髄ではないでしょうか。)
いじめの構造 攻撃的→受身的・攻撃的→受身的 教員のはたらきかけは、まん中の生徒にはたらきかける。
(深美です・・・まずは、ストレス対処への支援が必要だと思います。もちろん、一人ひとりへの支援が必要なのですが、クラス単位、学年単位、あるいは学校単位で、ストレス対処への学習という大枠があれば、非常に子どもたちへの支援がしやすくなります。ぜひとも、ストレス対処への学習を積んで下さい。ご相談に乗らせて頂きます。どういう部分にストレスを感じているかということは、一人ひとりによって違いますので、個別の支援が必要になってきます。)
(深美です・・・そうなんですか。お気持ち察します。一般的に論じてもほとんど意味がないと思われますので、ぜひとも info@aiainet-hrs.jp 〈私のアドレスです〉にメールを下さい。私の娘もいろいろな事がありましたので、微力ですがご相談に乗れると思います。)
(深美です・・・本質的なご質問ですね。今日は、そこまで展開できませんでしたが、「依存的」→「主体的」という成長のプロセスでとらえることが必要だと思います。ですから、正確に表現すると「主体的なあり様へと成長する」と理解したほうが分かりやすいと思います。つまり、「成長し切れていない部分に対して、不足していた愛情と保護を供給する」ということになります。本来は、これは保護者がするべき事ですので、教員には限界がありますが、それでいいのです。所詮、教員は一生関わり続けることはできないのですから、保護者や地域の人々にそれを任せなければなりません。ですから「供給する」などという乾いた言葉を使わざるを得ないのです。しかし、その姿は、必ず子どもへのモデルとして提起されるわけですから、充分意味のある事だと思います。
具体的には、親身になる、子どもの立場や目線に立つ、声をかける、フィードバックを還す、など日常での関わりが主になりますが、特活や総合的な学習の中で、達成感を感じてもらうようなしかけをつくっていく、などということが有効なのでしょう。いじめの事象というものについても、基本的に成長のプロセスとして考えなければなりませんが、まずは、いじめの事象というものを把握し、止める必要があります。いじめ被害者の気持ちを尊重しながら、被害者に寄り添うことが第一です。一般的にはここで加害者に対する指導ということになるのですが、加害者に対しても「支援する」という姿勢が重要です。「加害者に人権はない」とよく言われますが、このような考えは第三者の無責任な考えであると言えるでしょう。いじめの問題というものは、そんな単純な問題ではないからです。あくまでも、被害者に対しても加害者に対しても成長のプロセスとしての支援が必要であると言えます。)
(深美です・・・「熱くなると・・・」という部分に非常に共感してしまいます。ですから、自分自身の感情対処が必要なのですね。ご質問ですが、「あいあいネットワークofHRSのHP」にターゲットスキルのページをつくっていますので、参考にしてください。
《http://aiainet-hrs.jp/03yotei/tenkai/tenkai4.htm》です。アドレスバーに貼りつけてお入りください。)
また、先生の示されたいじめの構造の図が 現実的でとてもわかりやすかったです。
あっという間の3時間でした。ありがとうございました。
大人も子どもも自己概念を広げていくことが大事なんだと改めて感じました。そういうスタンスで子ども、保護者、その他の人と関わっていくともっと柔軟な話し合いもでき、いい解決策も見つけていけるような気がしました。
ありがとうございました[E:sign03]
相手の立場に立つことや共感的理解かできているつもりにならないようにしたいです。
集団を主体的 依存的…という視点で見ていきたいです。これまで見えなかったものが見えてくるのではないかと思います。
見方を変えること、大事ですよね
なかなか変えることのできない自分を自覚しながら、今日は何かできそうな気がしました
ありがとうございました[E:sign03]
(深美です・・・「考えていた研修」とはどのような内容だったのでしょうか。お聴きしたいところです。)
今日は四時間も研修かあ…やだなあ、と思って来ました。でも、先生のお話や声のトーンや間がとても心地よかったです。 子どもも大人といる時こう感じてるんですよね。いつのまにかホンワカその空間にいることが心地よくなる人でありたい。
(深美です・・・んー。何なのでしょう。このことだけでは、何とも言えないのですが、とりあえず、私の考えを書いてみますね。実際のアサーションが可能になるのは、自己認知ができなければ無理です。従って、小学校3年生くらいからでないと、相手のことを想像するということがちゃんとできません。しかし、アサーションのベースとなると、全く違ってきます。それは、脳科学的に言いますと、3歳くらいまでに脳のシナプス〈神経〉のネットワークが完成してしまいます。ですから3歳までの体験と経験というものは、人間の成長にとってすごく重要な事なんです。ですから、幼児期には保護と愛情をたっぷりとかけなければなりません。それが理想です。しかも、その愛情とは、「条件付きの愛情」ではなく「無条件の愛情」です。このように育てられた子は、アサーションのベースというものができてくるのですね。まず、両親がアサーティブであるといことが、子どもへのモデルとして理想的ですし、そんな両親を子どもは見て(観察)真似(体験)して育ちますから、あえて、「アサーションの技法」と言わなくても、自然にアサーティブになるのです。実際、教室の中の子どもたちの中には、自然とアサーションを使っている子がいます。そんな子は、そんな条件の下で育ったということなのでしょう。ですから、私の考えで言いますと、「必ずしも必要がない」という説明から想像される事は、アサーションを「あり様」としてではなく、「技法」としてとらえているのかもしれませんね。)
人とのかかわりが強くなる集団づくりを心がけたい。
ありがとうござぃました!!
展開が速くこてこてでした。面白く聞かせてもらいました。
ほどよい参加型なのが夏休みは一番です。ありがとうございました。
今回はいじめの図式やロールプレイなど興味深く聞きました。8月22日が楽しみです。
よろしくお願いします。